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ブルガリアの村、"リトルトルコ"の話
先日、ブルガリアの友人が「Haskovo」にある実家に招いてくれた。
今回は、ブルガリアにありながら、トルコ人だけが住む街「Haskovo」で過ごした思い出を記していきたい。
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トルコ人の友人
今回、実家に招待してくれたトルコ人の友人は仲の良い二人兄弟。
兄のオルハンは、ブルガリア第二の都市"プロブディフ"で医学を学んでいて、弟のラマダンは私と同じソフィアにある大学でアニメーションを学んでいる。
ちなみにこの兄弟、大のアニメファンで大の日本ファンでもある。
彼らとの出会いは、ソフィアの鉄道駅でナルト疾風伝”のパーカーを着ていた彼らに声をかけたのが始まりだ。
駅でパーカーに描かれた「カカシ」が異彩を放っていたのが懐かしい。
ノリが良くて面白くて日本に興味を持ってくれる、そんな彼らとはすぐに仲良くなれた。
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兄オルハン
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弟ラマダン
毎日、得意げに日本語Tシャツを見せてくるのが可愛い…。
特に弟のラマダンは、私が日本語で話せば完璧に理解できるし、日本語を話すこともできる。大学では今学期から日本語の授業を取っていて会うたびに日本語を披露してくれるのが嬉しい。
ブルガリアにあるトルコ人の村
そんな彼らの故郷は、ブルガリアの南側に位置するHaskovoという街の近くにある村「Boyan-Botev」(ボヤンボテフ)だ。
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この村には、トルコ人が500人ほど住んでいるらしい。
友人曰く、ここに住むブルガリア人はトルコ人の男性と結婚した3人の女性だけ。
故に、いわゆる「ほぼトルコ」とのこと。
これはボヤンボテフだけではなくハスコヴォも同様。
ラマダンがぼそっと「まあ、本当は民族で別れてない方が良いんだけどね」と言っていたのが印象に残った。
ちなみに、ブルガリアにはトルコ系の人が多く人口の10%を占めている。
アンネのおもてなし
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金曜日の夕方にソフィアを出発し、ラマダンの運転で3時間ほどかけて夜の11時頃に到着。
お腹をぺこぺこにして向かった実家では、友人のお母さん(トルコ語でアンネ)が夜ご飯を作って待ってくれていた。
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ブルガリアの料理「Кавърма(カヴァルマ)」
ブルガリア伝統食器“トロヤン焼き”に、トマト、ひき肉、卵やピーマンを入れ、ハーブとスパイスで味をつけて煮込んだ料理で本当に美味しい。
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これはトルコ料理の「Şeker pare(シェケル パレ)」というデザート。
クッキーが、甘いシロップに漬けられていて上にはピスタチオがのっている。
これもまた本当に美味しくて、もりもり食べていたらアンネが嬉しそうに沢山出してくれた。優しい…。
トルコを感じる
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庭には沢山の猫が。 トルコっぽい!笑
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オルハン手作りのケーキとチャイで迎える朝
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この写真にも何匹か猫が紛れ込んでいるのにお気づきだろうか。
明るい太陽の下で皆んなで食べる朝ごはんは、1日の最高のスタートだった。
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山に登るとちょうどいいタイミングで虹を発見したり。
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君はどこにいたんだというところから猫が登場。
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こちらはАйкаас(アイカース)という場所で、広大な山々を一望できる。
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BBQにも連れて行ってくれた。
このBBQ場は、とあるお金持ちトルコ人の出資により作られたものらしく、地元の人が多く来ていた。
アジア人は珍しいようで、みんながガン見。思わず「見過ぎ〜!!」と言いたくなる。
それでも、挨拶をしてみたり手を振ってみると、笑顔で挨拶を返してくれたり手を振りかえしてくれたりするのだから、彼らにとっては特に敵意があるわけではなくて、「珍しい人間がいる」みたいな感じなんだと思う。
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村での時間を存分に楽しんでいたのが写真の表情から明らかだ。
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2日目のご飯
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こちらは、ヨーグルトとマカロニのサラダ。
日本人にとってはびっくりする組み合わせだが、さっぱりしていて意外と食べやすい。
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「トルコ人はおもてなしが好きだから」といって沢山食べさせてくれる優しいアンネ。
ブルガリア料理の「баница(バニツァ)」も、ほうれん草入りの自家製ですごく美味しい。
BBQから帰るとブルガリアのパンケーキ、「палачинки(パラチンキ)」を焼いてくれた。
みんなであれこれ言いながら、自家製ジャムとチョコレートを塗ってパラチンキを食べる。 そんな時間が本当に平和で素敵だった。
ブルガリアのアンネ
友人の母アンネは、私を「私の娘」と言ってくれた。
トルコ語を話す彼女とは拙いトルコ語と友人による通訳でしか会話ができなかったけど、アンネの優しさと愛情は彼女のおもてなしと笑顔からたっぷり伝わった。
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ラマダンとアンネ。仲良し親子で二人とも可愛い。
一生の宝物
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帰り際には、初日に「おいしいおいしい」と言って私が大量に食べたクッキーと、自家製「Лютеница(ルテニッツァ)」(ブルガリア伝統のスプレッド)を包んで持たせてくれ、アンネのおもてなしを存分に感じる。
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そして、「思い出に」と手編みの靴下まで。
アンネが家で、私のために編んでくれたんだと思うと愛しくて愛しくて仕方がなく嬉しかった。
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帰り道、ソフィアに向かう車の後部座席の窓から、夜空に大量に輝く星を眺めながら柄にもなく「信じられないくらい大きな宇宙の中の小さな地球には、色んな人がいて様々な生活があって、そして今の自分には日本から遠く離れたこの地に”自分のもう一つの家”があるんだ」と壮大な規模で、アレコレ考えた。
私がブルガリアで出逢う人々は、みんな優しい。
変な話なのだが、「この人には助けを求められる」と思えるほど人情味があって暖かいのだ。
「ブルガリアに来たら、いつでもこの家においで」と言ってくれるそんな人々との出逢いは一生の宝物だ。
今回はかなり、まとまりのない内容になってしまったが本当に素敵な思い出ができた。
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