【無料記事】空飛ぶクルマの特許を調べる
空飛ぶクルマについてのニュースを見る機会が増えました。
先日も連載「新人歓迎 自動車業界入門」(30)空飛ぶクルマ
という記事を見ました。今回の 毎朝特許検索 は空飛ぶクルマについて調べる際のアプローチを取り上げたいと思います。
今日は特許検索式作成というよりも、検索対象技術が曖昧な際にどう考えたら良いか、という考え方を中心に解説していきます。
空飛ぶ車って検索しようとすると簡単そうで意外と難しいんです。
なぜかというと、空飛ぶクルマの定義があいまいだからです。
そもそもセスナは空飛ぶクルマではないと何となく直感的に理解できますが、もしもセスナの羽が折りたたみ式で地上の道路も走行可能であったらどうでしょうか?
逆に一見すると普通の車ですが、突如屋根からプロペラが出てきてヘリコプターのように飛んだら、これは空飛ぶクルマでしょうか?
このように一口に空飛ぶクルマといっても、衆人一致した定義がない状態で検索しても、後々「ああいう特許が入っていない」などトラブルが生じることになります。
なので、定義が定まっていないテーマについては、しっかりと定義を明確にすることが重要になります。
とはいいながら「定義決めるのが大変」というのも事実です。
その場合に良いのは、上記のようなそのテクノロジーを手掛けているベンチャー・スタートアップ(大企業の場合もあるかもしれません)の関連出願やリリース情報から、最大公約数を見出すことです。
たとえば空飛ぶクルマでよく取り上げられるKitty Hawk(イメージはKitty Hawk社ウェブサイトより)は
のように150件近い出願がありますので、出願人検索から空飛ぶクルマについての定義を固めていく方法です。
ちなみに
B60F5/00異種の媒体内または媒体上を走行できる他の車両
B60F5/02・航空機に転換できるもの
という分類があるので
B60F5/02が付与されている特許を手掛かりにして空飛ぶクルマの母集団を形成するのも良いと思います。
以上、本日の 毎朝特許検索 でした。
備考:Twitterで2020/6/15配信
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