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依存症から回復した今でも、お酒のことを恨んだり憎んだりはしていません。

退院して最初に会った友人の様子で、世間のアルコール依存症へのイメージにちょっと触れた気がした。アルコール依存症から回復した人のイメージ、というべきか。
簡単にいうと、こんなかんじ。

アルコール依存症=お酒が好き。悪く言えば、だらしないほどお酒が好き。
アルコール依存症から回復する=お酒は諸悪の根源と思って闘っている。

お世話になった自助グループの話なんかしたもんなら、ドン引きしていた。顔色が悪くなるどころか、首から腕から青白くなったように見えた。そのくらいに戸惑っていた。

お酒のことは今でも好きだよ。好きだけど縁がなかったと思ってる。お酒はダメなものだ、と声高に言ってまわる気もない。と伝えたところ、笑顔が戻った。

お酒を恨んだり憎んだりするのはお門違いだと、私は思っている。いろいろな意見があることは理解したうえで。

どんなに便利な物でも使い方を間違えれば残念な結果になる、ということの一つだと思っている。

ただ。
節度を持って楽しみましょう、とか、適量を飲むなら健康にいいです。という打ち出しが軽すぎる場合がある。嗜好品の標語としてはキャッチーでも、アルコールという薬物へのアラートとしては軽すぎる。

嗜好品は、節度・適量、リスクを知ったうえで生活に取り入れなければ、正しく楽しめない。

飲酒運転で通学中の子どもを死に至らしめる、ということは絶対にあってはならないこと。
この問題を解決する方法はいくつかある。飲酒すると運転できない自動車の開発はぜひやってほしい。そういったハード面の整備は今の技術力できっと可能だと思う。

一方で、幸福度ランキングでは惨敗の日本にあっては、依存症への取り組みはもっと真摯であってほしい。
生きづらさを解消するために、何かに依存するようになってほしくない。
なので、教育というソフト面での取り組みは必要だと個人的には思う。
学校の授業に組み込めとは言わないまでも、高校生にちゃんと伝えるくらいはやってもいいのではないかと思う。

大切に思っている人たちが幸せでいられるように、だんだん幸せになってきた私は私なりに伝えていきたい。

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