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創業メンバーの探し方〜最初にして最難関の意思決定〜

株式会社Another works代表の大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しております!

2019年5月7日、令和の最初の営業日に起業、経営者としては5年目に突入しました。創業から振り返ってみて、私の自慢は共同創業者です。DAY1から日々繰り返される経営者としての意思決定の中で一番重要なものは何かと聞かれたら「共同創業者を決めること」だと即答できます。当然再度起業しないと創業時には戻ることはできないので共同創業者の決定は不可逆性が高い選択になります。

これから起業を目指す方、共同創業者を探している方、創業メンバーを探している方にとって何か参考になれば嬉しいです。

心から相手を信じられるか

一番大切なのは、100%の純度でその人を信じることができるか、これに尽きると思います。

メンバーが増えるにつれて創業メンバー権限譲渡し、経営者は背中を任せ続ける必要があります。

私が創業メンバーを信じている理由の1つは、誰よりも”実践者”であること。”実践者”とは、自分が一番に手を動かし、足を運び、生の声を聞き続けている人です。そして、当事者意識を市場全体まで広げ思考し続けているメンバーです。一般論を示すだけで終わってしまったり、口だけで行動が伴っていないいわゆる”評論家”では経営はできません。誰よりも実践者であり、心から信じたいという人と企業運命を共にすべきです。

スキルよりも圧倒的に人柄を重視

創業メンバーは断然人柄で選ぶべきだと考えています。

スキルは(圧倒的な努力を前提として)後天的に身につけることができます。一方、人柄は幼い頃からの生まれ育った習慣を基に人の基盤となっているため、誰かの影響で変えることが難しくなってきます。

これは、魚によって生息できる環境が淡水、海水と分かれているのと同じ感覚で、全く価値観が異なる環境で育った人と”創業メンバーとして”心を割って事業を進めていくのは難しいと感じます。

私が大切にしている価値観(人柄)は「謙虚さ」と「感謝」です。常に至らないと思い続け、謙虚に学び、分からないことを素直に聞くことができるか。そして、関わってくれるメンバー、導入してくださったお客様をはじめ常日ごろから感謝を口にして伝えることができるか。この2つの価値観を大切にしています。

起業という未経験の挑戦をする上で、新たなスキルは必ず求められてきます。足りないスキルは起業しながら身につけ、常に学び直していけば良いと思います。

得意領域やスキルセットが重複しないか

次に、それぞれが持つ得意領域のバランスも重要視しています。

創業メンバーのバランスは、経営において非常に重要です。市場・会社・組織の未来について考える上では、それぞれが賛同し合うのではなく議論をする必要があります。お互いが異なる視点を持ち、幅広い視点でディスカッションをするべく、得意領域のバランスが重要になってきます。

私の得意領域は、前職での経験から【営業、ビジネス、新規事業、複業・業務委託の市場理解】だと自己分析していたため、足りていない視点をCTO、CDOを仲間にすることで補いました。

また創業メンバーは、起業から近い将来、各部署の権限譲渡をしていくメンバーです。得意領域が偏っていると任せる人がいない部門が出てきてしまったり、権限譲渡をし切れずにお互いがお互いの専門領域に口を出してしまったりと組織基盤が崩れる事態となります。

この得意領域のバランスは、私が目指す未来と事業ドメインから逆算して必要だと判断しました。同じ得意領域のプロフェッショナルを集めたほうが良い事業ドメインもありますので、ご自身に合わせてご参照ください。

今を捨てる覚悟があるか

次に、今を捨てる覚悟があるかが重要です。

起業するということは、今の地位や役職を捨て、ゼロからのスタートとなります。企業に所属していれば安定に得られた収入を捨て、起業の道を選びます。最初の2年は日の目を見ない地道な活動に邁進するためには、今の結果にこだわることが大切です。

捨てきれていない人の特徴は、過去の成功体験に固執してしまっていることです。成功体験への固執とは「前職ではこうやっていたので、同じことをやりましょう」というように、現状と向き合わずに過去の体験を基に提案してしまっているケースなどが当てはまります。一方、私が思う経営に向いている人は、成功体験から自社に応用できる部分を探しだし、再現性を持たせながら提案できます。

現状に満足していたり、成功しないときに環境のせいにしてしまったりすると、これからの成功を自ら生み出すことはできません。自分やチーム、会社だけではなく”社会”や”市場”を主語に捉え、まだ見ぬ未来を共に創れる人と運命を共にしたいと思いました。

金銭感覚がズレてないか

こちらは意外かもしれませんが、”金銭感覚”が重要です。

ビジネスを成立させるうえで、コスト意識は欠かせません。企業が使うことができるお金は、お客様、投資家からのご期待で得た資金であり、メンバーが必死に営業やご支援をして得た資金です。1円たりともを無駄にしない、正しい場所に正しく投資していく、この感覚がズレていないかが非常に重要となります。

”金銭感覚”は日々の行動に表れます。食事代や移動交通費、備品の買い方などのちょっとした買い物や人にお礼や感謝を伝えるときにお金を出し惜しみしていないかなどふとした時に「合っていないな」と感じた際は注意かもしれません。

嫉妬深くないか

最後に、嫉妬深さという点でも共通点があります。創業メンバーとしては、嫉妬心がない、嫉妬深くないことが大切だと考えています。

嫉妬深いとは、私を含めた社内メンバーや社外に対して嫉妬を抱いてしまうこと。自分が至らず悔しいという感情は正しく、むしろ抱くべきだと思いますが、それが妬み嫉みに変わってしまっては何も生まれません。成功を応援できる人しか、応援される人にはなれません。人の成功を応援し、人から刺激を受け、成長できることが大切です。

嫉妬深くない人の共通点として、”プライドが向く矢印”に特徴があります。”プライドの高さ”ではありません。プライドは高く持つべきですが、プライドの向かう先が自分に向いていることが重要です。常に自責で捉え、至らない自分を受け止めた上で行動することを指します。このプライドが環境や他人に向いてしまうと保身や嫉妬に繋がります。

ここまで、創業メンバーの探し方をお話してきました。今後も起業する中で気付いた落とし穴や成功体験を共有しますので、是非チェックお願いします。


大林 尚朝 / NAOTOMO OBAYASHI
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