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【2018年上半期】彼氏に振られ、就活で親と揉め、長期インターンを始めたJDが読んでよかった本3冊

こんにちは。あんどーなつです。
私は月に2回、おすすめの本を紹介するnoteを書いています。半年経ったので、上半期で特におすすめの本を紹介するnoteを書きます。

とはいえ、既に紹介した本を再掲するのは面白くありません。そこで、普段とは違った軸でオススメの本を選ぶことにしました。

通常のおすすめの本を紹介するnoteでは、ビジネスよりの内容の本を多く紹介しています。そのために、普通の学生の私は、普段は少し背伸のびをした視点でnoteを書いています。そこで、今回はあえて、等身大の私の視点でおすすめの本を紹介しようと思います。

等身大の自分を考えるために上半期に起こった出来事を思い返してみました。以下が上半期に私の身に起こったことです。

1月 本を紹介するnoteを始める
2月 彼氏にふられる
3月 祖母が危篤になり病院に泊まり込む(無事に回復した!)
4月 長期インターンを始める
5月 就職先をめぐって親と揉める
6月 彼氏ができる

私は困ったり悩んだりした際に、解決方法を本に求めます。もちろん答えを得られるわけではないのですが、求めたくなってしまうのです。
上半期、本に頼ったのは、「彼氏にふられた」「就職先をめぐって親と揉めた」「長期インターンを始めた」の3つの出来事が起きたときでした。

そこで、今回はそれぞれの出来事のさいに、私を元気づけ励ましてくれた3冊を紹介します。具体的には以下の3冊です。

~彼氏にふられたときの本~
なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか 二村ヒトシ
~就職先をめぐって親と揉めたときの本~
驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法 名越康文
~長期インターンを始めたときの本~
上に行く人の報連相のキホン 車塚元章

紹介する本たちには、必ずしも悩みを解消する方法が書いてあるわけではありません。しかし、悩みに向き合うあなたの背中をそっと支えてくれる力強さを持っています。この本たちがあなたの役立つように愛をこめて紹介します!

なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか 二村ヒトシ


恋愛がうまくいかない理由を『自己受容』と『心の穴』をキーワードに考察した一冊です。巷にあふれる恋愛の指南書と異なり、この本は極めて哲学的に恋愛を考察しています。この本は、恋愛に「難あり」と自覚している人に性別問わず読んで欲しいです。「難」とは具体的に以下のようなことです。

・暴力をふるったり浮気をしたりして自分のことを大切に思ってくれない人ばかりを好きになってしまう
・自分から好きになって付き合い始めるのに、相手が自分を好きになると興味がなくなってしまう
・望んでいないのに都合のいい関係に陥って悩んでいる(セフレ)
・セックスが好きすぎる(ヤリチン&ヤリマン)
・嫌われるのが怖くて相手に本音がいえない
・恋人のSNSを監視してしまい、それに一喜一憂してしまう

これらの事象は一見異なるように思われますが、すべての根本的な原因は『自己受容』ができておらず、自分の『心の穴』を持て余しているからだと本書では解説されています。

本書は『自己受容』とは何を意味するのかの説明から始まります。

じつは「自分を好き」という言葉には正反対の2つの意味があります。
その「ちがい」を女性誌では説明してくれませんが、それをきちんと分からないまま「自分を好きになろう」としていると、どんどん苦しくなる悪循環に陥ってしまうのです。
2種類の「自分を好き」とは、「ナルシシズム」と「自己受容」です。
誰でも「もっと美しくなりたい」「より良い自分になりたい」という向上心を持ってます。その「向上心のみなもと」もナルシシズムです。
「もっともっと」と、今の自分に足りないものを求め続けさせるナルシシズムは、いってみれば「自分への恋」なのです。
自己受容とは「私は、このままでいい。無理しなくても生きていける」と、ありのままの自分を認めて受け入れることです。
ナルシシズムが「自分への恋」だとすれば、自己受容は「自分への愛」だと考えると、分かりやすいでしょう。

筆者は、「難」のある恋愛をしている人は、その原因は、ナルシシズムの意味で「自分を好き」すぎるからだと説明します。

ナルシシズムというと、常に自分の話ばかりをする人であったり、常に鏡を見てうっとりしている人を連想しがちです。しかし、筆者はナルシシズムが強すぎる人の特徴として以下の4つを挙げています。

・負けず嫌い
・じつは、とても頑固
・プライドが高い
・自分が好きなのに、同時に、すごく自分が嫌い(天邪鬼)

これらの特徴をもつ人は、「がんばっている自分が好き」なので、「今の自分」を好きでありません。「今よりも、もっと幸せになりたい」と願い続けているので、容姿や性格、現在の生活など自分の気に入らない部分を受け入れられません。すなわち自己受容ができていません。

