140字小説「悲しい痛み」
双子の兄に裏切られ
故郷を追放された少年は
夜毎泣きながら自分を傷つける。
感覚を共有する兄に
痛みと悲しみを送るために。
「これで兄さんは僕を忘れない」
憎悪と思慕がないまぜの悲しい呟き。
彼を抱きしめ星に祈るだけの
無力な自分に腹が立つ。
私の温もりで
彼の痛みが消えればいいのに。
*
今日のお題「星・裏切り・自傷」
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双子の兄に裏切られ
故郷を追放された少年は
夜毎泣きながら自分を傷つける。
感覚を共有する兄に
痛みと悲しみを送るために。
「これで兄さんは僕を忘れない」
憎悪と思慕がないまぜの悲しい呟き。
彼を抱きしめ星に祈るだけの
無力な自分に腹が立つ。
私の温もりで
彼の痛みが消えればいいのに。
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