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【逗子創業支援カフェ】#5 アンドサタデーの、今までの3年と、これからの10年。

逗子創業支援ネットワークが主催する、「逗子創業支援カフェ」。

支援機関や金融機関がネットワークを組んで、逗子で何かをはじめたい人をサポートしています。

本連載は、「逗子創業支援カフェ」と、逗子の暮らしを心地よく編集する「アンドサタデー 珈琲と編集と」が一緒になってお届けする、様々なフィールドで活躍している方の創業ストーリー。
逗子で創業(起業)を目指す皆さまにとって、気付きやきっかけとなり、そっと背中を押すことを目的としています。

>第一回目はこちら 「日本発祥のビーチサンダルで、世界に挑んだ創業者」
>第二回目はこちら 「サラリーマンから転身、 夫婦で叶えた『AID.KITCHEN』開業の夢」
>第三回目はこちら 「自分らしく等身大で作り上げた理想のコーヒーショップ」
>第四回目はこちら 「美しい棚田を守りたい。その想いを繋げる葉山アイス」

第五回目となる今回は、私たちアンドサタデーのセルフ取材です。私たちの伝えたいこと、知って欲しいことが詰まった記事となっています。

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アンドサタデーの、これまでの3年。

ーーアンドサタデーって、一体何なんでしょうか?

一言でいうと、逗子・葉山を拠点に活動している夫婦が営む編集社です。土曜日のようにゆるやかなイラストレーション、写真、デザイン、場づくりという表現を通した編集で、誰かの想いを叶えるお手伝いをしたり、自分たちの想いを形にしています。

ーーそれではアンドサタデーがずっと言っている、「街の編集」「暮らしの編集」とは?

編集社であるアンドサタデーとして、自分たちの街やここでの暮らしを、編集の力で今よりもっと心地よいものにしたいと思っているんです。

ーーん〜、ちょっと漠然とし過ぎていて…。

例えば、私たちが逗子に引っ越して来た3年前には、街に珈琲店がほとんど無かったんですよ。東京にいる頃から、週末に街で珈琲片手に過ごすゆるやかな時間を大切にしていたので、無いなら自分たちでつくってしまおうと。

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ーー珈琲店をつくったというより、暮らし方の提案をしている。

そうですね。実際珈琲店をつくってみると、週末どこでどう過ごそうかなぁと同じ気持ちでいた同世代を中心に、街の中での居場所としてここに集まってきてくれて。

ーーでもお店とか場づくりって、そんなに簡単に始められるものなんですか?

いきなりお店を持つ、となると初期費用だったり内装設計だったりお金も時間もかかります。でも今すぐに始めたかった。ご縁もあり、間借りという形で土曜日だけの珈琲店をはじめたんです。賃料の負担も少なくすむので、ジムとかヨガとかに投資するような感覚で自分たちの場を持つことができました。

ーー小さく小さく始められたのですね。

はい、大きく始めようとしていつまでも前に進めないよりは、小さくともすぐに始めるスピード感の方が良いはず。実際に場を持たないと分からないこともたくさんあるので、そこでたくさん失敗しては改善して、を繰り返して成長させていくのが一つの方法だと思いました。

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ーー最初から人は集まって来たんですか?

いやぁ、初日は4人くらいしか来なくて。

ーーたったの4人、ですか。

すぐにオープンさせて、特にプロモーションもかけなかったので当然と言えば当然なんですけどね。そこから少しずつ、土曜日の過ごし方の提案をこの場で丁寧に伝えていくことで、人が人を呼ぶ形で席が埋まっていきました。そして地元や東京からのゲストと一緒に、毎週のように料理や音楽や本などの編集企画を場で実践することで、皆さんに一緒にお店を育ててもらって来た感じです。

ーーコーヒー豆とか、イベントのゲストとの繋がりとか、お店づくりに必要なものはどうしたんですか?

コーヒー豆は、勤め先の会社が運営しているロースタリーから卸してもらっています。贔屓目なしに、今までで一番美味しいと思えるコーヒーだったからです。ゲストも仕事で繋がった方だったり、お店以外の仕事があることで、収入面だけではないポジティブな影響がありました。持っているスキル、ノウハウ、人脈、その全てを編集して、場づくりをしてきました。

ーー編集社としての場づくりの実践だった。

そうですね。イベントの見せ方も雑誌の表紙を意識したものにしたり、イベントの様子を編集後記として写真とテキストで発信したり。「編集社が営む珈琲店」として、マーケティングよりもブランディングを優先させながら、自分たちらしさを積み上げてきたことで今があります。
継続させる中で、アンドサタデーがあることで逗子・葉山での暮らしが楽しくなった、と言ってもらえたのはとても嬉しいことでした。

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ーーそして、晴れて1年後に間借りを卒業し、テナントを持たれます。

もうその頃には集まってくださるお客さんもついていて、街の仲間もたくさんいたので、2人ではじめる感覚は無かったです。街との繋がりも増えていたので、より街の一員としての役割も意識するようになったのがこの頃でした。

ーーと言いますと?

