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今日ときめいた言葉28ー「為政者と対峙するジャーナリズムは憲法が求める役割 鋭い追求こそが政治記者へのリスペクトをもたらす」

この言葉、ニューヨーク・タイムズの政治エディター、デイビッド・ハルブフィンガー氏の言葉だそうだ(2023年1月25日付 朝日新聞 論座の一推しから)

記事は続けて言う。氏がジャーナリズムの世界に入ったのは、

「『番犬(Watchdog)としての監視』が重要と考えたから。記者が取材源と親しくなり過ぎてへつらうリスクを指摘し、為政者に執拗に問いを重ねる『根性』がないなら『この仕事はやらないほうがいい』」と。

アメリカの民主主義への脅威が高まっているからこそ、番犬の役割もより重要になっていると指摘している。

記事はさらに続けていう。「(氏の言葉は)メディア自らが持つ権力性への自覚を含めて、全ての記者に覚悟を問うています」と。

テレビで見る限り、日本の報道陣の政府関係者へのインタビューは、各社一問一答ポッキリじゃなかったっけ?しかも事前に質問事項を提出させられるとか。質問する前にバカ丁寧に媚びた挨拶までして・・・。これじゃ、まるで茶番じゃない?「為政者に執拗に問いを重ねる『根性』」など全く感じないのだけど。

最近「放送法」に関する文書について議論が起きている。特定の番組名まであげて政府関係者が批判をしている文書まで明らかになって。我々の知らないところで一体何が行われているのだろうか。政府の意向に沿って番組を作り変えたりしているのだろうか。「言論統制」などの言葉が頭をよぎり、不気味さを感じているのは私だけだろうか?


以前見た東京新聞の著名な女性記者のドキュメンタリーの中で、彼女が執拗に食い下がって取材する姿勢に、ドイツの記者が彼女に深い同情を寄せ、日本の「報道の自由度の低さ」を指摘していた。


私たちは表現の自由や報道の自由、政府の行う報道規制にもっと敏感にならないといけない。同調圧力に弱い日本人は忖度しがちだ。この忖度が怖いと思う。自ら進んで相手に屈してしまうのだから。昭和の時代に実際に行われていた言論弾圧は遠い昔のことではない。憲法は私たちを守るためにあるのである、国家が暴走しないように。

 (参考)
報道の自由に関する国際ランキング    (eleminist.comより転載)

報道の自由度ランキングとは毎年「国境なき記者団(Reporters Without Borders・以下RSF)」によって調査・発表される報道の自由に関する国際ランキングである。

世界各国の報道機関の活動や何らかの理由による規制のチェックをおこない、報道メディアの独立性や透明性をはじめとした多項目をスコア化し、順位を付ける。そのため、報道の自由度ランキングからは各国の報道・言論の自由に対する姿勢を読み取りやすい。

評価基準は?

評価方法は多項目のスコア化が基本になる。対象の項目は以下のとおりだ。なお、2021年までの項目は変更され、以下は2022年から採用された項目である。

1.政治的コンテキスト
2.法的枠組み
3.経済的コンテキスト
4.社会文化的コンテキスト
5.安全性

以上のスコアの値が高いほど報道の自由度が高いと評価される仕組みであり、ランキングに影響する。

【最新】報道の自由度ランキング2022

2022年の調査対象国は180カ国におよんだ。以下、RSFが2022年5月3日にリリースしたランキングとスコア(グローバルスコア)を記載する。グローバルスコアは100を満点とし、ハイスコアであるほど報道の自由度が高いとされる。

<以下抜粋>

順位国名グローバルスコア
1位ノルウェー92.65
2位デンマーク90.27
3位スウェーデン88.84

16位ドイツ82.04
24位イギリス78.71
26位フランス78.53

38位台湾74.08
39位オーストラリア73.77
42位アメリカ72.74
43位韓国72.11
69位ケニア64.59
71位日本64.37‼️

日本の順位の原因と現状

2022年の報道の自由度ランキングにおいて、日本は71位、100を最高レベルとするグローバルスコアは64.37であった。前年の67位より4位もランクダウンしている。

名誉な順位やかんばしいスコアとはとうてい言えず、先進国ではG7国家の中で最下位という結果に。「報道の自由」よりも「報道の不自由」に着目される結果になっている状況だ。

原因は大企業の影響力がメディアに自己検閲を促す風潮だとされている。企業にとってプラスにならない情報の報道を、ジャーナリストやメディアが自主的に控えてしまうのだ。いっぽうでは公的な存在である政府からの圧力を感じるという声もある。

より報道の自由度を上げるためには、メディア自身の忖度の廃止はもちろんだが、政府による報道の自由をめぐる環境改善が求められるだろう。


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