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140字小説「月の兎」

ある晩、月から飛び出した兎を夢中で追いかけた僕は、
夜の町で迷子になった。
泣きべそをかく僕を星たちが笑っている。
どうやら月の兎が人間を揶揄からかって遊ぶのはいつものことらしい。
やがてひとつの星が「仕方ないな」と笑いながらすうっと降りてきた。
そして僕の足元を照らして道案内をしてくれたのさ。

***
昨日の一行詩をお話にしました。


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