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東京旅行の感想。9/23~9/25

体力が落ち着いて来たので覚えている間に東京に行ってた時の話を。

何故東京に行ったのかというと、他ならぬ自分の推しの配信者オフイベントに参加する事だった。

実は9/7~9/10の間、島根に旅行に行っていた。
理由は単純で広島という土地にPTSDを抱えている私にとって、ここにいるという事そのものが苦痛以外の何物でもなく、そしてそれが限界を突破し、どうしても抜け出す必要があったからだ。
まだ体調に不安があったので三泊四日という日程で出雲大社に行くことにしていたが、案外歩けた事、行動出来た事が自信に繋がり、もう終わっていたと思っていた東京での配信者オフイベントのチケットが取れたので、東京に行く事にしたのだった。

この出雲大社と八重垣神社で沢山の写真を撮った。
KONICA C35EF(フラッシュは焚けないので実質普通のC35)のフィルムカメラとNikonD5500に単焦点レンズを付けて。
大変有意義であった。とても楽しかった。
真夏が続くこの日々に松江の森の中の木陰は大変涼しく穏やかだったし、出雲は日本海が近く、海風と森林の香りが香って、それはもうお参り日和であった。

そんな経緯があり、そのオフイベントの為に三日かけて手紙を書き綴り、そして体力作りにも磨きをかけ続けた。

そしてその日が来た。


一日目。9/23

何だか眠れなくて4時に起きて、二度寝しても5時に起きて、諦めて化粧やら髪のセットや着替えやアクセサリーにも念を入れて、前日から入念に準備していたはずなのに、
空港行きのバスの駅へ送ってもらう車の中で一眼レフを忘れた事に気付いた。
良かった事はそれを取りに帰っても、バスに乗り遅れなかった事だ。
ここで一眼レフを忘れていたら大変悲しい事になっていた。
母に感謝している。

それから飛行機で特に問題なく東京に辿り着いた。
久々の東京だ。
最早実家感すらある。

という事でまず向かったのはイベント会場…ではなく、
写真屋さんだった。
まずこのKONICA C35とKodak400の写りがどうなっているか確認したかったのだ。
もしこれが残念な事になっていたら今回の東京の写真が無駄になってしまう。それだけは避けたいという事で、前以って調べていた即日現像出来る写真屋さんを調べていた。

場所は新宿西口にあるカメラのキタムラ。
数枚残っていたフィルムを新宿の風景で埋めて、巻いて、そのまま注文した。
現像にはオプションが色々あるらしい。アプリで写真のデータを取得できるとのこと。勿論高画質で。
そして写真のLサイズに出力もお願いした。それは実際の色味を確認するのに最適だからだ。やはりモニターで見る写真の色味と実際のプリントの色味は違う。
ニュアンスが違うと云えばいいだろうか…兎に角、チェックするにはそれが必要だと思って注文したところ、イベントが終わったくらいには終わるとの事だったので、新宿に荷物を預けていそいそとイベント会場に向かった。

場所は両国駅近く。
そこには今回のイベント参加者を模したキャラクターを付けた人々が歩いていたので、それについて行っていたが、

…つい良い画角が、良い風景があって、つい切り取ってしまった。

その為かなりギリギリの時間になりながらイベント会場に辿り着いた。
イベントの内容がどうこうというより、手紙を渡して、彼らが存在するのを知って、そして蛇足さんの歌を聴くために行ったので大変満足しました。

2時間程のイベントが終わってすぐ新宿に戻って写真とデータを確認した。
正直想像以上であった。
これがフィルムとカメラの力か!と感嘆した。

本当に見えている景色が目の前に見えた。
そうとしか表現できない。

もう少しだけ言うならば、この色味と景色が大変好きだ。
明るいが明るすぎず、風合いが一番しっくりくるという感じだ。
なるほどこれは愛好家が唸る訳だ…と納得したのだった。

そしてこの写真達は全部出雲大社と八重垣神社と島根の景色であるから、飾りたくもあったので、全部プリントして正解だったなと思った。
しかし今後はお財布事情もあるから、データ化だけして、欲しいものだけプリントしよう…と思ったのだった。

しかしまぁこんなに素晴らしい描写力であるから、これは大変良い写真が撮れると確信したので、追加でフィルムを二本買った。MARIX400と800。
見た事のないフィルムであったから、どんな景色が撮れるだろうと既に大変楽しみにしている。

そして旅行鞄を取り出して妹の家に泊まった。
そこで初めてGOアプリでタクシーに乗ったが、これは大変便利ですね。
流石に呉では使えないからアンインストールしたが、東京に戻ったら選択肢の一つにしていいと思った。


二日目。9/24

この日は岡本太郎記念館と新宿!と決めていたが、なんとそのメインイベントの美術館が月曜定休が祝日で振替休館日になっていた…。
出鼻をくじかれた!と思ってそっとその場の駅に降りたのが、春日駅だった。
後楽園のど真ん中に降り立ったのだ。
その時思い出したのが、文京区教育センターでの動物の骨の展示が大変興味深いというのをXで見た事だった。人間にまつわる動物の骨の展示で、『動物観』。
本郷三丁目駅は次の駅だ。
目的地は決まった。

