見出し画像

田植えの季節に思うこと 〜ワイルドについて〜

カルエさん

こんばんは

こちらでは今月に入ってから田植えの光景をあちこちで盛んに目にします 

専業農家が稀な昨今 週末になるとどこの田んぼも親戚やら友人やら、人手をかき集めて集中的に植え付けていきます 

土地が活気付く季節なのです

薄く張られた透き通った水面に、風に揺れる稲苗の楚々たる風情 6月を強く感じる心にしみる景色です


そして毎年思い出すのが、幅3メートルはあろうかと思われる農業用用水路を軽々と越えてみせたジュンちゃんのことです

その時はまだ小学校に上がる前後の小さい二人 運動音痴のナターシャと足がめっぽう速いジュンちゃんは日が照り付ける道路を全速力で走っていました 

どういう経緯で接点のない2人が走っていたのか まるで記憶にありません

直線道路をひたすら走るのが嫌になったのか、ただただ暑かったのか ジュンちゃんは舗装道路から用水路飛び越え田んぼにダイブ そのまま畦道を走って行ってしまいました

呆気にとられました 置いていかれたからではありません  

その時該当する語彙力を持ち合わせていなかったけれど 代弁するならば「ワイルドやな」と 見惚れてしまったのでしょう 突飛なワイルドに遭遇したのです


ワイルドやな と思う瞬間がその後もたまに訪れます

法事の時、部屋を移動する際「蝋燭の火消して来てね」と大人に言われた高校生のリミちゃん 蝋燭を手の平で何度も仰ぐも、なかなか鎮火できなかった 法事の蝋燭は一級品の特別使用だったのかもしれません 

仏さまの前では息を吹きかけ蝋燭を消すのは御法度です 思春期のわたくしも知っていました どうするのかと黙ってこっそり見守っていました  

そして部屋に取り残された二人 なかなか消えない火に悪戦苦闘のリミちゃん 慌てたのか不安になったのか 親指と人差し指で火を摘み じゅっと火を消しました 

ナタ―シャフリーズ 火を摘まむという発想ワイルド


最後に思い出すワイルドやなエピソードは 知人の脳外科医が実践する手術の際の眠気対策です

10時間を超えるような長時間の手術の際 猛烈な疲労や眠気に突如襲われることがあるそう 

その時彼は 頭の中で般若心経をひたすらひたすら唱え、精神を研ぎ澄まし精度を上げていくとのこと 

念仏で対処  無の境地ワイルド と名付けました


大幅に話が逸れてしまいましたが ワイルドは見た目や小手先の演出で語れるものでは到底なく、その人の生き様や姿勢そのものだということでしょうか

そして自分には確実に不可能で、故に発想にすら及ばない行為を易々と披露された時に起こる衝動的エモーション  


田植えを眺めながら風に吹かれながらワイルドについて考え巡らせました 


ワイルド目指してないけどワイルドやなと思われたい ナターコ 

 


この記事が参加している募集

#最近の学び

181,634件

#休日のすごし方

54,342件

くすっとふふっとなれるような日記を、西から東、東から西へと毎日(ほぼ)やりとりしています  本日もぜひ少しの時間、のほほんしてってください かるえ&なたーしゃ