自己受容ができていないと、自分が最低限必要してほしいことが分からないので、相手がしてほしいことが分からず、結果的に相手に求めすぎてしまい、恋愛がうまくいかないと筆者は指摘しています。

この恋愛がうまくいかなくなる過程を筆者は『心の穴』という考えをもちだしてさらに深堀します。

恋が次第に息苦しくなっていくのは、相手の存在を使って「自分の心の欠けている部分」を埋めようとしているからなんです。
自分の心のまんなか、あなた自身の中心に「ぽっかり、穴があいている」のをイメージしてみてください。
あなたの「生きづらさ」や「さみしさ」、劣等感、不安、嫉妬、憎しみ、罪悪感といった、自分ではコントロールすることができない感情や考えが、その穴から湧いて出てきているのを想像してみてください。
それがあなたが埋めようとしている穴です。
「恋人ができれば、この『さみしさ』から解放されるんじゃないか」
「誰か私を愛してくれれば、コンプレックスを意識しないですむのに」
「あの人と結ばれれば、私は『なりたい自分』になれるかも」
心のどこかで、そう思いながら恋をしているとしたら、あなたは自分の心の穴を忘れたくて、恋の相手の存在を穴の中に詰め込もうとしているのです。
恋愛することで「さみしさ」を感じなくなるのも、自分のネガティブな部分を忘れて「より良い自分」になれたと思うのも、錯覚に過ぎません。
むしろ、心の穴を埋めるために恋愛をしていると、かならず「しっぺがえし」をくらいます。
「心の穴を埋める」ということは、自分が自分を受容していないのをごまかして、苦しみを相手のせいにすることだからです。

では、自己受容するにはどうすればいいのでしょうか?
筆者は、自己受容に必要なことは「自分の心の穴のかたち」を知り、「穴をふさいだり無理にコントロールしたりせず、おりあいをつける」ことだと述べています。

あなたが「自己受容できるようになるためには、すべきこと」は恋人の存在を使って心の穴をふさごうとすることではなく、まず「自分の心の穴のかたちを、ちゃんと知ること」です。
同じ出来事だったとしても、それを「どうとらえるか」は人それぞれ。その人の穴のかたちによって、ちがってきます。
たとえば、恋人の浮気を、あなたが知ったとします。
平静をよそおう人もいれば、号泣してしまう人、激怒する人、友だちにグチる人、とつぜん彼の前から姿を消してしまう人だっているかもしれません。
心の穴の「かたち」というのは、「こういう状況だと、こういう気持ちになる。こう行動してしまう」という感情や考え方のクセのことです。コントロールできない感情・行動だけでなく、自分でコントロールできていると思っている部分も含めて。
恋愛の場面にかぎらず、自分は「どんな目にあうと、どんな気持ちになるのか」「どんな人から、どんなことをされると、どんな反応をするのか」を見つめてみましょう。
他人から見た自分には「どんな欠点があって、どんな魅力があるのか」を冷静に考えてみましょう。
穴を「ふさごう」とせずに「かたちを知ろう」とする。
かたちが分かってくれば、やがて心の穴は、あなたを以前ほどには苦しめなくなっていくはずです。
それが「自己受容できるようになっていく」ということなのです。

これが本書の幹となる考え方です。第1~3章でこの考えを説明し、後は個別に「難」のある恋愛の原因と対処法を解説しています。


私がこの本を読んだのは、親友の発言がきっかけでした。

「あんたさ、ここ2年くらい告白されたからって理由で付き合っては、すぐに分かれるの何回繰り返してるの?」
「気が付いてると思うけど、こんだけ相手変えて上手くいかないんだから、長続きしない原因はあんたの恋愛に対する考えだからね?」

と、呆れられながら怒られたので、なぜ自分の恋愛がうまくいかないのかを真面目に考えることにしました。そのときに出会ったのが、この本です。(ちなみに、私はナルシシズムが強すぎる人の特徴すべてに当てはまっており、そりゃあ上手くいかないわと逆に感心してしまいました)

上記で説明した『自己受容』と『心の穴』にドキリとした方は、ぜひ読んでみてください!自分とは別れたくても別れられないので、自分の感情や考え方と向き合う時間をつくるのは価値のあることだと思います。

気になった方は↓


驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法 名越康文


この本は「驚く力」を軸に、人が精神的に成長するためにはどのように考え、どのように振る舞えばいいのかを説明した一冊です。著者は精神科医なので心理学的な知見から考察された内容ですが、非常に身近なことばで書かれているのでサラサラ読むことができます。

私はこの本の「43 上司や親はあなたの成長に嫉妬している」に救われました。この小見出しは、家族や職場以外の「第ニの所属」を作ろうという話の流れで語られており、ときに家族が成長の妨げになることを嫉妬という言葉を使って説明しています。

