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『毒展』 大阪市立自然史博物館特別展

こんにちは、アートマインドコーチのギータです。
今回は、
「毒展」
ポイズンの毒。
大阪市立自然史博物館展示初日に行きました。

実は、ここの博物館は初めて。
神戸はよく行きますが。

セレッソ大阪の本拠地長居公園へ。
梅がもう終わりかけでしたね。
これから桜ですね。

はじめに



1階のチケットブースでは特別展は2階に上がって土産物屋で聞いてと言われ、とりあえず上がると会場いきなりショップ。
そこからチケット売り場と入り口があります。

東京で見たという人の感想は、面白くなかったそうだけど、私は楽しみました。
博物館の展示は美術系より綺麗でもないし、説明は子供向けではありますが、知っているようで知らないことや、植物、動物、昆虫の模型なども見られて楽しいんです。
そう、入った瞬間、イベント会場っぽいし、土産物屋さんが入り口だし、微妙?って感じましたけどね。

でも、毒、危険なものに惹かれるのはみんな同じ。
すごい人でした。
かくいう私も「毒展」というタイトルでいろんな種類の毒を見られるってワクワクして事前に聴く美術アプリで音声ガイドを購入して予習までしたくらいですから。
音声ガイドは声優の中村悠一さんでした。呪術廻戦の五条先生の。聞きやすいいい声だった。

今回は、毒展の展示構成順に思い出してみます。5章に分かれていました。

1章:毒の世界にようこそ

蜂、蛇、カエル、フグ・・・・20万種生き物でもいて、キノコとか植物、酒、タバコ、殺虫剤も毒。
1、人を含む生物に害を与える毒
2、普段は毒ではないけど、摂りすぎると毒性
3、一部の人には毒になるアレルギー物質
を取り上げていました。
すごいですね。そう言われたら毒だらけですね。

展示はおそらく想像通り。いろんな毒、なんのための毒なのか、人間が作った毒など。毒まみれの世界って思えるほど色々ありました。
子供の頃、毒キノコとかへびとか怖いものみたさでテレビとか見てたなと思い出したり、砒素やトリカブトで人殺しをするなんて小説を読んで毒で死ぬってどんなんだろうと想像したりしていたことを思い出しました。

ハチはこわい

2章:毒の博物館


「攻めるための毒・守るための毒」
ハブなどは攻める方ですね。
イラガの幼虫は守りのため。成虫になると毒は無くなるんですね。

ここでは、拡大模型が注目ポイントだったようですが、
イラガの幼虫の巨大模型、は、ちょっとなんだかよくわかりませんでした。
もちろんキャプションや音声ガイドでわかりましたが。
床に置いてあるので、混雑していると見えないのも残念ポイント。

ヘビやふぐ、はち、あり、キノコやトリカブトなどなど、
ハブとかは食べ物をとるための攻める方、イラガという蛾の幼虫は守るための毒。なんと成虫になるとなくなってしまうとか。
動けるようになったら逃げられるから不要なんですね。
面白い。
イラガの巨大模型展示はよくみないとわからなかったけど、まあ、ここに毒がなんて子供の自由研究には良いかもしれませんね。
貴重なハチ、あり、へび、きのこ、植物、鉱物の標本などなどみられました。

「植物の毒」
日本の3大有毒植物
オクトリカブト
ドクウツギ
ドクゼリ

トリカブトは有名ですね。
ドクゼリって食べられるセリと本当に似ている。怖いですね。

「毒虫」
気持ち悪い。刺されたり噛まれたら痒い、痛い虫たち
あぶとかムカデとかさそりとか
ムカデはよく家に出ました。夜に行動して、カサカサ足音がします。
これを聞いたら飛び起きて退治しないと、刺されたら腫れ上がる。

ハチ毒は「毒のカクテル」と呼ばれるそうで、それは痛いはず。
ミツバチしか刺されたことないですが、それでも痛かった。

そう、そんなハチ、どのハチが一番痛いのか、自らハチに刺されて痛みを数値化したのがジャスティン・スミス博士。数値はシュミット指数と呼ばれています。「人々を笑わせ考えさせた研究」に送られるイグノーベル賞受賞してるそうですが、笑えない。
ちなみに博士曰く、1番痛かったのはハチでなく、サシハリアリ。鉄砲で撃たれたような痛みだそうです。トップのレベル4。アリはハチ目で同じ種類ですね。
体の部位で一番痛いのは鼻の穴、だそうです。怖すぎです。

1番痛いレベル4のハチ

「有毒爬虫類・両生類」
ちょっと面白くなってきました。
コモドオオトカゲって大きいだけでなく、失血を起こし弱らせて捕食するんですね。

ブルーノイシアタマガエル
面白い名前だけど爬虫類みたいに毒液を相手に注入するそう。
皮膚を触るとだけだと思っていました。
二種だけらしいですが。

「海洋の有毒動物」
ハブくらげ、トラフグ、有名どころですね。
怖いのにフグ食べたい、人間って。でも美味しいんですよね。

くらげいました〜
癒される。毒はあるけど見る分にはいいですね。
水族館では育成しやすいから人気だそうです。
ずっと眺めていられますね。刺されたら痛いけど。
お盆過ぎの海はドキドキしながら入っていた子供時代を思い出します。
生命に関わるくらげもいるんですよね。
刺されたことに気づかないけれど命に関わるなど言われたら怖いですが、毒も色々だとよくわかりました。

