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心理学 7原則

心理学で使用されるコミュニケーションの考え方として有名なものに、バイスティックの7原則があります。この用語を聞くとなんだか難しい理論なのではないかと捉えがちですが、7つの一つ一つはそれほど難しいものではありません。

まず、個別化の原則です。相談依頼者が抱える心理的な困難や悲しみ、苦しみ、喪失感などは、これまで似たような事例が多数あるとはいえ、人それぞれ固有の問題であり、一つとして同じ問題は存在しないという考え方です。

これに基づくことにより、人格や外部環境を単に決めつけてしまったり、安易な問題分類で解決を図ってしまうということを防止することができます。

次に、意図的な感情表現の原則です。依頼者に対し、自由な感情表現を認め、否定感情や独善的な感情であっても内面から外面へ表出させてもらうことは、依頼者自身が客観的に自身の外的および内的状況を俯瞰的に理解してもらうことにつながります。

統制された情緒関与の原則も重要です。相談を受ける側が相談者の感情に寄り添いすぎて相手の感情に飲み込まれないようにすることを意味しています。相談時を受ける際には、自分の感情を自覚しているか、今自分が抱いた感情は誰の感情なのか、平常心が保たれているのかを常にチェックしておく必要があります。

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特に理解が必要なのが受容するという原則です。

相談者はその人自身の人生での経験がバックグラウンドとなった思考を有しており、決して頭ごなしに否定せず、相談を受ける側にはその考えに至った経緯を理解するということが求められます。

また、善悪を独断で判断しない、非審判的態度の原則、あくまでも行動決定は相談者にあるという自己決定の原則、さらには、相談者のプライバシー保護を行う秘密保持の原則もよく理解しておく必要があります。

このような様々な原則に基づいて対応を行うことが、心理相談を請負う側にとっては普遍的に求められていることを十分に理解するようにしましょう。

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