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【& Supplyメンバーインタビュー】飲食経験者だからこそ感じた風通しの良さ。チームで「やりたい」を叶える場所。

【& Supplyメンバーインタビュー】Vol.2  富田 涼

ストリートバーにカフェ、レストランといったさまざまな形態の飲食業へと幅を広げる& Supplyのメンバーのバックボーンやジョインのきっかけを探るインタビュー連載。第二回は、10年以上飲食業界を渡り歩いてHoneに辿り着いた、“トミー”ことヘッドシェフの富田涼にフィーチャー。& Supply初のシェフとしてチームに参加したことで感じた発見やここで叶えたいこれからの目標について聞きました。

富田 涼 / Honeでシェフを務める。調理師専門学校を卒業後、東京を中心にレストラン、ビストロ、トラットリアにて研鑽。生産者との関わりを大切にし、取引生産者とは私生活でも交流を持つ。2022年6月にHoneの開業準備と同時に& Supplyに参画。Honeでは季節の食材をジャンルレスに提供。

料理人を志したきっかけとキャリア

— まず最初に、現在の仕事内容について教えてください。

Honeでシェフをしています。日々の営業以外のところでは、Honeの料理メニューの開発を中心にLOBBY、nephewといった系列店のメニュー相談を受けたり、アドバイスをしたりすることもあります。最近はたまにHone一階のHone Standでバーテンダーもしています。

— & Supplyにはいつから参画されたのですか?

Honeがオープンするタイミングで入りました。6月からなので、ちょうど1年がたったくらいです。

— これまでの経歴について教えてください。

調理師学校を卒業して、最初は都内の大きなレストランに入りました。本当にドラマの世界でみるような王道のレストランで修行のような日々を送っていました。

はじめは本店の高級レストランで働いていたのですが、途中から少しカジュアルなフレンチダイニングの店舗に異動して、オープンキッチンのお店の魅力を知りました。

そこから転職をして、川崎や多摩のほうでバルのようなお店やワンオペで切り盛りするような小さなビストロをやったり……。イタリアンにも挑戦したくて、池尻大橋のルリイロで働き、その後Honeに入る前までは渋谷にあるBistro rojiuraで働いていました。

— 料理のジャンルもスタイルもさまざまなお店で働いてこられたんですね。料理人を志したきっかけについても教えてください。

僕の家は母子家庭で、小学生の頃から自分でご飯を作ることが多く、母が「美味しい」って言ってくれるのが嬉しかった。中学生くらいのころには漠然と料理人になりたいと思っていたような気がします。

中高生になると、友達に振る舞う機会も増えて、みんなから「美味しい」って言ってもらえたのが素直に嬉しかったんですよね。この体験を仕事としてずっとやっていけたらいいなと思い、目指すようになりました。

Honeで提供している料理の数々。2週間を目安にメニューが変わり、季節のフレッシュな野菜を食べられる料理になっている。

目指すレストラン像への共感が最初の一歩に

— & Supplyを知ったのはいつごろでしたか?

LOBBYはオープンしてすぐのころからずっと気になる存在でした。nephewができるタイミングのときに料理人の募集があったのを覚えているのですが、レストランではなくバー業態だったこともあり、そのときは応募を見送ったんです。

その後、Honeのオープンに合わせてレストランの料理人を募集していることを知り、びっちりと書かれた募集要項に共感して応募してみようと思いました。

— どういった部分に共感されたのでしょうか?

新店舗のイメージが僕が将来やりたいと考えていたお店にとても近かったんです。規模は違いますが、レストランやバー、カフェといったいろんな業態が一緒になったお店をやりたいと前から思っていて。

というのも、以前ワンオペで任されていたお店で一度そういった形にトライしたのですが、当時は一人で切り盛りするというのがなかなか大変で、楽しかったけれどうまく行かなかった。だから、リベンジじゃないですけど、もう一度ここで挑戦したいと思いました。

— どのようなプロセスで入社が決まったのですか?

