ストレスを乗り越える：PDLB

あまりそういうことを考えるタイプではないんですが、あるとき自分にまつわるすべてのことをリセットして、ホーチミンあたりでひとりで暮らせないかと考えたことがあります。それができないことは承知していますが。

そもそも私はこの年齢になるまで自分勝手にやりたいことだけをしてきましたから、現状には三蔵法師のように不満などないのですが、もしすべてを投げ出すとしたらどこに暮らすかと考えてみると、最後にはサイゴンが思い浮かびました。東京に住んでいると自由気ままに生活しているように思っていても、実はかなりのストレスに取り囲まれています。できるだけストレス回避に手を尽くしているのですが、それも100％ではありません。

もちろんホーチミンにだってストレスがないとは言えないでしょう。しかし最初に「アジアって何ていいところなんだろう」と衝撃を受けたあの場所のことは折に触れて思い出します。

東京にいると「他人を尊重しない」行動をよく見かけます。数十ヶ国の都市を表面だけさらっと見た経験からですが、客観的に見て、東京ほど冷たい街はあまり多くない気がします。困っている人を助けない、知らない人とは会話をしない、誰かに何かをしてもらってもありがとうも言わなければ、それを言わないことを何とも思っていない。

ここに暮らすことのメリットはどこにあるのかと言えば、今までそこにいたからというだけしか理由が見当たらず、現状維持、冒険をしないという保守的な感情に行き当たります。

ですが、あえて！