海外でプレーするアスリートをサポートしてみて感じたこと。
皆さん、こんにちは。
シェフの三上泰志です。
さて、今回のnoteで話をさせていただくことは、私が海外でアスリートの食事のサポートをしていく中で日々感じたことです。
海外で仕事の経験はあったものの、トップアスリートの専属シェフとしての調理経験は初めてだったので最初の数カ月間は手探り状態でした。
現地での食材調達は思うようにはいかず、選手の要望に答えるためにいろいろなスーパーを必死で駆け回っていました。
使い方のわからない食材も多々あり、言語の壁もあって、とても大変でした。
ある程度時間が経つと、買い物の基盤も整い、スムーズに食材調達が可能になりましたが、栄養面も考慮しつつ選手の要望に答えるというところは常に難関でした。
当然ですが、海外で売られている食材は日本の食材と違い、いままでの経験通りに調理しても上手くいかないことの連続でした。
そのような状況下でも、いかに工夫を凝らし、知恵をしぼって調理をしていくかということはとても良い経験になっています。
海外でプレーするアスリートは、1日の1番の楽しみが「食事」という方が多いと思います。
その「食事」を提供する大事な役目はかなりの責任があります。
ホテルやレストランで仕事をしてきたときに感じた責任感とはまた違うものでした。
着任したての頃はこの責任感に何度も押し潰されそうになりましたが、サポートしている選手が活躍する姿を観るたび、さも私自身のことかのように喜びを感じ、心が救われる気がしました。
この仕事でしか味わえない感覚だと思います。
この仕事をするにあたり「美味しい料理を作る」ということは必ず必要な技術ですが、それと同じくらい「柔軟な対応力」も必要です。
アスリートのスケジュールは急に変わることが多いです。その時間の変更に上手に対応していけるかが重要なポイントだと思います。
体調面に関しても毎日毎日同じとも限りません。栄養学を学び、この世界に飛び込んでくる人達がぶつかる壁はここだと思います。
残りどのくらいの時間で料理を仕上げれるかを見定める力や急に違う料理を要望されたときに対応できる力を身に着けていくべきです。
こればっかりは現場を経験して学ぶしかありませんが、書店で販売されている料理本(惣菜系)を読んでいろいろな料理を覚えることも良い勉強だと思います。
以上が海外でサポート業務にあたる中で感じたことです。日本とは違う環境で働くことはストレスがより多くなりますが、それ以上に得られる経験値も多いと思います。
今後も日々感じたことや伝えたいこと、実際に提供した料理などを紹介していきたいと思います。
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