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日本のモノづくりから見る教育課題

画像は旅スケさんよりいただきました。今日は日本のモノづくりから見る教育課題について。

コンピュータサイエンスに強いアジア

ロボットコンペはアジアが中心⁉

きっかけは息子の「何か作ることがしたい」という言葉でした。彼はプログラミングが好きでしたし、コンピュータサイエンスの領域でモノづくりだとロボットかな~と調べ始めました。

こちらの記事にいくつかロボットコンペティションのリンクを載せていますが、写真を見ていると、アジアの子どもたちが多い印象です。
アメリカでもSTEM教育は重要視されていますが、ビジネスに直結するMath教育になっている傾向がありますので、数字に強い人はファイナンスなどウォール街のような領域に進むイメージがあります。
一方で中国・インドはもとより東南アジアの国、特にマレーシアの情報が多くあり力を入れているように思えてしまって、ちょっと調べたら、こんな記事を見つけました。

日本に足りないもの

結論から申し上げますと、もう日本のSTEM教育は世界から遅れをとってしまっています。これはつまり、こういうこと。

日本のモノづくり文化は崩壊している

別に日本の品質が悪くなったということではなく単純に世界が越してしまったということなのですが、確かに残念ながら日本製品の、特に電化製品は高い上に壊れやすいからなのですが、私も避ける傾向があります。
さて、このような現状になった理由として、もう皆さんはすでに「投資」「人材」が不足していると認識されていると思います。ただ、特に人材が不足している要因は何か?
政府からの投資が足りない。それは確かだと思います。
でも、最も大きな要因は、「競争社会を捨ててしまった」ことにあると思います。

競争がない国に未来はない

例えばシンガポールは自国経済だけでは自立できないので、ものすごく競争が激しく、結果として急成長を遂げている現実があります。シンガポールも詰め込みまくっている教育なのですが、そういう視点の話ではなく、単純に日本人の上昇志向が欠落している傾向が、海外にいると顕著に見えます。

日本人のご家庭の方とお話をする機会が多いのでますが、日本に帰ることが見えている方はやはり、「まぁ、そこまでやらなくてもいいかな」という意識がはっきりと見えます。子どもがやりたければやればいいし…というスタンスですね。
私も、まだその意識から完全には脱却できていません。子どもに押し付けている感覚を持っているからだと思います。でも他アジアや日本人でも永住が確定している方とお話していると、これじゃダメなのかと実感し始めています。だって、興味の矛先を決めるのは子どもでも、どうやってどこまで進めていくのかを一緒に考えるのは親、だから。子どもの発信を待ったって、出てこないんです。圧倒的に社会経験が足りてないですから。押し付けというのは、例えば運動ができない子どもに一生懸命陸上やらせても駄目なように、特性を無視したお勧めをすることを指します。そのうえで、特性に沿った世界で子どもには競争をさせる必要があります。それをしないと、何をしていいのかわからない子どもたちが量産されてしまい、未来が先細っていきます。
もったいないです。せっかく教育カリキュラムそのものは悪くないのに、競争がないばかりに花開くはずの人材が閉じたままになる可能性を秘めてしまう。それは、多くの日本人が抱える悩みである個性を殺すことにつながるのではないでしょうか。

日本全体での取り組みが不可欠

個人戦はリスクが高い

アメリカはとんでもない競争社会で蹴落としあいが子どものころからあります。個人的に優しい世界とは思えませんが、強くはなる。だから、親たちは勉強以外でも多くのことを、お金をかけて全力で学ばせています。
でも、それはなぜそんなことができるのか。

周りもみんな同じようにハードスケジュールをこなしているから

なんで自分だけ⁉という理不尽な状況にないわけです。だって横見ても前見てもみんな必死にやってるわけですから、楽してる子はあまりいないんです。もう少し踏み込むと、アメリカはそういう棲み分けがすごくできているので、自分はそういうグループに属しているという意識が強くあります。
でも、日本は本当はみんなそれぞれ違うのに「みんな同じように仲良く」という教育の中で育ちますので、ふと隣を見るとそこまで頑張らなくてもいい、としているご家庭が多い場合子どもはそういう環境に行きたくなります。
自分のおうちだけ、というわけにはいかないんですよね。日本人の子どもの頑張りが足りないのではなく、ある程度周りに合わせないと子どもの心のバランスが取れなくなってしまうので、危険です。

アイデンティティの確立を

先ほど、アメリカの子どもたちは「自分が属しているグループがどこか」を強く認識して育っています。これはすごく重要だと思うんです。
それ以外にも自分がどんな人間なのか、見た目から性格から長所短所を自分で知るということを幼い頃から教えられます。
私は、これが競争社会という荒波の中で生きていくために最も重要なのではないかと思っています。自分はこれができるからこれをして、あれはできないから誰かほかの人にお任せして手をつけないという「自己判断」ができると、得意なところで勝負し続けていくことができます。日本はアメリカのような棲み分けを完全にすることはあまりそぐわないと考えていますが、他の人ができることができなくても自分も別の領域で戦っていけるので、頑張れると思います。ちょっと苦言を呈すると、私は日本人の嫉妬文化はこのアイデンティティ教育がおろそかになったことが要因だと考えています。

これは、家庭でももちろんできますが、私は日本全体で教育としてもっと意識させなければいけないと思います。ただ…心理学に強い人材も日本には少ないのも現実なんですよね。

皆さんはいかがお考えでしょうか?よかったらご意見ください。

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