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ここは言葉を粗雑に扱った人間が堕ちる地獄。 ここに来た者は、降り積もる黒い言葉の塊を磨き…
多様な生物が絶妙なバランスで共存していた場所に、自分たちの都合で他の生物を管理したがる種…
雲間から天や地にのびる光を見たことがあるでしょう。 あれは神さまが架ける光の梯子。毎日地…
雷神さんちの悪戯小僧。 ある日、ふざけて暴れて空をびりびりに破いちゃった。 慌てて針と糸で…
ある晩、月から飛び出した兎を夢中で追いかけた僕は、 夜の町で迷子になった。 泣きべそをかく…
月に恋をした妖精は真っ白なドレスで踊ります。 やがて爪先からは血が滲み、手足は傷だらけ。 …
静かな村の川原で虹色に光る石が見つかりました。 石は高値で売れ、村人の暮らしは楽になりました。 やがて石を独占しようする人々が争い始め、川原は地獄と化しました。 虹色の石は血で赤く染まり、人々は死に絶えました。 静けさを取り戻した川原で、何もなかったように蝶がひらひらと飛んでいます。
窓辺に微睡む古い機械人形が一体。 人間さながらの仕草で多くの人を驚かせたのは遠い昔のこと…
或る晩、お月様に手紙を書いたんだ。でも届け方が分からなくて、空に向かって読み上げてみたの…
「さあ、お前たち。今日も元気に遊んでおいで。」 神様の一言で天使たちはいっせいに天のお宮…
言葉で傷つけ合う人間を憂い、神は言葉を結晶化した。すると自分の口から零れ落ちた鋭利な結晶…
娘たちは真夜中に風船を飛ばします。零れ落ちた甘い吐息を、眠れぬ夜に流した涙を、焦がれる想…
地上を眺める双子の星がありました。 彼らは夜空を見上げる双子の兄弟のお喋りを聴くのが大好…
夜ごと空を見上げる双子がおりました。 ある晩二人は仲良く並ぶ双子の星を見つけました。 僕たちみたいなお星さま。 僕らが見えているかしら。 試しにランプで合図を送ると、星がランプと同じ瞬きを繰り返すではありませんか。驚いた二人はそれから毎晩合図を送り、やがて星とお喋りできるようになりました。
