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私の隣の吉田さん(仮名)

吉田さんへ

先日は退職する私宛てにお手紙と素敵なプレゼントをありがとうございました。

1年半という本当に短い期間でしたが、吉田さんの隣の机で仕事出来た期間は、私にとって宝のような、人生でご褒美のような時間だったなと思います。

仕事を教えてもらったり、吉田さんの仕事ぶりを見ていて、てっきり私と同じくらいの年齢なのかな…と思っていたら、年下だったということに驚き(見た目ではなく、本当に落ち着いているし、周りからの信頼も厚いから。)、しかも同じ高校の後輩だったという偶然にも嬉しい驚きがありました。

前にもお伝えしましたが、私が吉田さんの凄いと思うところは、「自分の仕事のクオリティは高いのに、周りの人にはそのレベルを求めないところ」です。
いつも周りの人のペースを尊重するところ。のんびりした人も、バリバリ働く人も、みんなが気持ちよく働けるような雰囲気作りが出来るんですよね。これって生まれ持っての才能だと思います。

そして、私が吉田さんの好きなところ2つ目は絶妙な言葉選び。
言葉の引き出しが多いのに、話す言葉は簡潔。横で電話の声を聞いていても「この人、宇宙飛行士になれるわ」と思えるくらい声のみの説明でもわかりやすい。
ポストイットに書かれた伝言のメモでもわかりやすいですから。
こんなにコミュニケーション能力の高い大人には久々に会いました。

他にも吉田さんをほめたたえたいポイントはあるのですが、最後にあげるとしたら、やはりユーモアのセンスと独特な視点かなぁ。
前に雑談でカスタマーハラスメントの話題になった時に「お客様は神様ですって、おかしいよね。ここ日本では信教の自由が保障されてるよっ!」て。憲法第20条を引き合いに出すあたり。
こういうところが大好きでした。

お互い子育て中の母として「先が読めない時代だから、子どもが将来どういう仕事を選ぶのが安泰なのだろうか」という話もしましたね。
私が、吉田さんのいる職場で思ったのは、職種も大事なんだけど、一緒に働く人が楽しくて、刺激的だったら、それってかなり幸せなんだろうな…ということ。そうは言っても一緒に働く人はなかなか選べないし、自分も他人も時間とともに変化するから、普遍の真理ではないのですが。

吉田さんと働けて、私は仕事に行っているというよりは、毎日が部活みたく楽しかったです。
意外と「ママ友」という立場で出会ってたら、私も吉田さんの良さがここまでわかってなかったかも。
でもクラスメートだったら、絶対親友になりたかったと思う。私のほうが(笑)。

吉田さんが手紙に書いてくださったように私もいつかまた吉田さんと「一緒に仕事がしたいです。」



#退職エントリ

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