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止まる写真:写真の部屋

SNSができてから圧倒的に変わったのが「人に知られる経路」で、昨日の仕事もそうだったけど、ネットに載せている写真を見た知らない人から仕事を発注されることが多くなってきた。

今まではどうだったかというと、カメラマンの場合は写真展だったり、編集者やアートディレクターに直接資料を持って行ったり、知人からの紹介だったりした。雑誌のクレジットなども効果はあったが、そもそも雑誌を買って手に取らないといけないので、今ではそれほど多くの不特定多数に届いているとは言いにくい。

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ネットでの写真との出会いは現実の広告と成り立ちがよく似ていて、言うならば「個人の広告」が本人の情報とともに否応なく目に入ってくる。スマホをスクロールしていると、毎日、数千、数万の膨大な写真を目にする。スイーツや飲み会のような写真に混ざって、ちょっと手が止まる写真がある。

それを撮った人を確認してみるとプライベートな写真でもやはり優秀なプロフェッショナルであることが多い。そしてその人に仕事を発注することは自動的に、駅に貼られたポスターに足を止めてもらう可能性が高くなることに繋がる。圧倒的に目立ち方が違うのだ。

スマホの手が止まる、ポスターの前で足が止まる。その写真の違いは何か。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。