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惑星ソラリスのラストの、びしょびしょの実家でびしょびしょの父親と抱き合うびしょびしょの主人公「ママ活」
◆作品紹介
その奇怪な作風で読者を笑いと困惑の間で痙攣させ続ける「惑星ソラリスのラストの、びしょびしょの実家でびしょびしょの父親と抱き合うびしょびしょの主人公」。今作では、ある名作児童文学を下敷きに異界への扉が開かれる。そう、扉——河内(2017)は原作に関して、「注文」の書かれた無数の扉を開け閉めしながら進んでいくようすを、ページをめくりながら本を読み進める読者の姿に重ねて読み解いている。そう考えると、本作において部屋をゆるく繋ぐ穴や垂れ下がるベールの存在は、ページではなくスクロールによって読まれる〈anon press〉のメディア的性質に呼応しているようにも見える。もはや此岸と彼岸の境界は溶け始め、それらはあなたが不意に指を滑らせたその隙間からこちらに這い出してくるのである。(編・青山新)
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8,129字
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