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数学ダージリン 『数学教師なる』より

本文

「お茶会を始めましょう」

なる……薮成美(やぶ なるみ)先生が僕らにひと声かけて、紅茶の準備を始めた。
なるの補修では何時もの事だ。


なるは『不思議の国のアリス』が大好き。
なんでも、数学の世界に入るきっかけなんだとか。
お茶会も、『不思議の国のアリス』に出てくる、3月ウサギと帽子屋のいかれたお茶会にあやかったものだ。


「今日のお茶はダージリン。これを飲むと忽ち数学が得意になる…………なんてね」
「そういう代物なんすか」
「冗談。いろいろ信じすぎると馬鹿を見るぞ~」

これだから、なるは……。





「まぁ、飲みな」
「あぁ…いただきます」


ダージリンは格別だ。
ティーバッグとはいえ、特別感がある。



程なくして雑談を始めた。


「例えばの話よ。なるは見込みのないことをしない。見込みのないことをしないのはなるだ。全然違うニュアンスになってくるよ?」


はぁ……僕にはちんぷんかんぷんな話だ。




思えば、なるが数学の根本的なことを話していたなんて、当時の僕には理解できなかった。


あとがき

今回は、中の人が十数年温めていたシリーズ、「数学教師なる」の話を書いてみましたわ。
薮成美が数学や論理を使っていろいろ解決していく話ですが、中の人には無理難題だったようですわ……。


たらはかに(田原にか)さん、いつも良い企画とお題をありがとうございます!これからも精進して参りますわ!




長話が過ぎましたわね。
それではこの辺で。
ごきげんよう。また次の記事でお会いしましょう。

クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。 ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。