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(3)パンデミック:ボードゲームで学ぶビジネススキル

こんにちは!大人のためのボードゲームの魅力を伝える「ボードゲームで学ぶビジネススキル」、第三弾です。

このゲームをご存じでない方からすると、この時期に不謹慎な…!?と思われてしまうかもしれませんが…
こんな時期だからこそ遊んでほしい、チームワークリスクを取って挑戦する勇気、そして優先順位の判断力が試されるとっておきの協力型ゲーム「パンデミック」を今日は紹介したいと思います。

※遊び方知ってるよ!って方は、2つめの見出しのところから読んでみてくださいね。

遊び方ダイジェスト:それぞれの能力を活用し、協力して4つのワクチンを作り世界を救え!

この「パンデミック」というゲームは、参加したメンバーみんなでひとつの目標達成に向けて取り組む、協力型のゲームです。

世界に4種類の伝染病が発生し、その感染拡大を食い止めるために奮闘する4人の異なるスキルをもった人たちの役を、それぞれ担当してチームでワクチン完成を目指します。

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↑私が持っているのは「パンデミック・ホットゾーン」というコンパクト版のシリーズのため、ルールが若干異なります

毎ターン、【移動・感染の治療・薬の開発・調査拠点の設置】などの中から、1人につき4アクションを行います。

手番が終わると感染カードを引いて、ウイルスを配置します。1つの都市に3コマ以上のウイルスが置かれるとアウトブレイクが起こり、周りの都市にもウイルスが飛散してしまいます。

このアウトブレイクが8回起こったり、ウイルスのコマが足りなくなったり、プレイヤーカード(都市カード)が足りなくなるとゲームオーバーです。

それまでに、「感染の治療」を行いながらアウトブレイクが起こるのを防ぎつつ、同じ色の都市カードを5枚集めて、調査拠点で「薬の開発」を行います。

担当する役割は7種類ほどあり、そのうち今回使用する役割カードをランダムで4枚選びます。(お気に入りの役割を選んでも多分OKです)

感染治療が得意な「衛生兵」や、薬の開発が得意な「科学者」、遠隔でチームメンバーを動かす「通信指令員」など、それぞれのスキルを生かして効率よく立ち回ることが必要となります。

詳しく説明するとそれだけで相当長くなってしまうので割愛しますが、ざっくりとはこのようなルールのゲームです。もっと知りたい、という方はこちらのページをご参照ください。

パンデミックで学ぶビジネススキル①:チームワーク

一般にボードゲームというと、各個人やチーム同士で戦うものが多いイメージがありますが、このパンデミックは全員が1つのチームになって戦う、協力型ゲームの王道とも言えるゲームです。

それゆえ、いわずもがな"チームワーク"が最大の鍵となります。

それぞれが担当する役割のスキルを、チームのためにどう活用するのがベストか、毎ターン話し合いながらアクションを決めます。

自分だけが行きたい都市に行ってやりたいことをやっていると、あっという間に連鎖的な感染爆発が起こり、ゲームオーバーになってしまいます。

今自分にできることは何か、全体を見ながらギブ(give)する姿勢、そしてお互いを信頼して、私がここに行くから、次のターンでここよろしくね、という形で上手く分担をしていくことが、このゲームには必要になります。

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実際のビジネスの場でも、自分一人でできることは本当に限られているなと、年次を重ねるごとに考えさせられます。年々できることは(多少は)増えているはずなのに、不思議なものです。

だんだん仕事に慣れてきて、時には「自分でやった方が早い」と思うことがあっても、あえてチームメンバーや後輩にお願いすることで、自分では気づかなかった解決策を見つけてくれたり、成長して将来的な戦力になってくれることもあります。

最初は遠回りでも、一緒に汗をかいてくれる人を周りに増やし、チームワークを築いていくことで、1人では成しえなかった仕事も達成することができるようになるのだろうと感じています。

個人的にそろそろ社内でも中堅?の年代に差しかかり、日々の適切な業務分担や自分のポジションに悩みがちな私ですが、「パンデミック」で遊ぶときのように仲間を信頼し、お互い頼れるところは頼りながら、チームワークを磨いて自分自身も成長していきたいなと思いました。

