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大企業からスタートアップに来たら、加点方式マインドで働けるようになった話

このnote、またご無沙汰になってしまいました。

実はその間に2度目の転職をし、いま初めてスタートアップで働いています。
入社してちょうど半年経ったのを機に、思ったことや気づいたことを残しておきたいなと思い、久々にnoteを開きました。

私は社会人になって働き始めて、たぶん9年くらいになります。
小学校+中学校も卒業するくらい長い期間働いてきて、社会人としてだんだん中堅になってきた自覚もそれなりにある中での、2回目の転職。

自分の働き方やクセもある程度把握した上で、今までとは会社の規模もフェーズも大きく異なる環境に飛び込んでみて、いい意味で、これまで持っていた自分の仕事へのスタンスが大きく変わった半年間でした。

そんな中、最近聴いたVoicyの放送で、稲盛和夫さんが提唱した公式で「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という話があるのを知りました。

このうち、「熱意」や「能力」の部分は、以前してもらった社員インタビューでも少しお話ししたので、よかったら放送を聴いてみてください。
今回のnoteでは、考え方・スタンスの部分について、転職して感じたことを書いてみたいと思います。

これまでのかんたんな経歴

そもそも私は今までどんなお仕事をしてきたのか?
はじめましての方も多いと思うので、少し紹介させていただきます。

新卒では、従業員が1万人以上いる、いわゆる大企業に入社しました。
マーケティング・プロモーション関連の部署に配属になり、その中でもイベント/展示会やショールーム、工場見学といった、リアル空間で企業やブランドの魅力を知ってもらうための企画を考えるお仕事をしていました。

そこで4年ほど働いた後、大手グループの総合広告代理店にコミュニケーションプランナーとして初めて転職しました。
主に戦略PRの領域を中心に、記者発表会の企画・運営や、メディアタイアップ、ブランドムービー制作でアニメを作ったり、書籍を作ったりもしました。ときには運用広告や、Webプロモーションの企画なども行いました。

途中、会社の資本関係が大きく変わったり、事業統合したりと環境が大きく変わりながら、そこでも4年ほど働きました。

そして昨年の夏、2回目の転職をし、Voicyというスタートアップ企業で働き始めました。

働くスタンスが加点方式に

そんな形でこれまで働いてきたわたしにとって、

  • (グループも含め)上場していない会社で

  • 約50人という規模

  • かつ現時点で黒字化しておらず、投資家から調達した資金で運営している

というフェーズの会社で働くのは初めてで、今まで働いてきて一番刺激的かつ充実した半年間だったなと感じています。

そして、これまでの社会人人生で、改めてこんな堂々と「仕事が楽しい!」と思える環境に出会えると思わなかったし、まだまだ自分には足りないことが多いなと実感し、もっと成長してチャレンジしたいと純粋に思えることが今とても幸せです。

そう思って働けている理由を考えてみると、働くスタンスや考え方が「加点方式」のマインドに変わったのが大きな理由かもしれない、と思いあたりました。

どういうことなのか、少し詳しく説明したいと思います。

※最初にことわっておきますが、大企業や広告代理店のお仕事を批判する意図は全くありません。むしろそこでしかできない多くの貴重な経験させてもらえたことに感謝しています。最後まで読んでいただけたら、それが伝わるかな…と思います。

満点が当たり前だった、大企業・代理店時代

1、2社目はいわゆる"代理店サイド"で働いており、クライアントありきの受注産業でした。

そんな中で、請け負ったお仕事では「ミスをしないのが当たり前」。
提案し受注した仕事をその通りこなす、100点満点の仕事をするのが当然求められることなので、特に制作段階の業務では、ミスがないか細かいところまで何度も見直す癖がつきました。

たとえば、タレント・インフルエンサーとの契約。
何をどこまでお願いでき、期間はいつまで大丈夫なのか。投稿や動画配信の中で、必ず伝えたいことと、薬事法的に言ってはいけないことは何なのか等を、ミスがないよう細かく詰めることもよくありました。

ニュースリリースやSNS投稿、展示会のパネル、チラシなどの文字校正も、一度出してしまってから修正するのはとても大変なので、極力間違いがないよう、何十回も目を通して、校正にも出すなど慎重に確認して制作していました。
(それでも業務が重なる時期など痛恨のミスを防ぎきれず、謝罪したことも何度かあります・・・苦い思い出)

もちろん今のお仕事の中でも、他の企業と関わる仕事をする上で、防げるミスをしないことは大前提なので、これまでの経験を通して慎重に何度も見直す癖がついたことは、結果的には(ちょっとスピードは犠牲になるものの)プラスだったと思っています。

でもやっぱり意識としては、とにかくミスしないように…とある意味「減点方式」で仕事をしていたので、どこか常に緊張感があり、守りの姿勢で業務をこなしていました。

そしてだんだん事なかれ主義になっていた

特に大企業で働いていると、ある程度これまで会社として積み上げられた成功実績があり、その期待値がある上で受注している仕事を期待通りこなしていくことが求められるので、あえて新しいこと=リスクがあることには踏み込まない方がよさそうと(私の肌感として)心のどこかで感じていました。