当時はまだBistro rojiuraで働いていて、そこは僕がずっと憧れていたお店で当時のシェフも好きだったし、辞めたくはなかったのですが、このチャンスを逃したら二度と回ってこない気がしていました。

そのときに、LOBBYで井澤と話す機会があり、「料理人の応募、もう決まっちゃいましたか?」と聞いてみました。まだ決まっていないということで、たくさん話すうちに僕の思い描いていた理想をより近くに感じられ、真剣に考えるようになりました。

そこからさらに悩んで、心が固まったのは数週間後。少しでも気合いが伝わればと手書きの履歴書を持っていったのですが、「うちはデータで管理してるから、データのほうが嬉しい」と言われたのを今でも覚えています(笑)。その後、無事にジョインすることができました。

新たな環境でのスタート、驚きと成長

— 実際に働いてみて新鮮に感じることはありましたか?

まずは、チームのスピード感。例えばこの場で、「こういうことをしたい」と話したことが、次の日には現場で始まっていたりとか。そういうことってなかなかないと思うので、本当に驚きました。

あとは、社内のコミュニケーションにパソコンが必要になる場面が多くて、これまでは履歴書すらも作れないくらい苦手だったので、はじめは慣れるのに苦労しました。

でも、料理は食べたら終わりだけど、パソコンは打ち込めばデータがずっと残るので楽しいです。原価表やメニュー表とかも自分で作るようになって、料理よりも楽しいと思える瞬間もあるくらいです(笑)。

— 新しい自分の好きを発見するきっかけになったんですね。

大変だったことでいうと、& Supply自体がレストラン業態に初めて挑戦するということで、自分しか経験者がいないという環境にはしびれましたね。

メニュー開発もそうですし、チーム作りも含めてお店を良くしていくために日々改善という感じ。営業後に朝まで試作を何度も繰り返して、一度帰ってからまたお昼に出勤して仕込み……文字通り眠れない日々が続きました。

— 体力的にもハードですね。

当時は営業中も洗い場にパソコンを置いて、オーダーの合間にメニューを考えたりと結構めちゃくちゃだったと思います。今では経験者を含めメンバーも増えて、大変だったことも忘れがちなんですけどね(笑)。

— 怒涛の日々を経て、今のHoneが形作られていったんですね。

チームのみんなが精一杯応えてくれたことが大きいですね。未経験で右も左も分からないからこそ信じてついてきてくれた。このチームのおかげでここまでこれたと思います。

飲食経験者だからこそ感じた& Supplyの特異性

— これまでに働いてこられたお店と比べて、考え方の違いを感じることもありましたか?

& Supplyは誰もが発言していいというムードがあります。社歴や仕事のできるできないに関係なく、みんなの意見を聞くことを大切にしているので、下働きのときからこんな環境で働けていたらどんなによかっただろうと思うこともありました。

— 飲食に限らずそういった風土は珍しいかもしれませんね。

スタッフ募集にも、“多様性を受け入れて、変化を恐れずに挑戦していける人” というような項目があるのですが、まさにそれだなと。誰のどんな意見も貴重なものとして受け入れる姿勢がすごいと思います。

あとは、完全週休2日制なのもこの業界では珍しいですよね。

— 確かに、飲食業界は休みが少ないイメージがあります。

この業界だと週1休みというところもまだまだ多いので、飲食という業界の当たり前にとらわれず、会社としてとてもしっかりしていると思います。

— 休日はどのように過ごしていますか?

2月に子供が生まれたばかりなので、最近は家で家族と過ごすことが多いです。あとは、お世話になっている農家さんのところに行ったり。連休があると少し遠出しても翌週にパフォーマンスが響かないので、助かります。

Honeに野菜を卸してくださる吉野ハーブファームへは、1年に数度収穫のお手伝いに。吉野さんは公私共にお世話になっており、尊敬する人の食材が使えることは仕事の喜びの一つ。

また、& Supplyではレストランレポートという制度があって、プライベートの時間でほかのお店に行った体験をレポートにしてメンバーと共有することで、かかった経費のうちいくらかを会社が負担してくれます。

そういった制度があることで、若い子達も積極的にいろいろなお店に行くことができるし、結果として一人ひとりの経験を自分たちの店に還元できていると思います。

このチームで働くことのやりがいと可能性

— 入社から1年が経ちましたが、& Supplyで働くことで新たに感じたやりがいはありますか?

