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大月市と豊前市の2つの自治体に参画。複業で改めて気づけた”対等な関係性”の大切さ

Another works では、現在15自治体14都道府県と複業人材登用における連携協定を締結。

その中でも仲さんは、2つの自治体に参画し、民間企業で培った知見を活かして活躍しています。山梨県大月市では広報アドバイザーとして、福岡県豊前市では市PR動画の制作者として参画しておられます。

今回はそんな仲さんに、2つの自治体でそれぞれ取り組まれていることや、自治体複業で改めて気づけたことについて伺いました!

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*プロフィール

仲 俊光2

仲 俊光氏
株式会社VECKS/CMプランナー・クリエイティブディレクター。
toBマーケティング、webマーケティング、テレビCMなどを得意としており、広告のプランニング、ディレクションのほか、ブランディングやマーケティング戦略を担う。年間200以上の企画立案を行っている。



発想をスライドし、知見を自治体に

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ーー大月市と豊前市の複業プロジェクトに参画したきっかけを教えてください!

普段はCMプランナーやコピーライティングといった広告の仕事をしており、企業の方に対して提案することがほとんどです。企業の課題解決に使っているスキルを、自治体で活かせたらいいなと思っていたときに、求人を見つけて応募しました。自分の力を試してみたいという気持ちが大きかったです。

民間企業が困っている9割が集客の部分だと感じていますが、自治体となるともっと複雑になる。人を呼ぶといっても、観光客や移住者、納税者というように細分化されるからです。

そのような違いがある中でも、民間企業での経験を自治体へと発想をスライドさせると、何かお役に立てるのではないかと思いました。

ーー大月市ではどのようなことに取り組んでいるのですか?

大月市は広報アドバイザーに参画しています。職員さんとのお打ち合わせを通し、大月市のステートメントを作ることになりました。肝になるキーワードがなく、覚えられないという課題があったからです。今は提案の段階で、先日は市の職員の方にアンケートを取りいろいろな方からヒアリングをしました。

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▲仲さんが提案された資料

ーーステートメントとは、具体的にはどういうものですか?

ステートメントとは、ブランドの目指す姿などをわかりやすく文章に落とし込んだものです。民間企業ではよくあるのですが、それを自治体でやってみたら面白いと思い提案しました。

大月市の魅力を文章で表現することで、住民の方・移住を考えている方・観光にくる方など、全方位に向けて魅力を伝えることができると考えています。

ーー面白いですね!職員の方へのアンケートはいかがでしたか?

その土地に暮らしている方でも知らないことがある、ということを今回のアンケートで知ることができたのはよかったです。そういうことを発信していく必要があると強く感じました。

住民の方にとっては当たり前になってしまい、魅力として認識しずらい部分を発見して伝えることは大事な役割だと思います。

うまく大月市の魅力を文章にのせて表現できれば嬉しいです。

ーー豊前市では市PR動画等の制作者として参画しておられますが、その取り組みはどうですか?

豊前市は、企業誘致のためのPR動画の制作者として参画しています。制作にあたり、予算がついておらず、また僕も豊前市にいくことができないため撮影をしていただかないといけないというところで難しさを感じています。

真面目な方向にしたいというオーダーをいただいているのですが、スマホなどで撮影することになると思うので、映像クオリティの低い真面目な物を作ってPRになるのかと、僕の中でぬぐえていない部分があるからです。

なんとか、そこを突破できる物が作れないかと、今は頭を悩ませています。


対等に話せる関係性の大切さ

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ーー今までの民間での経験を、自治体で活かすことができるなと感じましたか?

目的は変わっても、根本的な考え方は変わらないと感じます。普段も、企業の魅力を見つけて、それをどう発信することで受け入れられやすくなるか、ずっと考えているので。

ーー自治体で複業を経験して、得られたことや気づけたことはありますか?

プロジェクトを通して、対等に話せる関係がお互いにとっていいなと改めて思えたのは良かったです。なかなか、それを普段の業務では実行できないところもあったので。

今回金銭報酬がなく受注発注の関係性ではないことも関係しているのか、自治体の方々と非常に良い関係性築くことができています。普段は企画費や制作費をいただくので、必要以上に遜っているかもなと反省しました。

普段の仕事では作りたいものを提示され、そこから制作に移ることもありますが、今回の場合は、これはあまり成果が出ないのでこうした方が良いのではないですか、といった提案がしやすいように感じます。

今後は企業や自治体の方々に、自分が心からいいと思うことを提案し、対等に話し合える相談役のようなポジションを築けたら理想的だなと思います!


住民の方々をないがしろにしない

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ーー地域に関わるうえで、仲さんなりに大切にしている価値観などはございますか?

やっぱり、いま住んでいる人をないがしろにしないことは大切です。住民の方々の考えも大事にすることは、よその人間だからこそ、なおさら意識しています。

ーー具体的にはどのようなときに住民の方々のことを考えていますか?

たとえば大月市でステートメントを発信するときには、魅力を住民の方が改めて認識する必要があると思います。なので、住んでいる方が見落としがちな言葉や要素を入れる。そうすると、地元には魅力的な要素がつまっている、ということを再認識できるようなステートメントになるからです。

住民の方々が地元に誇りをもっている姿は、外から見たときに必ず魅力的に映るはず。なのでそこは順番を間違えないようにしたいです。

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取材・編集:高岡 慧

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