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“個人の意思っていうのは大なり小なり社会の意思なんだよね。ほんとはみんな時代とリンクしてるんだよ。そうなると、結局指針になるのは自分が今、何を求めてるのかをちゃんと聞くことなんだよね”

10.本間貴裕 / 起業家・ブランドディレクター

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「あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所を」を理念に掲げたゲストハウス・ホステルを運営する株式会社Backpackers’ Japanを仲間とともに創業した本間貴裕さん。現在は「Live with Nature. / 自然と共に生きる。」をコンセプトに、自然の中にあるもう一つの家「2nd Home」を運営するライフスタイルブランドSANUを設立、ブランドディレクターを務めている。

自分が「欲しい」と思うものを仕事にしてきた本間さん。ご自身を単体の人間というより、「大きなものの一部分」として捉えている彼の心の在り方について伺いました。

■本間貴裕(ホンマタカヒロ)
2010年に「あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所を」を理念に掲げ、ゲストハウス・ホステルを運営するBackpackers’ Japanを創業。古民家を改装したゲストハウスの【toco.】、カフェバーラウンジを備えたホステルの【Nui.】【Len】【CITAN 】、ホテルの【K5】をプロデュース。
現在は人と自然が共生できる社会の実現を目指したライフスタイルブランド【SANU】を福島弦さんと共に設立し、Founder / Brand Directorを務める。


Instagram: @hilo_homma

Twitter: @Hilo_homma

SANU: @sanu_com  



_仕事を始めた際に影響を受けたアドバイスはありますか?
特に心に残ってるものは2つかな。
まずやっぱり「リーダーは信頼することが大事」。これは経営ってどうやったらいいのかなって悩んでた時に、弟から言われた言葉なんだけど、信頼って「信じて頼ること」だから、そのためには相手のことをよく知らないと信じられない。
だから「スタッフを知って、信じて、頼るっていうのがリーダーなんじゃない?」って言われて、それは今でも心にある感じ。

もう1つは、真逆なんだけど、「代表が守らなきゃいけないのは、スタッフじゃなくて会社だよ」っていう言葉。1人1人のスタッフを守ることは残念ながら代表にはできない。
で、守れるのは、自分のチーム。サッカーで言うなら監督の役割は1人1人のプレーヤーの面倒を見ることじゃなくて、チームが勝つようにマネジメントすることだから、似ているようで全然違っていて。

この2つって並べると全く逆のことなんだけど、どっちもやんなきゃいけない。
日頃は知って、信じて、頼ることなんだけど、いざディシジョンメイクをするときはチームのことを考えないといけないから。
最初の頃に言われたこの2つは今でも大事にしてる。


_やりたいことが見つからない時はどうしたらいいでしょうか?
やりたいことは基本的に分からないと思っていて。

食べ物だったら、何が好きか聞かれたら、カレーとかって答えられるじゃない?でもそれって、いろんな食べ物を食べたからカレーが好きって言えるわけで、やりたいことはそんなに経験してないじゃん。
消防士やったことない、先生やったことない、CAになったことない、ありとあらゆる職業をやったことがない中で「やりたいことは?」って聞かれても、全部想像の世界だから、分かんないんだよね。

ただ、その中で、なんとなく比較して「こっちの方がいいな」って感じたりするじゃない?その「なんとなくこっち」ってなぜ思ったのかを考えて、行動してみるのが大事なんだと思う。


_仕事をやり続ける原動力は?
1番大きいのは、どうせ死んじゃうから。

今もう35歳でしょう、だからあと35年くらいで寿命を迎える。でも3日後事故に遭うことだってあるかもしれないし、もう少し長く生きるかもしれない。

それは誰にもわからないけど、間違いなく死ぬ時は来るから。
だとしたら今できることをやっておきたいし、運良く長生きできるのであれば、のんびりするのはその時でいいかなって。


_今の仕事を始めるのに不安はありましたか?また、それはいつ乗り越えましたか?
不安はずっとあるんじゃないかな?
うん、ずっとあると思う。

やっぱり自分がいいなって思ってるものが、人にもそう思ってもらえるかって不安だし、それを仕事にするから、ちゃんと稼いで生活ができるのかっていうのも常にあるよね。

でも、ホテルやホステル、ゲストハウスを5個作って、会社4つぐらい立てて、不安はなくなるわけじゃないけど、どういう感情の波が来きて、その後何が起こるのかっていうプロセスは、自分の中で繰り返し行われてるから、不安をコントロールしやすくはなっていると思う。
「あ、またあれだよね。」っていう感じというか。


_自信を無くしたときはどうやって自分を軌道に乗せ直しますか?
自信って、よく出てくる単語なんだけど、俺は虚像だと思っていて(笑)
あんまり重要じゃないの。

実際に大事なのは、自分が「いいな」って思ったことを、やるかやらないかだけしかないなって。いくら自信があっても、やらなかったら一緒だし、全く自信がなくても、行動すれば現状から何かは変わるじゃない?

やっぱり人生にも流れがあると思うんだよね。
だって月の満ち欠けがあって、季節があって、地球自体に大きな流れがあるなら人間にもそれがないはずがない。だから、調子のいい時と悪い時があって当然だと思うし、自分がどういう状態なのかを長期で捉えて、元気がなければちゃんと休む。休めばまた走れるから。

で、休憩の仕方も結構大事だと思っていて、俺は自然の中で1人の時間を持つ。外部の音から切り離れた時に、自分のやりたいこととか、何が必要なのかは分かるから。


_物事のタイミングの見極め方は?
変な話だけど、俺、運命論者であろうと思ってるの。そっちの方が便利だから(笑)
全部決まってると思えば、何でも出来るじゃん?悪いことが起きても、「こういう流れだからしょうがないよね」って思えるし。だから、「今、やるときだな」って感じれば、2、3年めちゃくちゃ突っ走るし、逆にそうするとすごいエネルギーを使うから、年単位で回復するために休むときもある。

個人の意思っていうのは大なり小なり社会の意思なんだよね。ほんとはみんな時代とリンクしてるんだよ。
そうなると、結局指針になるのは自分が今何を求めてるのかをちゃんと聞くことなんだよね。自分の心に従えば、正しいタイミングは見極められるものだと思う。

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