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豊前市とのコラボレーションを重視。中と外の目を活かした動画制作とは?

福岡県豊前市では、市役所内に複業人材を登用する実証実験を2021年6月から2021年12月までの7ヶ月おこなっています。4職種で8名の複業人材が登用され、その中でも吉岡さんは市のPR動画等の企画者として参画。

今回はそんな吉岡さんに豊前市での取り組みや、自治体での複業において工夫していることを伺いました!

*プロフィール

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吉岡 伸政氏:ステファンデザイン代表
大学を卒業後、出版社-印刷会社-広告代理店-Web制作会社にてディレクターとして企画・デザイン・制作に従事。2016年独立。現在、フリーランスのクリエイティブディレクター・プランナー・アドバイザーとして、様々な企業の課題解決に取組む。受賞歴:2012年自身が企画・デザイン・制作に携わった広告が「第27回全日本DM大賞ファイナリスト」(500点以上の応募から最終20点に)に選出される。



移住促進のためのPR動画を、地元のために

豊前市__決定

ーー福岡に仕事の拠点を構える吉岡さんですが、なぜ豊前市の複業プロジェクトに参画しようと考えたのですか?

福岡が拠点ではあるものの、地元の案件よりは他県の案件を受けることが多いです。地元に貢献したいという気持ちがありつつもあまり縁がなかった中で、PR動画アドバイザーの公募を見つけて興味をもちました。

▼福岡に拠点を構える吉岡さんの会社のロゴ(ステファンデザイン

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また、自分のような地元の人間が一人ぐらいプロジェクト内にいたらいいのではないかと思ったことも応募したきっかけです。

複業プロジェクトは、コロナ禍の影響もありリモートで参画する県外の方が多いイメージ。しかし、制作物を作成する場合はリモートでは埋められないことが多くあります。今回僕は豊前市に行ける距離にいるので、定期的に訪問を重ね、PR動画を豊前市の皆様と一緒に完成させたいです。

そしてそれが世の中に発信されたら冥利に尽きると思っています。期待を胸に、いい物を作りたいです。

ーー市のPR動画アドバイザーということで参画されている吉岡さんですが、実際にどのようなことに取り組んでいるのですか?

移住促進のためのPR動画を作りたいというお話をいただいています。豊前市では数年前から移住者促進のための施策を行っていますが、我々のようなプロを入れた施策は今回が初めてだそうです。

移住者の方にヒアリングを行い、素材を撮って、そこから編集・制作に進もうと考えています。


中と外の目を活かした”コラボレーション”

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ーーどのような動画を制作したいと思い企画していますか?

豊前市にはこういういい所があって、こういう人達が移住しているんだと顔が思い浮かぶ。移住するイメージが湧くような動画にしたいと思っています。

たとえば実際に都市圏から移住した方がいらっしゃったら、その方の豊前での生活を見せると一番イメージが湧きやすいですよね。モデルケースのような方に協力いただいて、豊前に移住することの魅力を伝えられる動画にしたいです。

映像やクリエイティブの仕事は”研磨”です。輝けていない良いものを、クリエイティブの力で光を当てる。その中で興味をもってくれる方が一人でも増えて、豊前市への橋渡しになれたらいいなと思っています。

ーー動画制作にあたり、吉岡さんが移住者を呼び込むために工夫している点があれば教えてください!

豊前市の方々と一緒にコラボレーションするということを大切にしています。

これには2つの理由があり、まず1つ目は外からの目線も、中の人のリアルな目線も入れることができるからです。僕は一度東京に出て福岡にUターンしたので、外の目線ももっています。そのため今回僕がフルで撮るというよりは、豊前市の方々が撮った素材も使用してコラボレーションを意識しています。

2つ目は、豊前市の方々に参加意識をもっていただくためです。このようなプロジェクトは、僕たちプロだけが動いてしまうと意味がない。素材提供や人の紹介など、ある程度お任せしなければ、動画に愛着を感じてもらえません。参加意識をもち愛着を感じていただくことでこの動画をどう活用していくかという次のアクションにも必ず繋がっていくんです。

ーー中の目線も外の目線も入れようと考えたのはなぜですか?

中の目線は、リアルな情報を発信できるので必要です。しかし、それだけだとうまくいかなくなる。外から見たら「うわっいいな!」と思う資産は、地元にいる方にとっては当たり前で魅力だと気づかないことが多いからです。外からのフラットな目線は、中の人が気づいていない面白さを発掘するきっかけになります。

その辺はぜひ、外の目線をうまく活用して、気づきを眠らせずにして欲しいです。そういう想いからも、豊前市の方々とのコラボレーションを大切にしたいと思っています。


心理的な距離を作らないために

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ーー自治体に関わるうえで、吉岡さんが気をつけていることはありますか?

どうしても行政と民間では距離が生まれるのですが、物理的な距離だけではなく心理的な距離まで生まれないように心がけています。

電話やメールで定期的にヒアリングし要望を聞いたうえで、自分がその自治体に対してどうサポートできるのかを考えて、提案していくといいと思います。なるべく目線を合わせて、課題に寄り添うことが大事ですね!

また、コロナ禍ではあるものの、お互いを知るためにもできる限り現地に足を運び、リアルで会うことも大切です。僕は東京に住んでいた時期もあり、地元にUターンしてきたのですが、地方と都会の両方の目線をもっている方は貴重なんです。自治体の方々は、そういった外部の目線を必要としています。

ーー今後、どのような自治体に関わりたいと考えていますか?

このようなプロジェクトは、単発ではなく中長期的にやらなければ意味がないと思っています。そのため、数を増やすというよりは各自治体との繋がりを深くしていきたいです。足場を固めるところからサポートに入り、中長期的にその自治体に腰を据えて、成長を共有し合いながら進めていきたいです。

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取材・編集:高岡 慧

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