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本棚って、本を並べて置くとこだけじゃないんだよ

歯を磨くとき。
化粧水を肌に染み込ませるとき。
私は必ず本棚の前に立つ。

眺めているだけでとても落ち着く。
紙の匂い、思わず深呼吸してしまう。
私が一番私でいられる場所かも。

本棚は私の人生だ。

ああ、この本を読んでた頃は肌荒れに悩んでたなあ。
貯金頑張ろうとしてたなあ。
大きな夢を持とうとしてたなあ。
元カレを後悔させようと、とにかく綺麗になりたかった頃だなあ。
このままでいいのか、仕事に悩んでた頃だなあ。

お気に入りの本たちは、どれを取っても『あの頃』を思い出させてくれる。

なんなら買ったお店まで覚えてるものもある。
ついでにその土地を懐かしんだりもする。

香りは最も記憶に残るらしいけど、私の場合は本がそれだ。
読んでた当時の自分、家、仕事、日々の空気、匂いまでも思い出させる。

読みたい本。
まだ見ぬ私にとっての運命の本。
人生を変えてくれる本。

これからどんな本がここに増えていくだろう。

たくさん本を読んで、お気に入りたちをどんどん増やして、いつか誰かにオススメするのだ。

『ふむふむ。今はそんな気持ちなのね。じゃあこれ読んでみて』

旦那さまが淹れたコーヒーを差し出しながら、ゆっくりしてもらうのだ。

今の私たち夫婦の夢。

火事になったらまずこの本棚ごと持って逃げる。
(きっとそれどころじゃないからみんな聞き流して)

おやすみなさい。

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