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【インタビュー】一人より仲間と働くことを選んだ理由。〜ワーク・ライフ・インテグレーションへの道#02】

こんにちは。緊急時にも対応しやすい職住近接という働き方を実践しているプロジェクト「&donuts」の広報担当、松下です。

自宅に近いオフィスでの勤務が基本だった私たち&donutsも、緊急事態で在宅勤務を経験しました(関連記事はこちら)。通勤時間をかけなくてよい、作業に集中できるというメリットがある一方で、メンバー同士のちょっとした声かけができなくなり寂しい、コミュニケーションが取りにくくなり、チームを超えたプロジェクトが進みにくいといった、オフラインのコミュニケーションができないことによるデメリットを挙げる声も聞かれました。

オフィス勤務の良さを誰よりも痛感したのは、きっとこの人ではないかと思います。それは、一人で働くのではなく仲間と働くことを選んだ、田中美代子さん(通称:みよちゃん)です。Web媒体の運用やディレクション業務を担当し、チームのサポーター役も務めています。

&donutsメンバーのワーク・ライフ・インテグレーションをご紹介する当シリーズ記事。今回は、みよちゃんのストーリーに迫ります。

松下:みよちゃんは、お子さんの出産を機に自宅の近くで就職されていたのですよね。比較的子育てと両立しやすい恵まれた職場だったとのことですが、&donutsプロジェクトの立ち上げを主導していたちかちゃん(柳尾千華さん)に誘われて、&donutsに入られたのはなぜですか?いきなり本題に入ってしまいますが...(笑)。

田中:前職は納期の長い業務で、シフトを自由に組んで、子どもの授業参観や急な病気にも対応することができました。自由度が高く、分業制の仕事だったので完全に一人でやっていました。その分、自分一人で回さなければならず、代わりがいないプレッシャーはありました。

仕事では、クオリティの高いアウトプットをしたいという思いがあるのですが、適切なフィードバックとアドバイスをくれていた尊敬できる上司が異動されたことがきっかけで、モチベーションを保てずに悩んでいたこともあり、誘いに応じて(笑)、プロジェクト立ち上げに関わることにしました。

松下:見てくれていた上司のおかげで、仕事のクオリティの保証はもちろん、学びや成長につながっていたのに、その存在がなくなり物足りなくなっていたのですね。

田中:はい。人見知りをするタイプなので、もともとは「チームで仕事をしたい」という意思があったわけではありませんでした。

でも、その上司の存在がなくなったことで、尊敬できたり共感できたりする人たちと働くことが自分には必要なことなんだと気づきました。私にとって、仕事内容そのものよりも重要なのは、誰と仕事をするかだったのです。

また、私自身はそのような職場環境にいましたが、周囲には「会社で休みが取りづらい」「業務を他の人に引き継いで帰るのは気が引ける」という友人らがいて、子育てしながら働くことはまだまだ難しい社会なんだという実感がありました。

夫の転勤や子育て、介護など、ライフステージが変わるたびに女性が仕事を変えざるを得ない現状や、郊外での仕事の選択肢の狭さにも疑問を抱いていたので、&donutsプロジェクトの話を聞いて、そんな社会を変えるきっかけになるかもしれない!とワクワクしたんです。

松下:&donutsのあり方に共感してプロジェクトに加わったのですね。その後、メンバーが増えていったことをどう思っていますか?

田中:プロジェクト立ち上げ時には、何が必要かを洗い出し、1つ1つ解決していくことにこれまでの仕事の経験を活かすことができました。でも、その後担当しているWebオペレーションやディレクションの業務は未経験でしたので、誰かに教えてもらったり助けてもらったりする時もあり、自分一人でできることは限られていると常に感じています。

プロジェクトのコンセプトに共感したメンバーが加わるたびに、ピタっとはまるピースが増え、仲間が増えていく喜びを感じています。得意と苦手の凸凹は、一人ではどうにもならないけれど、さまざまな凸凹を持った仲間となら得意を活かし合い、チームとしてできることが増えていきます。みんなでやった方がスピード早く、大きなことができます。

人が増え、業務が広がるたびに課題も増えました。でもそれを乗り越えていくのが楽しい。メンバーととことん話し合い一緒に解決していく。組織として成長していく過程を体感しながら、自分も成長できることが嬉しいんです。

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▲イベント「andonuts cafe」の開催準備をする様子(2018年秋)


松下:
「成長」がみよちゃんにとって大切なキーワードかもしれませんね。その思いはどこから来ているのでしょうか?