「毒きのこ、いろいろ」
ここは面白かったです。
見分けるのは難しいということがわかりました。
通説はうそ。
例えば、カラフルなものが毒キノコ。でもない。
縦に裂けるのは食べられる。でもない。ほとんど縦に裂けやすいから。

つまりわかりませんということらしいです。
しかも、似たものが多い。自生しているものをとって食べるのは危険かもしれませんね。
大阪でも採れるものカエンタケなども展示。日常で気をつけることができますね。というかしつこいようですが、毒は身近。


「アスペルギルス・フラブス」
かびですね。菌。
かびは300種類以上あるそう。見えなくて怖いですね。

「鉱物に由来する毒」
有名な砒素は鉱物から。
万能薬って昔は言われていたんですね。
暗殺にも使われる・・・

「人間が作った毒」
殺虫剤やプラなどの焼却で出るダイオキシンなど、人の作った毒も怖い。

3章:毒と進化

「警告色」
きのこは色が鮮やかだと毒キノコはそうでもない、とありましたが、
ヘビやハチ、黄色に黒ってやはり警告色なんですね。
見たらビクッと思いますね。

「盗用」
毒を持つものと同じような色、模様を盗用するものも。
本当は毒を持っていないけれど、似せることで身を守る。
縞模様も毒ありますという印かもしれませんね。
そういえば多い気がします。
見分けられないものも結構いました。
生きる智惠。

「毒に耐える」
コアラで有名。でも毒のあるユーカリを消化できることで他の動物と争わず生きられると思っていました。
でもその中でも味や匂いでユーカリの葉の毒性を感じ取り、毒性の少ない葉を選別します。

青酸カリより強い毒のキョウチクトウを食べて育つ虫、キョウチクトウスズメもすごい。
生きる力を感じました。

4章:毒と人間

「毒の人類史」
毒矢古代から使っていたんですね。トリカブトの毒。
映画で草を擦り付けて矢を射るのをよく見ますね。
それほど身近だったんですね。
毒と共に生きる。

そしてもちろん、人も死ぬ。
「大プリニウスの死」のイラストが展示されていました。
『博物誌』で有名な大プリニウスは、あの(ヴェスヴィオ山)の大噴火の後、調査と友人を救うために向かった先で、火山性地震が激しくなったため、
建物の倒壊を恐れて海岸へ避難。
しかし、海岸に濃い煙と硫黄の臭いが立ち込め、プリニウスは動けずその場で倒れ亡くなったそう。
硫化水素、硫黄が死因だったようです。呼吸不全で急死することがあるとか。

「毒を操る」
日本はアイヌの矢。
そして、宮沢賢治の本で『毒もみの好きな署長さん』で有名はオニグルミからの毒を使っての魚毒漁。
胡桃なんですね。
禁止されていたようですが。盛んだったんでしょうね。



そして、江戸時代の女性は、白粉に水銀を使っていたのですね。
真っ白に塗ると行燈の光では綺麗に見えたんでしょうか。
でも命の危機が・・・きっと。あったはず。

世界初の蚊取り線香も展示されていました。
そう、金鳥の。最初は棒状だったんですね。
時間を長くするためにうずまき状になったのは知りませんでした。

終:毒とはうまくつきあおう
人間が毒を生み出していることへの警鐘で締めくくり
殺虫剤とか、プラスティックも毒になりますね。
人間そのものも動物たちから毒認定されているかもしれませんしね。

【展示と来場者の傾向】


もう少し、みやすい展示方法なら良かったかもしれません。
結構、ビデオで説明もあったのですが、展示物と同じところに設置されているため、みんなが立ち止まって展示自体も見れないというお団子状態になってました。少しずらしてくれると良かったかもしれません。
展示が低めなのは子供向けだから仕方ないかな。

見にきている人の構成は、子連れ家族、若い学生の友人グループ、若者カップルたち。リュック背負った野草とり?ハイキング好きみたいな格好のグループ。美術館とは違う種類の人たちですね。動物園とかにいそうな感じ。
デートにいいかもと思いました。会話しやすいし。知らなくてもカッコ悪くないし。
いいですが、立ち止まる。そしてそこで喋る。いい会話はとてもいいと思いますが、画面や展示に覆い被さって動かないから見えないというところがちょっとね、と思いながら流れてくれるのをじっと待ちました。
音声ガイドが役立ちましたね。待っている間、聴いて展示を見ていく流れにしたらストレス少なかったです。
並ぶの待つの嫌いなので。

展示は見にくいけど、楽しい内容でした。

その他


そして、常設展がチケットで見られるので是非是非。
これは見応えあります。
大阪にはナウマンゾウがいたんだよとか、自然の移り変わり歴史を堪能できました。
触ってみようコーナーもたくさんあって、アンモナイトを触りまくってきました。
改めてゆっくり行って見たい博物館です。

コラボスイーツ


最後、ヤンマーカフェで毒展とコラボのケーキ、ピンクの毒っぽいのいただきました。
中はチョコレートスポンジ、フルーツがたくさん入った、いちごクリームのかかった美味しいケーキでした。
これもぜひ、ピンクのビーフストロガノフもあります。こっちの方が怖いかな?
ピンクより、ブルーにしたらもっと毒っぽいなんて思ったのですが、ポスターがピンクだからでしょうね。
美味しかったです。

詳細HP


5月18日まで開催

毒展HP


大阪市立自然史博物館HP

ヤンマーマルシェナガイ


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