その場所は何回も通ったはずの東京大学の近くだったにも関わらず、行ったことのない場所だった。ちなみに東京ではよくある事だ。
子供たちがいる場所に突然一人で現れた長身成人女性。
異様であったのだろう。
話しかけられて、展示会場は何処ですかと聞いたらさっと気を利かせて案内してもらえた。ありがとう職員さん…。
それからそのこじんまりとした部屋にずらっと動物の骨が並べられた異様な空間とそのテーマは大変興味深かった。
見た事のない骨の標本は大変私の知的好奇心を刺激した。
そしてカメラがフル稼働していた。
そんな何度もシャッターを切る長身成人女性に何事もなかったように、年長くらいの娘さんを連れた親子が入って来た。
お父さんは「どっちがオスか分かる?」と何度も聞いているが、娘さんは骨が触りたくてしょうがなかったようで、お母さんが「触ったらダメ!」と何度も言っていた。
なんとも微笑ましい光景であった。

それからそっと展示会場の感想のノートに感想を書き加えた。
確か、『人間も動物で生き物である事実を忘れてはならない』という様な事を書いた気がする。

それから何処に行こうかと思ってマップを見ると、『健康と医学の博物館』という場所があるとの事。
これは大変私の知的好奇心をくすぐる事が約束された名前の博物館がありますね。という事でナビを付けながら、
右手にKONICA、左肩にNikonで撮影をしながら向かったのは良かったが、この博物館は東京大学構内にあるため、東京大学構内に入ったらナビが終わってしまった。これは困ったと構内地図があったので見てみると、丁度真反対の場所であった。
うん。諦めよう。
とは云え、久し振りの東京大学は被写体として優秀過ぎるのだ。
何を撮っても楽しい。素晴らしい。
結局三時間くらい撮影していたようだ…。

それから写真を撮り続けて足が疲れて流石に駅に戻って、もう一つの目的地の都庁へ向かった。
勿論あの展望台。あれは写真にするには大変格別である、が!
ここ最近の日本への外国人旅行者にあの景色がばれてしまい、物凄い外国人の行列になってしまっていた…そんな体力はない。
諦めて北棟と南棟の間の渡り通路にある垣根に座って数枚撮ったらフィルムが無くなって、おもむろに新しいのに巻きなおして、
それから近くに抹茶のカフェがあるという事を知り、少し休憩してから撮影しながらその三角広場にある抹茶カフェに向かった。

その数十メートルの間に何枚撮ったか。
物凄い勢いでKONICAもNikonもフル稼働だった。
古典的建造物と現代の象徴的高層ビルという被写体は永遠に自分の心を惹きつける。
そしてふと見せた景色の断片が横切ると、
つい立ち止まって、戻って、画角まで近づいて、シャッターを切ってしまう。
楽しすぎる瞬間だ。
これを高校生?いや、それよりずっと前からやっている。
身体が画角を覚えている。

そしてダイエット中であるからという事で、ちゃんとしたお抹茶を頂いた。少しの茶菓子を添えて。
ちなみにその三角広場に入る時に立派な木につい惹かれてパシャパシャしていたら、出雲大社の分社があって、所謂、出雲大社新宿支部という所だから、そのご縁に感謝のお参りをした。

それから気の赴く儘に被写体を撮り続けた。
妹の家から最寄り駅まで自転車で来たので、自転車に乗るのを考慮して流石に切り上げようと思いつつ、
新宿駅まで行く道すがらも無心でシャッターを切り続けた。

都庁から新宿駅に行くあの歩く歩道の道にダイソーがあるのを知っている人は多いかと思う。コクーンタワーの真下だ。
妹に布教用の良い泡立ちネットと、明日の為の靴下を買って出ようとしたその時、天井に医学と文芸の文字が。
本屋さんだ!

Book1st 新宿店。
以前住んでいた時にも来た事はあったが、久々に入った。
すうーっと奥の医学の棚に向かったはずだったのだが、なんだか見つからなくて、レジの隣の棚に引き寄せられた、自然に。
そしておもむろに手に取った哲学本が世界を変えた。

『思弁的実在論入門』という本で、明らかに聞いたことのない理論体系だなぁと思った。
それは今まさに繰り広げられている新しい哲学論であったからである。

さっとめくったその本は、正に自分の知的好奇心を刺激しまくる本であった。
こんな考え方があるのかと。
もっと知りたくなった。

只、明らかに体力が限界に近いので、そっと棚に戻して、
それから東急百貨店の北欧展でコースターをちゃっかり購入して帰ったのだった。

ちなみにその本の題名を完全に忘れてしまい、もうダメかも…と思ったが、公式のXにてその哲学の棚の写真が偶然上がってたお陰で題名を特定出来たので本当に良かったと思っている。
そしてこの本を本当の意味で理解するには共著者の人達の本も読まなければ分からないという事で、これから哲学の本が沢山増える予定です。