田中:うーん、どうだろう...。子どもの頃は、田舎町でのんびりと過ごしていて、例えば勉強やスポーツなども何のために頑張るのかも、分かっていなかったです。そんなに真剣に物事に向き合ってなかった(笑)。「頑張りたい」と思うようになったのは、大人になって仕事を始めた頃からかもしれないですね。仕事を通じていろいろなことを経験するのが楽しかったから、頑張ることが楽しいと思うようになったのかもしれません。

自分の子どもたちにはさまざまなことに臆せず挑戦し、自分は何が好きか、得意かを見つけてほしいと願っています。楽しんでいるところ、悩んでいるところ、挫折から立ち直るところもひっくるめて、自分の生き方を見せることによって、子どもにその思いを伝えたいと思っています。

松下:仲間と共に成長しながら、今後どんなことを目指したいですか?

田中:&donutsのような働き方・考え方を世の中に広めたいです。そのためには、理念に共感してもらうことが大事だと思っています。&donutsに入って仲間として一緒に働きながら、体感してもらうことが一番伝わるし、染みるのではないかと思います。そうして仲間から友人へ、親から子へと伝わり、いつの間にかそれが常識となり、働き方のスタンダードとなるのが夢です。

一人でやっていてはそんなムーブメントは起こせない。だからみんなと、やりたいんです。

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▲全メンバーが集合したキックオフ時のワークショップ(2019年10月)


松下:
価値観を共有する仲間とだからそ、社会を変えるムーブメントが起こせるということですね。具体的にはどんな社会になってほしいですか?

田中:多様性を認め合える社会です。&donutsには多様なバックグラウンド、多様な価値観を持つメンバーがお互いを尊重し合い、助け合って業務や活動を通じて社会に貢献しています。&donutsでは当たり前のこの文化が社会の常識になり、次世代につながっていってほしいです。

また、&donutsはサステナブルな働き方にチャレンジしているプロジェクトですが、社会には他にも解決されていない問題が多くあります。それらを解決できるような仕組みづくりを通して、みんなが幸せを感じる瞬間が増えるようなお手伝いができたら嬉しいです。

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価値観を共有する人たちと一緒に働きたい。そんな仲間とだからこそ、社会を変えていける。それが、みよちゃんが一人ではなく仲間と働くことを選んだ理由だったのですね。

「苦労や喜びを分かち合える仲間と共に成長しながら、社会の課題解決に貢献すること。その姿や文化を子どもたちから次世代に伝えていく」ことがみよちゃんの夢であり、ライフ・ワーク・インテグレーションではないでしょうか。

お話を聞いて「切磋琢磨」というイメージが浮かんだので、他の石に揉まれて丸くなった石が、もとのゴツゴツした石より好きなのかなと思い聞いてみると、「完成形のイメージの丸い石より過程を楽しんでいるので、ならばゴツゴツしていたい」という穏やかな外見とはギャップのある回答が返ってきました。

例えばWebディレクターになりたい!とか、正社員になりたい!といった「完成形のイメージは持っていない」というみよちゃん。なりたいものがあってそこを目指して頑張るというより、&donutsの成長に貢献するために、自分に何ができるかという視点で、今できることを全力で頑張りたいと思っているのだそう。

&donutsのあり方に共感して加わったみよちゃんのように、みよちゃんの思いに共感し、仲間として一緒に社会を変えていってくれる人が増えますように。

次回もお楽しみに…

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