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2021年3月8日(月)納豆を作った

 いよいよ先送りしていた納豆作りに挑戦した。
大豆は買ってあると言うのに、ずっと納豆作りを先送りして来た。
それは私が大事にしている、パン作りに使う天然酵母の注意書きに、「納豆のそばに置かないで下さい」とあるからだ。
天然酵母は、そよ風でも吹いたら倒れる、箸以上に重たいもの持った事ないのかな?的な可憐なお嬢様なのだ。
しかし、納豆菌は100℃に熱しても死なず、上空にも存在する恐るべきやつ。
よって私の愛すべき天然酵母、塩麹、醤油麹、トマト麹、玉ねぎ麹、りんご麹、、そして、次はショウガ麹作るよ、と言ったらダンナに、「麹いい加減にしてくれ」と言われたが、私の酵母、麹たちでにぎやかな冷蔵庫に手作り納豆がやって来て、皆の生存が脅かされる事態だけは避けたい。だから納豆作りをずっと封印してきたのである。
 さて、結論から言えば、納豆は想像を越えた美味しさだった。
手作り納豆、、うっとり。。
だが、恐ろしいことが起きた。
その日は納豆を食べようとご飯を炊き、おひつに入れておいた。
お茶碗にご飯をよそい納豆をぐるぐるねばとろーと、熱々のご飯にかけハフハフかき込む。
薬味なんていらない。醤油もひとたらしでいい。
なんて美味しいんだ、手作り納豆。
と、ここまではよかった。
が、この日を境におひつにご飯を入れ、さあ食べようと蓋を開けると、びっくり、白いご飯がすべて納豆ご飯になってしまう。
玄米ご飯も、雑穀ご飯も、チャーハンも、チキンライスもだ。
そして試しにサツマイモ、ジャガイモ、小松菜、人参、、
ああ、すべてがサツマイモ納豆、ジャガイモ納豆、となってしまう。
恐るべし納豆。
これが近所で噂になり、朝ごはんの時間になるとご近所さんたちが、箸と茶碗を持ってうちに押し寄せて来る。
二軒先の加藤さんなどは、「米差し入れすっからよ。ほれ」とゆめぴりかを10キロ持って来てくれた。
いやいや米いらないから。
それより、納豆ご飯700円です、と「納豆ご飯処」をやりたい。
もう何が何だかわからないが、納豆のやつ、おひつに取り憑いたな。
加藤さん、佐藤さん、田中さんらご近所さんの茶碗、箸にも取り憑いて勢力範囲を拡大、今頃は皆の家も納豆菌で粘っているに違いない。
お父さんのパンチ頭も、お母さんのエプロンも、軽トラの豹柄のハンドルカバーも、お孫ちゃんのおしゃぶりも、おじいちゃんの入れ歯も、、
想像するだけで恐ろしい。

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