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怒りはなぜ生まれるのか 手放すことのススメ

人はなぜ怒るのか。SNS上では毎日たくさんの人が怒りをぶちまけている。

仏教では、“怒り”は“執着”から生じると説く。ポジティブ心理学では、怒りは自己の権利を奪われることに対して芽生えると論じる。

想像してほしい。電車の空席に座ろうとして、一足先に誰かに座られたとする。「俺の席が盗られた!」と思う人もいるだろう。そう思う人は、その時怒りを感じている。

自分が座ることができたであろう席(自己の権利)に他人が座った(権利を奪われた)という思考によって、怒りの感情が生み出されているのだ。

新幹線やグリーン車の指定席ならば、自分が買い求めた“権利”だから、奪われたら怒るのはわかるが、普通の電車の席は誰のものでもない。なのに自分のものだと思ってしまう。これを仏教では執着と呼ぶ。

では、怒らないためには、どうすれば良いのか?

怒らないためには、執着を持たないことだと仏教では説く。ポジティブ心理学では、権利意識を抱かないことだと論じる。持たない、抱かない、つまり手放すことである。手放すということは、とらわれないということ。執着から離れることで、怒りを手放すことができる。

コロナウイルスの影響で、各地で卒業式やコンサートなどイベントの中止が相次いでいる。多くの人がSNSなどで怒りの声をあげている。

その声が、私欲を超えて社会的意義や経済効果を憂うがゆえのものならば“怒り”ではなく、“憤り”に近い感情が沸き起こるはずだ。それが、怒りの感情だとしたら、やはりそこには執着が存在している。怒りと憤りの違いは、自分を第三者の立場に置いて事象をとらえてみるとよくわかる。

自分は卒業式もコンサートも全く関係ないけど、政府の対応はどうかと思う!となれば、怒りではなく憤り。もし全く関係ないとしたらそれほど強い感情は起きないけど、実際は関係しているのだから許せない!というのであれば、それは怒りである。

さて、あなたはどちらだろう?もし、怒りであれば早々に手放すことをおすすめする。なぜなら怒りは体に良くないから。

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