SOLO制作日記005:深く刺さったゲームについて
今日はちょっと自分の好きなゲームについて話したいなと思います。特に何か結論がある記事ではないんですが、どういうゲームが好きなのかということを深堀りながらSOLOのことも少し話せたらなと!
好きなゲームについてつらつらと
単純に「好きなゲーム」と広く考えると結構色々出てきます。小さい頃はモンスターファーム2と糸井重里のバス釣りNo.1が大好きでした。
家中のCDをかき集めてプレステに突っ込んでモンスターを生み出したり、、、
その後は塊魂やワンダと巨像、ここ10年くらいで好きなゲームといえばFlorence、Firewatch、INSIDEあたりでしょうか。
そんなふうにいくつか好きなゲームを思いつく中で心に刺さった度合いでいうとダントツのゲームがあります。なので次は少しそのゲームについて話したいなと思います!
Night in the Woodsというゲーム
この章のタイトル通り、Night in the Woodsというゲームがさっき話した心に刺さったゲームです。そんなに新しいゲームではなく、スイッチでの配信は2019年(他プラットフォームではもう少し前)で、僕が初めてプレイしたのも一昨年です。
ぱっと見はかわいい動物のアドベンチャーゲームなんですが、とにかく感情を揺さぶられて涙を流しながらプレイしました。クリアまではそんなに長くないんですが(たしか20時間くらい?)その間何度もグッとくるものがありました。
いったい何が良かったのか
全編通してすごく良かったのですが、まず心を掴まれたのは序盤。
「あっ、これは自分と同じ思いをした人が作ったゲームだ」と感じたんです。
このゲームは、大学を中退した主人公が田舎町の地元に帰るところから始まります。急に地元に帰ってきたものの、仲の良かった友人たちはすでに新しい生活や仕事があり、以前と同じ環境ではありません。そして地元の町も自分の知る頃より廃れています。
そんな状況で、主人公は暇なので昼から町をふらつきます。やることがないのでなんとなく家を出て、道ゆく人と話をします。「この店って潰れちゃったの?」とか、小さいころから顔見知りのおっさんに遭遇して「いい加減ちゃんと働けよ」とか言われたり。友達の働いてる店に行っても、仕事中で忙しくて相手にしてもらえないし。なんだか地元なのに少し居場所を失った状態で、日々を過ごしていきます。
このあたりはプレイヤーはキャラを操作して会話を見ながら町を散策するだけなんですが、それが刺さってしまって。
というのも僕は長いこと国外で大学生をやっていたので、地元に帰れる機会は結構少なかったんです。そして数年ぶりに帰ると全く同じような感覚を味わっていました。「いい加減ちゃんと働けよ」は本当にそのまま言われたこともあります。笑
描写の一つ一つが自分が体験した感情そのままに描かれていて、それをプレイすることで誰かと共有しているような感覚でした。
「うわっ、これって他の人も体験してるんだ」と。よく考えたら他に似たような人がいるのは当たり前なんですが、自分ではそうは思えていませんでした。
序盤以外にも同じように自分が言葉にできなかった経験や感情がこのゲームには散りばめられていて、、、。なんだか蓋をしてしまっていた自分の苦い体験に寄り添ってくれている気がして何回も涙が出ました。
漫画ではちょっと違う
そしてこの記事を書いていて、そういえばゲーム以外のエンタメでも同じようなものは自分は好きなんだろうか?と考えてみました。
でも全然そんなことはなかったです。例えば漫画について考えてみると、心に残ってる好きな漫画って、昔はスラムダンクやピンポン、今はBlue Giant。真っ直ぐに突き進む主人公がいて、頑張っている姿が見れるものが心に残っています。(ピンポンは途中ちょっと違いますが)
どうやら僕にとって漫画は「頑張ってる主人公を見せてくれるもの」という役割みたいです。そこから刺激をもらって僕も現実世界でも頑張れる的な。
でも自分でプレイするゲームは、より自分の感情に近いものの方が刺さるんだなぁと思います。一般的にそうだということではなくて、あくまで僕はそういう傾向にあるなと!
願わくばSOLOも、、、
そういうふうに考えると、自分でSOLOを作っているのも何か納得感が出てきました。決して特別じゃない父と子のわだかまりと山登り。多くの人かどうかはわかりませんが、僕と同じような心のもやもやを持ってる人は結構いるんではないかと思います。願わくはNIGHT IN THE WOODSが僕に対してそうだったように、SOLOも同じ思いを持った人の心の深くに触れるようなものにしたいという気持ちで作っています。
最後に余談
最近は各ステージの空や天気のデザインをしてたりするのですが、、、
(かっこ良くなってきました、、、!)
いろんな天気を考えるために昔撮った写真がめっちゃ活躍してます。先程話した地元に居場所が無いような感情を味わっていた時期の写真です。
SOLOでは登ってるときは崖と空が画面の大半を占めるので、空色・空模様による感情表現はすごく大事なものになると思います。そんなとき、自分の見たことある(経験したことのある)ものをベースにデザインしていくってすごく大事だと思っていて。
当時はフィルムでたくさん撮っていたんですが、フィルムの値段が高いせいで、一枚一枚結構きちんと考えて撮っていました。笑 そのおかげで、これらの写真を撮った時の情景ははっきりと覚えています。
あぁ、あの時の青空は綺麗だったからゲームの冒頭はこんな爽やかに始めたいなぁとかインスピレーションを得ながら制作しています。
そしてこれらの写真の何枚かは、父が昔使っていたカメラで撮ったものもあったり、色々繋がってるんだなぁと。
思ったより余談が長くなりましたが以上です!ちょっと取り止めもない内容でしたが、なんとなく好みを共有できてたら嬉しいです!
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