「土曜日だけの珈琲店」というフックや、場での編集企画によって、東京など遠方からお店を訪ねてくる人が増えていました。そう言う意味で、街の入り口としての役割を担えているのかなあと。まずお店に来ていただいて、そこで観光案内や関係案内的に街の魅力を発信するという活動を、特に意識して続けて来ています。

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ーーそんなこんなな3年間ですが、気になるお金の話も。開業にあたって補助金など利用されましたか?

それがしていないんです。ただただ無知だったという…これから何か始められる方は、ぜひ知って利用していただきたいと切に思います。例えば開業にかかる費用のような大きな話だけではなく、プロモーションに関するWEBサイトなどの制作物にも、条件が当てはまれば資金によるサポートが得られます。商工会の方に聞けば親切に教えてくれるので、自分たちはどの補助金を利用できるか、確認されることを強くお勧めします!

街をつくること、街をつたえること。

ーー編集社として、珈琲店以外にも街の風景をつくる活動も。昨年は、逗子市内の神社を会場に開催したイベント「逗子・葉山 海街珈琲祭」を主宰されたそうですが。

はい。逗子と葉山には、市外の方にも知っていただきたい、自慢したいような大好きな珈琲店がたくさんあるので、皆さんに一堂に集まっていただいて珈琲のお祭りを開催しました。天気にも恵まれ、1日で約2,500人もの方に来ていただくことができました。

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ーー反響も大きかったようですね。

20〜30代を中心に、東京や神奈川といった市外からたくさんの方来ていただくことができて。それを市長や街の人から「新しい風景だった」と言っていただけて。心地よい珈琲と音楽の中、街で暮らす人と街に訪れる人が混ざりあっている景色を見るのは幸せでしたね。

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ーー編集社として初めての大規模なイベントとなりました。

様々なメディアを介したプロモーションや、出店される珈琲店のことを丁寧に取材して紹介するなど、編集社としての仕掛けを多く作っていきました。「逗子・葉山にコーヒーカルチャーをつくる」という想いを持つ企画でしたが、イベント後未だに各店舗に「珈琲祭で知って来ました」というお客さんの来店が続いているようで、開催して本当に良かったなと思っています。

亀岡八幡宮さんや商工会の皆様をはじめ、たくさんの方のお力無くしては成功はありませんでした。皆さんには一生かけて恩を返していきたいです。

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ーー街をつたえる活動としてはどうですか?

昨年、タウンニュース逗子葉山版編集長の関口さんと共に「雑誌逗子」を創刊しました。逗子には街を伝えるメディアもガイドブックも無かったので、私たちが大好きな街の景色や人を、写真集のように伝えられるものをつくったつもりです。全てフィルムカメラで半年かけて取材・撮影した、こだわり抜いた一冊です。

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ーーこちらの反響はどうでしたか?

意図していた通り、市外の人が逗子に興味を持って訪れるきっかけになっているのはもちろん、予想以上に街の人たちに喜んでいただけたのが嬉しかったです。置いていただいている逗子唯一の個人書店である椿書房さんにも「久々に出た逗子のベストセラーよ」と喜んでいただいて。

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ーー編集社としての本懐を果たした感じがします。

「逗子そのもの、って感じがする」と昔から逗子で暮らす人たちに言っていただけ、それだけではなく逗子に息づく新しいカルチャーも混ぜ合わせた構成にしているので、今までの逗子とこれからの逗子を繋ぐものになったのではないかと思っています。この雑誌があることで、私たちも自信と誇りを持って市内外の皆さんに街の魅力を語ることができています。

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街をつくること、街をつたえること。それを象徴するこの2つのプロジェクトは、これからの私たちの道標になったと感じています。

ーーここまでを含む3年間で得たものって何なのでしょうか?

街と共に歩んでいく覚悟みたいなものですね、大袈裟かもしれないですが。自分たち目線ではじめた活動で今でもそれは変わらないのですが、街のこと、街の人たちのことを、今では強く大切に想っています。逗子・葉山のために良いと思うこと、正しいと思うことなら、人生をかけて何でもやりますよ。

アンドサタデーの、これからの10年。

ーー最後に、これからの話を聞かせてください。

ずっと準備を進めきたことが間も無くリリースされるのですが、アンドサタデーにとって大きな変化があります。その中での複数のプロジェクトを通して、街の一員として今まで以上に盛り上げていきたいですね。

ーー次の10年を、どう使っていきますか?

