特許情報に基づく「SDGs 技術企業ランキング」-JapioのGoogle・BERT活用
昨日付でJapio(日本特許情報機構)から世界初となるSDGs技術企業ランキングが発表されました。
Japioが利用しているのはGoogleのBERTで
SDGs関連特許技術の見える化は、Googleが2018年10月に発表したBERTと呼ばれるAI手法を用いて行っています。BERTはWikipediaや小説のような普通の文章を読むために訓練されたAIですが、Japioの知財AI研究センターにおいて、特許文献の読み込みが行えるように特別に訓練を行いました。さらに、この訓練後のBERTにSDGsで設定されている目標のうち科学技術が関連するものに対応する8クラス(1)の分類器を追加、各SDGsに関連する文章を読み込ませることによって、SDGs関連特許技術の判定が行えるように訓練を行いました。
とあります。
現時点で分類器を設定したのは、
の8つの目標ですべてには対応していません。
結果は
月間SDGs企業ランキングと年間SDGs企業ランキングの2つがあり、月間SDGs企業ランキングを例に取ると、
のようにSDGsのアイコンが表示され、アイコンをクリックすると
のように企業ランキングが表示されます(件数ではなくスコア)。
このスコアというのは、
目標ごと・出願人ごとにスコア(各公開公報における推定値の合計)を算出し、スコアの多い出願人の順に表示
とのことです。確かに1件の特許出願であっても複数のSDGs目標に紐づくケースがあるので、件数というよりもどの目標にどれだけ注力しているかという点ではスコアで表示するのには納得感があります。
注意書きとして
とありますが、試験的にでもこのような結果を発表することには大きな意義があると考えます。
また、
とのことなので、Japio-GPG/FXを契約すれば毎月100件まではAI推定結果を確認できるようです。
なお、私の方でも一昨年から本格的にSDGsと特許情報のマッチングについて情報発信を始めておりますが、その内容については以下のnoteにまとめておりますのでご確認いただければと思います。
またnoteの方でSDGsの目標ではなく、ターゲットごとにイーパテント独自で設定した検索式に基づいたグローバル特許分析結果を今後発表していく予定です。
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