なぜ、第二の所属を社会の外側に作ることは「生き残り戦略」として有効なのか。それは社会を埋め尽くす価値観とは異なる価値観を持つことによって、世界を多面的に捉えることができるようになるからです。
一方、もうひとつの、より直接的な理由は、第二の所属を作ることで、「あなたの学びと成長を邪魔する最大の原因」を取り払うことができるということです。
私たちの学びや成長を邪魔する最大の原因てなんでしょうか?それは実は家族や会社といった「第一の所属」そのものなんです。
家族や会社の同僚というのは、実はあなたが成長するのを疎ましく思っていることが少なくありません。だから、第二の所属を作らないと、遅かれ早かれ、あなたの成長は頭打ちになり、本来の力を発揮できなくなってしまうんです。
子育てでも同じです。
親は自分が理解できる範囲の成長を喜んでも、子供がある枠組みを超えて成長することを決して喜びません。
「あなたにそんなことできるの?」「そんな夢みたいなこと言ってないで」といった、子供の成長を止めてしまうような言葉をかけられずに伸び伸びと育てられたという人はよほど幸運です。
親というのは無意識のうちに、子供の成長を「自分の認識の枠組」に留めておこうとしてしまうものなんです。
上司や家族が抱くこうした感情は、ありていにいえば、ニーチェが「ルサンチマン」という言葉で表現した「嫉妬」です。

著者は第一の所属を否定しているわけではなく、第一の所属「のみ」で生きる状況を避けましょうと説明しています。

だからこそ、第一の所属はそのままでいいから、第二の所属を自ら作り、そこで「驚く力」をじっくり育てていくのが実践的だと私は考えます。社会の外側に、あなたが成長し、変化し、活躍していくことを許容し、認めてくれる「場」を第ニの所属として作り、耕していくということです。


この本を読んだのは5月のはじめ、GWにはいったばかりの頃でした。当時、私は就職先をどこにするかで親と揉め、喧嘩状態にありました。私の行きたい企業と親がいってほしい企業が一致しなかったのです。

私事なので詳細は省きますが、両親は、私の希望や将来像を「世間知らずのたわごと」としてバッサリと切り捨て否定しました。その際に、父親から言われた一言を今でも鮮明に覚えています。

「お前は、この選択を絶対に後悔する。就職して3年もしたら、自分の選択がどれだけ愚かなものであったのかがよく分かるだろう。どうしてそれが分からない?お前がこんなにバカだとは思わなかった」

私はこの一言にひどく傷つき、自分を否定された悲しさと、理解のない親っへの腹立たしさと失望と、自分の決断に自信をもちきれない歯がゆさとでぐっちゃぐっちゃな感情に押しつぶされそうでした。

そのときに私を励まし、真っ先に温かい言葉をくれたのは、Twitterで繋がりのあった方たちでした。私は約1年間あんどーなつという匿名のアカウントで就活に関することを色々と考え発信していたのですが、それをきちんと見ていてくれた方がいたのです。

この実体験があったので、この本を読んだ際に「家族という第一の所属にとらわれて生きるフェーズはもう終わったのだなあ」と腑に落ちました。

私のように直接傷つけられたり、そういうわけではないけれど最近息苦しいと感じる人はぜひ一度読んでみてください!
成長するために、自分をどこに置くのか、どんな考え方をすればいいのか、心が楽になるヒントが見つかるはずです。

気になった方は↓


上に行く人の報連相のキホン 車塚元章

仕事の基本、報連相について、なぜ報連相が大事なのか、上司が求める報告・連絡・相談とは具体的にどのようなものであるかを解説した1冊です。

お恥ずかしい話なのですが、インターンを始めてすぐに、自分があまりになにも出来ないことに気が付きました。上司から「この分析しておいて~」と仕事をふられるものの、初めは仕事に必要な情報を引き出すために、何をどう質問していいのかすらさっぱり分かりませんでした…。

そんなときに、助けてくれたのがこの本です。報連相すべき内容、報連相の仕方、言葉づかいを噛んで含めるように説明しているので、質問にすら手一杯だった私は大変助かりました。

この本では34個のテクニックが紹介されているのですが、私が最も役にたっていると感じるのは『10 「お時間よろしいですか?」よりも「3分ください」』というテクニックです。

このテクニックの要点は以下の3つです。

・いきなり声をかける”いきなり報連相”はNG
・報連相に割いてほしい時間を具体的に示す
・時間を提示する前に、報告なのか、相談なのかを伝える

この3点を意識して質問をつくることで、自分が今何を上司に伝えたいのか、何をフィードバックとして得たいのかを整理して考えることができるようになってきました。

インターンを始めて気が付いた一番の収穫は、自分の無能さです。この本は、私は鳴り物入りの新人にはなれなさそうなので、地道に得られるものは全部吸収していこうと決意させてくれた一冊でもあります。

インターンを始めたばかりの学生さんや、新社会人の方にぜひ読んでほしい1冊です。
気になった方は↓


~Fin~

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