パンデミックで学ぶビジネススキル②:リスクを取って挑戦する勇気

このゲームを進めていると、途中で感染爆発=アウトブレイクが起こるのを恐れるあまり、ひたすら「感染の治療」を優先して走り回ってしまうことがあります。

こっちの治療をしたと思ったら、"エピデミック"(途中で起こる感染拡大イベント)が起こり、またあっちも危ない…

こうして各地の火消しに走り回っているだけだと、なかなか肝心の治療薬の開発に手が回らず、いつまでもウイルスといたちごっこになってしまいます。(あくまで、ゲームの中の例えの話です…)

時には多少のリスクを覚悟しても、治療薬の開発など本来の目的のための行動を優先することが勝機につながることもあります。

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ある記事によると、日本は減点方式の文化があるため、リスクを取る人が少ないと言われるそうです。

減点によって増えてしまった失敗体験は記憶に残るので、認知バイアスによってリスクを取らないようになるのです。(引用元:その意思決定は正しいか?人は経験と本能に操られている)

そういう意味では、日本人にとっては苦手な類のゲームかもしれませんが、だからこそ(ある意味現実にはリスクのない)ゲームの中でリスクをとって成功体験を積むことで、必要なリスクは恐れず取れるような思考パターンを身につけられると、日常生活でもいざというときの決断に役に立ちそうですね。

パンデミックで学ぶビジネススキル③:優先順位の判断力

リスクをとる話とも関連しますが、その場面に応じて、とるべき行動の優先順位をしっかりつけることも重要なポイントになります。

連鎖的なアウトブレイクが起こる可能性のある地域があれば、最優先で「感染の治療」を行わなければなりません。

逆に少し落ち着いた状況であれば、「薬の開発」に必要なカードの受け渡しをする「知見の共有」を行い、いち早く根本的な解決策にたどり着くための行動をとっておくことが大切です。

1ターンでできる「4アクション」は、うかつに移動したりするとすぐ消費してしまうので、効率の良い立ち回りを考え、パズルのようにいくつも行動パターンを立ててシミュレーションし、最善の選択を探ります。

…とむずかしく言ってみましたが、実際にゲームをすると毎ターンいろんなことが起こるため、目下の対応に追われて、全体的な視点を見失いがちになります。

常に大観をつかみながら、優先順位と「やる・やらない」の判断力を持って、潔く対応できるスキルが活躍するゲームでもあると言えそうです。

まとめ:一緒に囲めば、チームの結束力が高まること間違いなし!

今回は協力型ゲーム「パンデミック」を、ビジネスシーンと重ねながら紹介してみました。

この「パンデミック」も、様々なシリーズが展開されています。
こちらのブログを参照させていただきました)

拡張セットとして、
・第1拡張セット「迫りくる危機」
・第2拡張セット「科学の砦」
・第3拡張セット「緊急事態宣言」

1度しか遊べない壮大なストーリーの「レガシーシリーズは」
・シーズン1
・シーズン2
・シーズン0

さらに派生型やリミテッド・エディションとして、
・パンデミック:接触感染
・パンデミック:完全治療~ザ・キュア~
・パンデミック:迅速対応
・パンデミック:クトゥルフの呼び声
・イベリア
・ライジングタイド
・ローマの落日

などがあるようです。(多っ!!)

私はお恥ずかしながら、新版「パンデミック 新たなる試練」しかやったことがなく、まだこのあたりの拡張・別版にチャレンジしたことがないので、一度パンデミック会を開催してやってみなければと思っています。

まず気軽に始めてみたい、という方には、私の持っているコンパクト版の「パンデミック・ホットゾーン」がおすすめです。役割や薬の数が少なく、プレイ時間も短くなっていて遊びやすいです。

ガッツリやってみたい!という方には、スタンダード版の「新たなる試練」がおすすめです。

ぜひこのおうち時間に、家族や仲間との結束を高められる「パンデミック」で遊んでみてくださいね。

次回の「ボードゲームで学ぶビジネススキル」もお楽しみに!


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