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Moriarty the Patriot | 憂国のモリアーティ

無料で読めるマンガのアプリで出会ってしまった「憂国のモリアーティ」。シャーロック・シリーズを詳しく知らなかった私でもめちゃめちゃ面白くて、続きが気になる!!推理も心理戦も鮮やかで魅入ってしまう作品です。原案となった「シャーロック・ホームズ」とは違う話の流れだけど、アニメも24話で完結していてオススメです〜✨
作画:三好輝さん、構成:竹内良輔さん、小説版:埼田要介さん!

マンガを教育に?Creative Learningシリーズ 第一章。

ケンブリッジ大学 教育学部の修士論文のテーマにしようかと企んでいるVisual Thinking Strategyとマンガ考察の共通点、相違点、可能性を探るために、私の独断と偏見で選んだ(というかハマった)マンガ・アニメ作品を考えたいと思います。
※あらすじや考察など個人の見解で執筆しておりますので、悪しからず。若干のあらすじがバレていますのでご注意です。

イギリスの大学院へ行く前に、イギリスを知ったりブリティッシュ・イングリッシュをなんとかして習得できないかと(かつモチベーションを上げられないか)と考えた私は、閃きました。

今自分がハマっている、マンガやアニメを利用すればいいじゃないかと。

残念ながらアニメには英語吹き替えはないので、日本語で視聴しましたが、イギリスの歴史や文化に興味を持てたので万事OK。シャーロック(原作)を英語で読み始めました。(ここで補填)

あらすじ

舞台は19世紀末のイングランド、コナン・ドイルの名作シャーロック・ホームズを新しく解釈した「悪役」ジェームズ・モリアーティの物語。シャーロック・シリーズの中で極悪犯罪の黒幕として登場したモリアーティ教授を、「実は組織犯罪(そして3兄弟‼)で、義賊だったら」という発想で始まる物語、この新しい解釈が面白いな〜と思います。
シェークスピアから引用したセリフや、ジェームズ・ボンドの豆知識が入っていたりして、それぞれの作品が気になっちゃう。Divergent thinkingが刺激される〜!!マンガアプリで読み始めたのですが、Netflixにアニメ版があるのに気づいて、一気観してしまいました。マンガと流れが違う(犯罪のトリックも変わっている)ので、マンガと見比べるのも楽しい。小説版もまた違うお話で楽しめました!

好奇心ポイント

文学・数学が面白くなる!:モリアーティは若き天才数学者。トリックに有名な文学の引用やパラドックス(3人の殺し屋など)やシェークスピアの一節(ヴェニスの商人など)が使われててトリハダ!
歴史:舞台はヴィクトリア朝のイギリス。じつはアーツ・アンド・クラフト運動を始めたウィリアム・モリスやピーターラビットの著者ミス・ポターの生きていた時代。この頃の建築も可愛らしいものが多いのです‥!ロンドンの街並みなど、当時に思いを馳せたくなります。
ファッション:この頃のイギリスのドレスコード、かっこいいんですよね〜。もちろん、モリアーティ兄弟も貴族なのでそれを着こなしているのがまたかっこいい‥!モラン大佐のセリフに「サヴィル・ロウの仕立て屋みてぇ」とか出てきて痺れる…!
絵画・聖書:なんと、マンガの背景に使われている絵画から考察しているファンの方を見つけて驚愕しました。知識量すごい…。そして絵画は宗教や聖書とも絡んでくるので、セリフが理解できると嬉しくなります。「天使は天使でも黙示録でラッパを吹く方」なんて一言がカッコイイ!

考察のあれこれ

世紀を越えて愛される作品、シャーロック・ホームズから派生した作品とあって、ファンの間ではやはり賛否両論があるようです。というか「原案 コナン・ドイル」ってかっこよすぎん…?
ネットでよく見るのは、時代考証がなっていない、という指摘。でも、そこ気付けるファンの人すごい。当時のイギリスでグレープフルーツを育てるなんて気候的に無理がある、とか、ドレスやタキシード、ステッキ、蝶ネクタイの色まで。19世紀末には黒の蝶ネクタイは正装じゃなかったとか…。皆さん知識が凄い!
でも原典のシャーロックと、今のシャーロックのイメージ(鹿撃ち帽とコートとか)って実は違う、って話も有名なので、作品の印象というのも時代によって変わるのだな〜と思います。あと、同時期くらいにイギリスはブラジルからゴムの木を密輸していたはず。温室とかであれば(特にそういうものを所有している貴族なら尚更)グレープフルーツを育てるとかできるんじゃないかな。どうなんやろ。
これで歴史やファッションに興味を持つっていうのも、一つの「学びのモチベーション」だと思うんです。こういったオタク的な、誰からも邪魔されないのめり込んじゃう世界があることは、人生を豊かにしてくれる材料の一つだと思います。だからマンガを、教育に使いたくなっちゃう!
私も、モリアーティからイギリスの文化とか言語を習得しようとしていますし、原作への興味も俄然高まりました。イギリスにいったら絶対にベイカー通り221Bに行くのです!(シャーロキアンと呼べるほどまだ読めてはいないので、先達の皆様お手柔らかに‥)

オタク的あとがき

めちゃめちゃ個人的な感想はというと、モリアーティ家の紋章にラテン語ではなくフランス語が使われているのはなんでだろう?あ、あとシャーロックもモラン大佐もオックスフォード出身という設定で、ウィリアムが教えているのはダラム大学。ケンブリッジが出てこなくて残念。負けた気がする(何に?)。
アニメは第1クールOPのパイプオルガンの音で作品の雰囲気にぐっと引き込まれるんですよね。バックでチクタクと時計の音がする感じも推理の雰囲気を醸し出していて素敵〜そして製作会社がプロダクション I.G!私のバイブルと読んでいるハイキュー‼の第3期までを製作していたところです!とにかく画が綺麗!!声優さんや音楽についてはあまり知らない方が多かったのですが、映像とマッチしていて個人的にはすごく好きです。
原作のマンガも画が本当に綺麗!!私は画をみて読みたいマンガを選んでしまう気があるので、惹き寄せられちゃいました。続きもとても楽しみ〜〜:)

シリーズ一発目、めちゃくちゃ飛ばしましたが、このオタク具合に引かれていないでしょうか…トテモシンパイ
でも、もし自分の高校時代の数学の先生が、この熱量でロジックや確立を教室でしてくれていたら、もうちょっと数学好きになってたんじゃないかな〜なんて考えちゃうのです。

勉強は楽しい!学びは楽しい!!これをマンガで広めていけたら!
それでは次回もお楽しみに〜!

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