闘病を終えて

闘病から復帰までの間で自分の中で変化してきたと思うことはたくさんあるけど、全部を通して言えるのは、自分の自分に対する許容範囲がすごく広がったように思う。とにかく生きることが最優先になって、外からの目とか自分のプライドとかそういうのを気にする余裕もなくて、必要最低限、自分が絶対手放せないもの以外は気にする余裕がなくなった時に自分が本当に大切にしているものとか、考え方とか、必要なかった考えとか、そういうものに気づいた。

個人的にはすごく生きやすくなった。余計なものを捨てて、大切なものだけ握りしめて大切にしていこうと思ったら、今までできなかったことができるようになった。自分の大切にすることが、自分の考えが、自分の行動を変えていった。

片づけができるようになった。家事ができるようになった。積極的に休むようになった。いろんなことに感じていた罪悪感が少し薄れた。まぁいいか、と思えることが増えてきた。誰にも迷惑かけてなきゃいいやって割り切れるようになった。人に声をかけられるようになった。手を差し伸べることに躊躇がなくなってきた。自分の好きなものを隠さなくなってきた。自分の心や感情と正面から向き合うことが多くなった。

それは周りの変化ももちろんある。自分が変わって周りも変わって、できるようになっていったものもある。私の周りはなんだかんだ言ってうまくいくようにできている、どうにかなるし、どうにでもなる。どうにもならないことなんて本当に少ししかなくて、たいていのことは私が怖がってことを重く大きくしているだけ。結局私は守られる、ラッキーな人間だって割と本気で思うようになった。

今私が目指す人間像は、柔らかくて、しなやかな人間。そばにいると温かいような、ほっとするような、ちょっと泣きたくなるようなそんな人間でありたい。誰かの落ち着ける場所だったり、安心できる場所だったり、心が休まる場所だったり、そういう人間でありたいなって思う。

柔らかくて温かい人間でありたい。人にとっても、犬にとっても。心穏やかでありたいし、周りの人にそんな風に感じてもらえる人間でありたい。


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