逗子・葉山の、街をつくること、街を伝えること。その2つが引き続き大きな軸となります。私たちにとってその2つは切り離せないもので、編集社としてそこの架け橋になりたいと思っています。

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ーーもう少し詳しく聞かせてください。

私たちの一貫した姿勢として、逗子・葉山のことを、街の中で完結させるのではなく、外に広げていくというものがあります。ローカルの活動って結構盲目的に自己満足になりがちだと自戒も含めて思っていて、でもそれでは人口も減る中で先細りしてしまいますよね。

単純に、東京の人たち、世界の人たちにも、逗子・葉山って最高だね!って思って欲しいじゃないですか。自分たちの暮らす街なんだから。

ーー街を守るために、街の外に出ていくと。

でもそのためには、例えば逗子では、この3年だけでも風景がガラリと変わってしまうほど、昔からの個人商店が無くなったり、好きだった場所が失われてしまっています。そんな背景がある中で、いくら街を伝える努力だけをしても、限界があるなと感じています。

だからこそ、街をつくることに対しても、当事者として向き合っていきたい。アンドサタデーに遊びに来てくれた人たちに、紹介できる素敵な場所が増えていったら、その人はきっと誰かに街のことを伝えてくれるし、また街に来てくれる。

ーー例えばどんなことができるでしょうか。

最近逗子に、「zuhka」さんという素敵な雑貨屋さんができました。街の魅力をつくってくれるこのお店をたくさんの人に知ってもらいたく、アンドサタデーでメインビジュアルを描かせていただきました。その上で、お店の魅力を、私たちの編集で発信することもしていきます。

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これは一つの例ですが、逗子・葉山で何かを始めたいと思っている人たちの力になることで、街の風景をつくっていきたいと思っています。お店を活用して何か始めたい人を応援する「日曜商店」という取り組みもありますしね。さらにはもう少し視座を高くしたプロジェクトも進んでいるので、街の魅力をつくるための編集をこれから仕掛けていきます。

ーーお店はどうされるんですか?

お店に関しても、もっと街のことに深く触れられるメディアとしての側面を強めて行こうとしています。それ以外では、開発を進めていたオリジナルのコーヒー豆「アンドサタデーブレンド」をついにお披露目できそうです!

ーーこれから楽しみですね。

はい、楽しくしていきます!この活動のその先に、逗子・葉山が好きな人、暮らす人が増えていったら、アンドサタデーがこの街にある意味があったなと、10年後に思えるのかなと考えています。

もちろん商工会さんのお力も借りながら、自分たちにできることに真摯に取り組ませていただきます。

アンドサタデー 珈琲と編集と
「毎日に、土曜日を。」のコンセプトで活動する、夫婦を中心とした編集社。土曜日だけの珈琲店という活動の拠点を持ち、街づくりにも取り組んでいる。
Instagram:https://www.instagram.com/andsaturday/?hl=ja
Facebook:https://m.facebook.com/andsaturday

編集後記

街の魅力を一緒につくっていく皆さんを取材する機会を与えていただいた、商工会さんとのこの企画に心から感謝しています。同じ想いのある人たちが、街にいてくれることの心強さを感じながら、これからも一緒に頑張って行けたらと思っています。

本当にありがとうございました、引き続きよろしくお願いします。

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創業支援事業など、創業に関する情報についてはこちらに掲載されています。まだ創業を決めていない人たちにとっても、知っておくことで将来にきっと活きる知識が満載です。ぜひ一度ご覧いただければと思います。

『逗子創業支援カフェ ホームページ』
https://www.shokonet.or.jp/zushi/

『逗子創業支援カフェ Facebookページ』
https://www.facebook.com/zushisougyoucafe/


また、逗子市と商工会とで進めている逗子市シティプロモーションサイト「逗子暮らし」でも、逗子で起業し、逗子で働く方々の創業ストーリーを掲載しています。よろしければ、こちらの記事もぜひご覧ください。

逗子市シティプロモーションサイト「逗子暮らし」より
『逗子で働く』
https://www.city.zushi.kanagawa.jp/citypromotion/work/

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コーディネーター:逗子市商工会 栗原大輔
取材・文・イラスト・写真:アンドサタデー 珈琲と編集と

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"Everyday like Saturday" 毎日に、土曜日を。 土曜日のようにゆるやかな編集チームが、 土曜日だけの珈琲店を活動の拠点としながら、 土曜日のように優しく穏やかな編集をしています。

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コメント (1)
逗子にカフェが少ないのでとてもうれしいです!珈琲祭りも行きたいなあ
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