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人には人の乳酸菌ならぬ子育てがあるのよ『ミルクとコロナ/白岩玄・山崎ナオコーラ』

前作に続いて白岩玄さんの著書を読んだ。
今回は小説ではなく正確には白岩玄さんと山崎ナオコーラさんの往復エッセイだ。

『野ブタ。をプロデュース』の白岩玄と『人のセックスを笑うな』の山崎ナオコーラ。共に20代で作家になり、現在二児の親でもある二人が、手紙をやりとりするように綴る、子育て考察エッセイ!

河出書房新社HPより

タイトルからわかる通り、これはコロナ禍での育児を綴ったエッセイだ。
特に白岩さんは二番目のお子様の出産がちょうど丸かぶりしたとのことだった。出産に立ち会う予定だったそうだがそれが叶わず、また上の子と一緒に面会することもできなかったらしい。
私の友達にもコロナ禍で出産した子がいるし、私自身も祖母が入院して見舞いにいけないということがあった。
会えたい

白岩さんと山崎さんのやり取りを読んでいて、もっとほっこりとするものかと思っていたけどこれもたしかに変なイメージだよな、と反省した。
白岩さんと山崎さんの母親、父親、そもそもそれらの概念への取り扱い。
違う認識や価値観を持ちながらも、それらをぶつけ合うわけではなく自分がなぜそう考えるようになったかをつまびらかにしながら育児を考えていく。

それらは世の中でよく言われるようなものとは異なり、白岩さん山崎さんのそれぞれの家庭事情にカスタマイズされた子育て論だった。
でもそう考えてみると子どもなんて、子育てなんて各家庭によって違いがあって当たり前で子育て雑誌や本やなんかで一括で語られるものではない。

こうして色んな子育てのスタイルや捉え方がもっと知られて、子どもとは子育てとはという世間のイメージが少しでも薄くなるといい。
それで子育てをしている人が少しでも呼吸しやすい環境になってほしい。


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