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正月に悪口を書き込む人。

12月31日が1月1日になるだけじゃん。と合理的に言うこともできるんだけど、大多数の日本人の感覚で言うとそれは「ただの記号としての日付」じゃない。

単純に言ってしまうと、その日くらいはいい気分で過ごしたいのです。年に一日くらいはイヤな話を聞きたくない。

実際にあまりイヤなことも起きないし、イヤなことが起きたという話を他人から聞かされることも多くない。でも、その感覚がまったくない人も世の中にはいるんだなということを知らされる。

皆が「おめでとう」「ことしもよろしく」と言い合っているTwitterに俺宛のリプライがあり、半月くらい前に書いたツイートにまったく知らない人が反論していた。繰り返すが、1月1日の空気が澄んだ朝のことだ。

俺は「山田株式会社の営業部のワタナベです」ではなく、個人の名前で仕事をしている。ワタナベのワタナベだ。だから俺の仕事が気にくわなければ、フルにワタナベが気にくわないことになる。ここがフリーランスの厳しいところなんだけど、ホメられた時は人格フルホメになるからバランスは取れている。

「俺は自分のやりたい仕事しかしていないし、それでお金にも困っていない」という趣旨で書いたツイートに対して「お前は女房も子供も養っていないんだから金に余裕があって当たり前だ」と、見知らぬ他人が、子供がいないことまで憶えていて、悪口を言う。

そんな言いがかりは20年もフリーランスという立場をやっていればなんとも思わないし、それで凹んだわけじゃない。

正月に、古いツイートを探して悪口を言ってやろうという心根の人が我が国には存在するのだ、という事実に凹んだ。たぶんその人はやりたくない仕事をしていて、報われなくて、好きなことをのんきにやっていそうな人を見るのが嫌いなんだろう。

そんなの知るか。すべてが能力主義で自己責任で報われるとか、俺が他人より優れているなんて幼稚なことは考えていないけど、少なくともTwitterで見かけた無関係な人を攻撃しても自分が置かれた境遇は何も変わらないだろう。

この話を読まされる人も正月気分が台無しになるだろうから、今日まで我慢した次第であります。

「俺は自分のことだけ考えて気楽に生きている」とSNSには書いていますよ。そんなの当たり前だろ。家族にいくらお金がかかるなんてあからさまに書くアホがどこにいるか、ちょっとは想像してみるといい。何かを気づかされる悪口なら役に立つかもしれないけど、こういうエッジのきいたバカは本当に疲れる。

その人がどれだけの金額を指して「家族を養えば暮らしに困る」と言っているのかは知らないけど、俺がそれに支出している金額は月に三桁くらいです。残りを自分が好きなことに使って生きてるけど、それを稼ぐために仕事をしているから、見ず知らずの他人のツイートを探して悪口を書き込んでいるほどヒマな時間はないってことです。

友人の皆様、イヤな気分のお裾分けをしてしまって申し訳ありませんが、お許しください。今年もよろしくお願いいたします。(写真は本文とはわざと関係ありません)

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。