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140字小説「ある冬の日に」


寒い 寒い ある冬の日。

北風が
忘れ物のかざぐるまを
からからと回して遊んでいたよ。

「一緒に遊ぼう」

空から 粉雪が舞い降りてきた。

はらり、はらり
からり、からり

誰もいない公園で
ちいさな冬が 遊んでる。
ちいさな音が 積もってく。

真っ赤な椿が
それを優しく見つめていたよ。

今日のお題「花・かざぐるま・粉雪」



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