私が過去に在籍していた企業でも、もちろん新規事業をやっていこう!という話は出ていたし、実際にやっている部署もありました。

でも、自社で商品を持っていたり開発できるわけではないので、何か新しいことをしようとすると、外部関係者を巻き込むためのお金がかかり、その予算どりのハードルがとても高い…というのも現実。

その必要な予算は、前例があったり、ある程度売りが立つと予想できないと出してもらえないので、「まずやってみよう!」というスピード感ではなかなか実現しないものでした。

結果、私も事なかれ主義的な考え方をしがちになり、大きなチャレンジをしきれないまま時間が過ぎてしまったという反省がありました。

加点方式でできることが増えていく、スタートアップでの働き方

そこから心機一転スタートアップ企業に来て、まさにこれから文化や価値を作っていくフェーズの中で働いていて感じることは、失うことを過度に恐れず、加点方式でどんどんトライして積み上げていく働き方ができる、ということです。

Voicyは今年の2月で設立7周年を迎える会社なので、もちろん完全にゼロベースではありませんが、特に私が担当している企業向けのサービスは、ここ数年で立ち上げて形づくっているものなので、まだまだこれからもっと伸びていかなければならない段階です。

そう思うと、減点を必要以上に気にするよりも、もっとどうしたら価値を積み上げていけるかを考えなければいけないので、自然と加点方式の考え方になっていくのかもしれません。

たとえば去年は、レノボさんと初めて「差し入れキャンペーン」という取り組みをしたりなど、Voicyが企業向けにどんな価値提供ができる"商品"を作れるかを考え、これからもどんどん提案の幅を広げていくことがチームの目標でもあります。

こうした企業向けのサービスだけじゃなく、社内での取り組みにも「加点方式」な組織運営の仕組みがたくさんあります。

たとえば「ボ祝儀」と呼ばれるピアボーナス制度
半月ごとに付与される感謝ポイントを、業務や部活動、その他のシーンで素敵な貢献をしてくれた社員に対して贈って感謝を伝えることができます。

これも通常の業務にプラスして、どんな貢献ができたかを可視化してくれる、ポジティブで素敵な制度だなと感じています。

もう1つは、社員による「SNS運用」の取り組みです。
Voicy社員は、自分のTwitterアカウントやnoteで、積極的に普段取り組んでいることや、考えていることを発信しています。

今までの私は、何かを自分が発信することによって、変な誤解が生まれて、会社にマイナスイメージをつけてしまったらどうしよう、という方を先に心配してしまって、動くことができずにいました。

Twitterも、実は入社して2ヶ月弱はなかなかそのマインドブロックを外せず、Voicy社員としての発信ができずにいました。(でもやってみたら慣れました)

noteに至っては、入社して半年のタイミングまで、うまく言葉にできる自信がなく、これまでに書いてたものと並べて大丈夫か…とか難しく考えすぎてなかなかトライできていませんでした。

でもふと周りを見れば、自分で考え、責任を持ってSNS発信して、Voicyの魅力を伝えている仲間がいる。

わたしもこの会社で半年働いて、日に日に会社のことが好きになり、もっとこの組織やサービスの魅力を知ってほしい!と思う中で、リスク(減点)を恐れて何もしないよりも、責任を持って少しでも価値を生める行動をしたい!と思うようになっていきました。

(こんなに長々と、うまくまとまらずとりとめのないことを書いているのが果たして価値を生んでいるのか?はさておき笑)

端から見るとあまり変わっていないように見えるかもしれないけど、自分の中で振り返ると、静かに大きなマインドチェンジがあったなと思ったので、入社半年を機に書こう!と思い立ったのでした。

改めて付け加えておくと、大企業や(広告)代理店サイドで働くことを批判したり、後悔する主旨のものでは全くありません。

大企業の培ってきた長年の信頼があるから経験させてもらえたお仕事で、幅広い業界のクライアントを担当でき、広告・PRのお作法やマーケット感覚を養えたことにとても感謝しています。

それがなければ、Voicyというサービスを成長させていくために、自分にとって必要なスキルや経験も得られず、今この環境で働けていないと思います。

また、人によって同じ会社・環境で働いていても、ハードルをものともせず突き進めるタイプの人もいると思います。(実際に前の会社にもいました)

あくまで私のような性格の人間にとってはそう感じられて、たまたま自分の経験とタイミングで、今は加点方式のマインドになり、ポジティブに働ける波が来ていただけなのかもしれません。

でももしこれを読んでくださっている方の中で、今働いている環境に何か違和感を感じていたり、仕事が心から楽しいと思えないな…という方がいたら、きっとどこかにそのマインドを変えてくれる会社や働き方(フリーランスや業務委託など多様な働き方も含めて)があるよ、と伝えたいです。

私は社会人生活9年目にして、ようやく今いろんな歯車がかみ合った感覚で働けています。

Voicyでは2月から新しい年度が始まりますが、本当にこの数年が勝負の年になるので、自分ができることは貪欲にチャレンジしていきたいなと思っています。

このnoteでも(こんなに長くならない程度に)、時々仕事について考えていることも、発信していこうと思います。

もし読んでいただいて、Voicyの仕事に興味を持ってくださったり、近い業種でキャリアの壁打ち相手を探している、などあればお気軽にお声がけください。
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ほんとうに長々と読んでいただき&わたしの半年分の思考整理にお付き合いいただき、ありがとうございました!


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