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【2023年】孤独と芸術【おつかれ】

 2023年も終わりです。今年もなんとかやり抜きました。孤独の極みでした、ありがとう。
 わたしの仕事は現場に直行して、1人で仕事して、終わったら家に帰るという形式のため、当然誰とも喋らない。恋人も友達もいない、家族とも疎遠であり、1週間の会話時間は1時間程度だと思う。正月、お盆などの長期休暇では買い物でポイントカードを持っているかどうかの会話しかしないので、神経衰弱のようになる。このままでは気が狂う。ネットに蔓延る自称ボッチはだいたい恋人がいないだけなんだよな。

 ふと思う。ここまでの孤独は、なりたくてもなれない、もはや与えられたギフトなのでは?

 ということでやはり本を読むくらいしかやることがない。読書に高尚な意味を見出す人は多いが、わたしにとっては完全に現実逃避であり、暇つぶしだ。
 そうは言っても多少の達成感、納得感は欲しいので、読書記録を付けている。今までデジタルで管理しようとして何度も挫折してきたが、今年からアナログで記録した。これが自分には合っていたようで初めて1年間やり通すことが出来た。

 記録によると今年は98冊の本を読んだ。一応これプラスたまに文芸誌を買ったり、ドストエフスキー全集をつまみ食いしている。
 今年読んだベスト5!とかやったほうが受けが良いのはわかっているが、世間とズレているのもわかっているのでやらない。本屋大賞も芥川賞、それに伴う候補作も興味が湧かない。今年の1位は再読したドストエフスキーの『悪霊』です!!とか言い出す始末だと思う。
 98冊、結構読んでいたのか。今からでも切りのよい100冊まで読もうと思えば読めるだろう。ただ小説を何冊読んだとかどうでもいいし、それでマウントしている人は信用しないことにしている。読みたい本を読みたい時に読む。無理はしない。本の長さ、言葉の難易度で読書スピードは可変するので数字は気にしない。
 そもそもソローキンの『ロマン』1冊読む時間で他に何冊読めるんだって話。『ロマン』は本当にきしょい小説だったから、なんなら0冊カウントでも良い。(褒めてます)『愛』は普通に面白かったのでおすすめです。

絶版だったが2023年に再販された。書影がキモくて好き。


 こういう考えなので、6、7月は1冊も読んでない。6月にSTREET FIGHTER 6とDiablo 4というゲームが発売されたのでゲームばかりしていた。今はBaldur's Gate 3をプレイしている。読書スランプなんてない。したいことをしたらいい。

 ついでに映画も記録をつけていて、77本見ていた。
 A24の『aftersun』がよかった。(今予告動画を見た、これだけでちょっぴり泣ける)

 11歳の娘と31歳の父親の”最後”の夏休み。大人になりたい子供と大人になれなかった父親。最後のダンスシーンでQueenとDavid Bowie共作の『Under Pressure』が流れる。"This is our lasy dance" とても悲しい。


 この生活をあと何年続けられるだろうか?いつか本当に気が狂うのではないか?出来損ないの迷子の大人。終わらないモラトリアム。
 わたしには20歳下の娘がいるわけではないので、代わりに犬を抱きしめたい。できればゴールデン・レトリーバーかバーニーズ・マウンテンドッグが良い。そして犬は答えてくれるはず「大丈夫」と。

沢山の人間が居て 俺はその中の一人
定まらぬ視線の中で みんなお互いに窒息寸前
ええ加減にせんと 気い狂て死ぬ

  気い狂て/ INU 

 ほんま年末はどこ行っても人が多すぎて、気い狂て死にそうやで。
 おほほ。”INU” 違いってか。しばくぞ。
 だけどサンキュー町田康。よいお年を。

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