マガジンのカバー画像

無題

5
取り留めのない話だったり、特にジャンルわけする必要がないと思った雑記を溜める場所
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

蝉時雨

蝉は何年も潜り、翅を広げる時を待つ。
たかが数日の為に、何年も待つ。
たかが数日と思うのは人間だけなのかもしれない。

人は蝉を見ると煩いと言う。
でも蝉にとって、人が煩いと感じると言う事が生きている証拠。
蝉は、自分の生を思う存分アピールしているだけなのに。

路上に落ちている蝉。
人は気味悪がり、車は轢き潰して進む。
彼らは死んでもなお、忌み嫌われる。

蝉は土に始まり土に終わる事を望む。

もっとみる

紫煙

煙草吸ってる親父を見て

白煙焚いて何してんだ
くらいに思ってた幼い頃

臭い上にモヤモヤして気分が悪い

それぐらいに思ってた

煙草の煙を紫煙と呼ぶことを知った時
白い煙を紫とはとても思えなかった

血は争えない

気づけば俺も白い煙を焚いていた

大好きな昔のバンドの歌詞に
「たばこのけむり とても青くて」

そういう歌詞があった
もしかしたら今は俺にも紫に見えるのかな

そう思って火をつけ

もっとみる
【2020.08.10】些細なものに風情を感じるようになることが大人になることなんだなあ

【2020.08.10】些細なものに風情を感じるようになることが大人になることなんだなあ

あらかじめ言っておきます。
いつも以上に散文的です。

実家に帰りました。
と言っても電車で鈍行1時間ちょろちょろの関東の中でも田舎の街。

私の実家は芸術家が愛した街、我孫子市。
人口は13万人くらいで東西に伸びた形の狭い街。

最近は散歩が趣味になってる私は、ひさびさに実家に帰ったのだし散歩でもするかと思い立ち、朝起きてから歩き出した。

ひさびさに歩く実家周辺の街並みは、普段大都市で仕事をす

もっとみる