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あの時ヲとした散文詩たちヲ

「あのさ、さっきのは違うんだ。」
あと10年ほどの未来を砂時計の最後の1秒の如く、さり気なく流してしまうであろう一言。これを鈍いアルコールと一緒に飲み込むと、喉が何とも嫌な音をする。まるで雨の日にバスを埋め尽くす足跡が、気づけば消えてしまっているみたいにそれは、今日は何曜日かといつも聞いてくるあいつの目に似ている。


文章を書くことで積み重なる罪を紛らわす殺人犯の朝食。目玉焼きは決まって醤油派。いただきますと天を仰いだ時、彼の目には何が映るのだろうか。朝の中央線に社会を見出して何度も死んでいくあの子ですら、どうせ逃げられないのに。


ぐっと歩み寄ってすぐに離れていく文章の癖。思いついては消えていく。思考の流れゆくまま記す自分勝手という名の随筆。まるであんたの下手くそなコミュニケーションみたいだねと笑われた。
今日も今日とて言わな過ぎる界隈。言わない事があっても良いけど、言わな過ぎたら何にもならんよ、と大きな声の人に怒られた。うるせえよ。言葉の量は知識量だし、言わな過ぎるのは意図的なものが50%として、残りの50%は単純に脳みその大きさが足りていないだけなのだなと最近よく涙が出る。


ヘッドホンの音漏れが唯一のアイデンティティですよね。周波数で世界と交信している君は閉じ込められたCOVID-19。どうして全員に自我があると言い切れるのか、未だによく分からない。自分視点からしか物事を判断することが出来ないのだから、他人が存在しない可能性を信じていたい。自分以外の生命体の存在を証明する事って実質不可能なのでは。


嫌いな言葉はツジツマです と誰かが叫ぶ新宿AM3:00。辻褄合わせで生まれたもんで、死ぬまで一生辻褄人間。因果モンスター、偶然を全て必然にしたがる害者。広島平和記念碑に集まる鳩は、あの時殺したアメリカ兵。くだらん。


人生を舐めすぎて遂に爪先の方から溶け始めてきた茶髪の兄ちゃん。兄ちゃんなだけに一生二位じゃん。公園の爺ちゃん。良いじゃん。麻雀。ぽちゃん


何くそと思う気持ちだけで走る。ぬるま湯じゃ我慢できないだろうと謳う宗教勧誘。アルツハイマーと言ってくれるな才能開花だろ。


理論的に考えていたら感覚に追いつけないと言ったあの人。感覚的に最高なのって理論的な上に成り立つものなのではないかとふと考えてはやめる夕暮れ。感覚を研ぎ澄ます為にはきっとそれなりの知識と経験がそれを後押しするのだろうと、理論的な思考回路。感覚を研ぎ澄ましたいからと、センスの塊を追いかけていったあいつは頭の中で考えてしまっているのだ結局。人間として思考を投げ出した状態ってつまり何なんだろう。無感情とはまた違う気がする。煩悩を投げ出した無の状態なのかもしれない。ほらね結局宗教に戻る。人間である限り人間が考え出したものの範疇でしか生きていけないのだと仏陀に言われている様だ。

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