ちなみにここまででフィルム2本と少し使っている。
一眼レフの方は200枚超くらい。


三日目。9/25

本当は11時に起きて妹とお昼を食べる予定だったが、ここまでの疲れで13時まで身じろぎもしなかった姿を見て、「ねーちゃん大丈夫?」と心配された。
流石にそれから荷造りと髪やら顔やらセットをしてから出立した。
そしてタクシーに乗ったは良いものの、小雨が降って来た。
岡本太郎記念館は駅から少し離れているし、体力もギリギリだったため諦めた。
何より、本日から始まる森美術館のルイーズ・ブルジョワ展が大変気になっていたというのもある。そして森美術館は六本木駅と繋がっているから丁度いいという事だ。

そして雨は強まって来た。
待望の雨の東京だ。

それはそれはカメラ達がフル稼働した。
天気に感謝した。
ありがとう時雨。

六本木ヒルズは相変わらずいつも通り良い所だった。
そして森美術館もいつも通り良い所だ。

そして今回のルイーズ・ブルジョワ展は、六本木ヒルズの入り口にあるデカくて怖いで有名な蜘蛛さんの作品の作者の展示である。
この蜘蛛は母だと云う。実際に卵を抱えている。
そしてこの怖い、今にも飛びかかりそうなその姿は、外敵から家庭という巣を守るためでもあり、家庭を守る為に己から糸を吐いて巣を修復する。
母としての自分の投影であるという。
この蜘蛛を見て、そしてその意味を知った時、私の親友の事を思い出した。
『自分って蜘蛛みたいだなって思うんだよね。』
母性は優しさでもあり、外敵から守るための攻撃的力でもある。
この世界に親友と同じ世界観を持った人が他にいるのかと。
本来はこの展示を見てもらいたかったが、親友は東京に行けるか分からないので人生で初めて画集を買った。
ちなみに、サムネイル画像の『「攻撃」しないと、生きている気がしない。』は、完全同意だったのでつい写真にした。

作家のブルジョワのPTSDの影響がまだかなり強い状態の時の作品たちを見て思ったのは、『自分の過去の作品をトラウマを思い出すからという理由で消してはならない』という事だ。
過去の自分へ敬意を持つべきだと。

実は東京から帰った後に過去の写真データ諸共ノートPCごと処分しようと考えていたのだった。
でも今回の東京の旅で気付かされたのは、

自分の『一枚の写真へのこだわり』だった。

一枚の写真を撮る為に、何度も撮って、そして消してを数えきれない程した後に残った過去の写真達。
今回撮った写真達はほとんど消すことはなかったのだが、それは単焦点レンズという構造のお陰だった。
私は本当にまだ意志を持たないくらい幼い段階の最初の将来の夢は、
『カメラマン』だった。
思い出した。
もうその頃から父のカメラで何でも撮っていた。

ホームステイで初めて海外に行った時にトイカメラだけ持って写真を撮って、そして色んな種類のトイカメラを沢山買っては撮って、何度も何度もフィルムを巻いていた。
だから単焦点レンズに慣れるのは早かった。フィルム式カメラと同じで画角が決まっているから。
というか寧ろそれが自然な流れだった。
余りに馴染み過ぎて、消す写真が本当に少なかった。350枚はゆうに超えているのに。
それは自分がフィルム式カメラに慣れていたからだった。
もう画角が見えている。

そしてズームキットの方が大分苦労した。
だから何度も何度も撮っては消していた。
だけどその経験が自分の写真の腕を明らかに上げていた。
それを凄く感じる事となった。

だからこそ気付いた。
一枚の写真にかけた沢山の過去の自分の努力を。
だからやっぱり無駄にしてはいけないと。
彼女の様にトラウマを思い出させる作品群達も、美術として昇華されたのだと。

大変有意義だった。
有意義過ぎて飛行機に乗り遅れそうになった。

飛行機は雨でもたもたしていたから間に合った。
時雨に感謝。


その後。

復活まで大分寝た。

今日はフィットボクシングと部屋のサイクリングマシンで今後の予定の為に更に体力を付けなければと奮起している。

実は11月に香川に行く事が決定した。
場所は高松のLIVE会場だ。
誰のLIVEかと言えば、『TK from 凛として時雨』だ。
ツアーの初めに高松に!?という謎采配は、逆に私を行きたいと思わせた。
福岡が初っ端なら行くかどうか考えていた事だろう。
何故ならキャパが少なく、しかも平日の夜。
つまり全てを犠牲に出来る者のみが参加出来る特別な夜になるという事だ。
そして見た事のない景色が撮れる!
しかも美味いうどんも食べれる!
素晴らしい。全てが嚙み合ったね。
東京に住んでいたらこうはならなかったと思うと尚更感慨深い。
勿論羽田の誕生日前LIVEはそれは特別な夜になるとは思うが、
それはそこでその日に聞かなくてもいいのだ。
私は初っ端の高松でやるLIVEに興味津々なのだ。
どんなLIVEになるだろう。どんな音が聴けるだろう。
楽しみでしょうがないね。

日常生活では専らやりたい事リストで大変な事になっているので、体力がまずは一番大切ですね。


という事で、
良い出会いが沢山あった東京の旅でした。




こんな場所で出会えたご縁に感謝します。貴方に幸せの雨が降り注ぎますように。