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#9 名前の個性、芸人の個性。

すっかり年末である。

キングオブコントが終わり、
NHK新人お笑い大賞も終わり、
THE WとM-1が楽しみな今日この頃だ。
 
だいすきな男性ブランコの準優勝が
本当にとても嬉しかったので、
これからも好きな芸人さんの活躍が
たくさん見られたらいいなあと思っている。



さて、そんなこんなで
今日もまた、名前の分類をしていく。


これまでの記事(#2#3#4#5#7#8)で
それぞれ述べてきたように、
名前は、大きく分けてふたつに分類できる。

A 漢字に対して読みがあっていない
B 漢字に対して読みがあっている

A 漢字に対して読みがあっていない
辞書に載っている音読みや訓読み、名乗り読みなどにない読ませ方や、無理な読ませ方をしている名前のこと。一般に“キラキラネーム”と呼ばれるような名前が多く含まれる。

B 漢字に対して読みがあっている
辞書に載っている音読みや訓読み、名乗り読みを使用している名前のこと。無理なく読める名前が多いが、“キラキラネーム”とされる名前も存在する。


A 漢字に対して読みがあっていない に
含まれる29種類の分類は#2から#5で、
B 漢字に対して読みがあっている に
含まれる2種類の分類は#7で説明した。

そして前回(#8)からは、
これまでのAとBの分類とは違う別の観点から見た、
AとBに共通する分類 について述べている。


これまでの記事にも書いたように、
明確な基準のもとで名前を解剖した
Aの分類とは異なり、
Bの分類やAとBに共通する分類は
単なるグループ分けかつかなり主観的である。

その中でも、誰もが納得できる分類になるよう
わかりやすいものにしていきたい。

というわけで、今回は前回に引き続き
AとBに共通する分類のうちの3種類を紹介する。

なお、通し番号は前回の続きとなっている。


個性ある名前たち


⑸難読

漢字には音読みや訓読みのほか、名付けのときだけに使用できる読み方(名乗り読み)がある。例えば「」を「カズ」、「」を「タカシ」と読む、これらは音訓読みではなく名乗り読みである。
このようによく知られた名乗り読みならば問題無く読むことができるが、あまり知られていない名乗りも多くあり、それらを用いた名前のことを差す。
また、よく知られていない音読みや訓読みを使用している名前も該当する。
※名乗り読みは決まっているわけではなく、辞書によって差がある。

A 漢字に対して読みがあっていない
杏(すず)   【㉘置き字「杏」】
(かいと)  【①ぶった切り「叶」】
護(うらる)  【②後ろ残しぶった切り「護」】
玖(たすく)  【㉘置き字「玖」】
子(こ)   【①ぶった切り「采(あや)」】

B 漢字に対して読みがあっている
羽(う)
(ちはる
陽(ともはる)
樹(たつき)
すい


⑹唯一無二風

響きは一般的だが、普段目にすることの少ない漢字を用いている。または、表記は一般的だが、個性的な読み方をしている。

A 漢字に対して読みがあっていない
(ほのか)【㉑井上方式
稀(りつき)【⑪付加読み「つ」】
美桜(めいさ)【⑩外国語読み「美(中国読みメイ)」
        ①ぶった切り「桜」】
華奈(はんな)【㉔ん置換「華」】
美羽(うるは)【①ぶった切り「美(うるわしい)」】

B 漢字に対して読みがあっている
帆(かほ)
(ゆう)
(たいが)
(りんたろう)
直希(ひたき


⑺奇抜
響きも表記も珍しい、他にいないような名前。
こちらに関しては、あまりに珍しいものが多いため実例を挙げるのは控えておく。



以上が、今回紹介した3種類である。



芸人さんは、個性が大事だと思う。

いかに他と被らない、自分だけの、
自分にしかできないものを作るか。

お笑いに限らず芸能界全般、
群雄割拠の厳しい世界で自分を魅せるためには、強いオリジナリティが必要だろう。


それに対して、名前はどうだろうか。

自分の名前は自分だけのものだし、
生きていく中で自分を表すために必要なものだが、
そこに強烈な個性が要るのかというと、
そうでもないのではないかと思う。

世の中に多くいる名前だとしても、
そこに込められた思いはそれぞれだろう。
人と被らないように、個性的になるようにと
考えることが、必ずしも正しいとは思わない。


とは言っても、私は名前が大好きなだけなので、
非難したり賛否を問うたりしたいわけではない。

ましてや「珍しい名前を付けられた」当事者でもないので、無神経に批判することはしたくない。


いろんな種類がある“名前”というものを、
私は心から面白いと思っているのだ。



一般的な名前であっても
自分の名前を好きになれない人はいるだろうし、
個性的な名前だけれど
問題なく過ごしてきたという人もいるだろう。

どんな形であれ、名前が誰かの人生の枷になってしまうことだけは、無いことを願っている。



というわけで、次回へ続く。



※上記の名前は、誰でも閲覧可能なネット上に載っていた名前です。実際に名付けた方の本意とは異なるかもしれませんが、私個人の独断により分析させていただきました。
※上記の名前と同名の方で、不愉快に思われる方がいらっしゃいましたら、削除致しますのでご連絡ください。

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