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三分割構図って:写真の部屋

デザインは、0.1ミリを選択する作業です。特にデザイナーがトリミングをする場合、上下左右、どこで写真をカットするかは写真家より精度の高い判断が求められます。

写真の構図は三分割にしましょう、というアドバイスを聞くと頭がクラクラしてきます。人間を4つの血液型で分けるように、いやそれよりひとつ少ない三分割で処理できることには限界があるのはわかりきっています。

ここに載せた写真は、一番目立つ左目(画面でいうと右)をワングリッドと設定すると、画面右のアキが5、左が7です。天地のセンターは唇で、顔はほぼ真ん中に入っています。人物が首をかしげていますから、俗に言う「日の丸構図」からも少し外れています。こういうときにデザイナーは自分が一番落ち着くポジションを0.1mmの精度で決めていきます。
さて、ここからが問題です。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。