それぞれが経験を積んで、仕事を抱えるようになったことで、みんな一人ひとりやりたいことが出てきているのを日々感じます。

そういったみんなのやりたいことを実現しようと一緒に取り組んだり、新しいことにトライする姿を見ることが、刺激につながっているような気がします。

— 10年以上この業界で生きてきたトミーさんが、新たな発想で働くチームに柔軟にフィットすることができたのはなぜだと思いますか?

確かに、「料理人はこうでしょう」とか、「レストランってこうあるべき」みたいな考えを持っている人も多いかもしれないですね。僕の場合はいろいろなスタイルのお店を経験してきたなかで、1人じゃなにもできないということを学べたことが大きいです。

周りの人のありがたみを知ることができたし、チームで働けば、メンバーにお願いもできるし、相談もできる。こんなにありがたいことはないなと日々シンプルに思います。

だから、自分のやりたいことの押し付けとかはあんまりなくて、チームとしてどうありたいかが僕の頭のなかで最重要項目になっています。

生産者を招いた試飲会。チームで活動する行事も多数あります。

— このチームで一緒に働きたいと思うのはどういう人だと思いますか?

やっぱり正直な人ですかね。嘘をつかないことは大前提として、できないことや苦手なことも正直に言える人。

あとは、物事を俯瞰して見ることのできる人。何かに集中しすぎるあまり周りの人のことが見えなくなってしまうことって結構あって、そうしたくないと思っていても熱くなると抑えられなくなってしまう。

一歩引いて物事を見ることができれば、冷静に周囲を見ることができると思うし、そういう人はどんなチームでもうまくやれると思います。

— トミーさんの考える& Supplyで働く意義はなんですか?

実は、普段から同業の友達に対して自分の会社を絶賛しています(笑)。僕のように飲食畑で働き続けてきた人には、やりたいことが明確にある人が多いと思っていて、& Supplyは自分のやりたいことが分かっていれば、それを実現できる会社だと思うから。

自分が言ったことに対しての責任とか、それをやり続ける責任をちゃんと持っていれば、応援してくれる会社だし、そのスピード感が本当にある。やりたいことが明確な人ほどチャンスだと思いますね。僕自身がそうだったので。


社員全員で行ったキャンプでのシーン。キャンプでは食事を盛り上げる料理班。

「“& Supplyのトミー” として新しい飲食の形に挑戦していきたい」

— 最後に、これからの目標はありますか?

& Supplyに入る前から、Honeのような業態のお店を地方でやりたいという目標があります。

それこそ、最初はここで経験を詰んだら独立するんだろうなと思っていましたが、実際にこのチームにジョインして、飲食以外の人たちも巻き込んで仕事ができるようになったことで、今すごく充実しているので、このまま独立するのが惜しいというか。この場所からみんなと一緒に実現していく方がきっと楽しいし、もっと大きくしていけると思っています。

そのためにも僕自身の個人の力をもっとつけていきたいと考えていて、都内や飲食という業態に限らず、外に出て料理ができるような環境を作っていきたい。“& Supplyのトミー” として外からも呼ばれるような人になりたいというのが今の目標です。

— 目標に向けてなにか考えているアクションはありますか?

まだ僕の頭のなかの想像段階ですが、定休日を使って一階のStandを自分1人で営業してみたいなと考えています。そうすることで自分のファンもつくれるし、外への発信もできる。さらにお店のファンへとつながってくれたら嬉しいです。

また、先ほど話していたような調理の環境が整っていないところでの出店も視野に入れて、あえてガス台を使わずに、カウンターにIH1台で接客をしながら料理を作ったりする作業にも慣れたい。

最近はお酒の勉強もしていて、バーテンダーとしても提供できるようになってきているので、ほかのお店の料理人を呼んでみたり、いろいろな形に挑戦していきたいと思っています。

& Supplyでは、新たに飲食チームにジョインする仲間を募集しております。
採用情報の詳細は以下のリンクをご確認ください。

https://andsupply.co/job/


インタビュー・文:市谷 未希子


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