小学4年生の自分が、仕事のヒントを持っている
コーチングって何してるの?と聞かれても、「〇〇です!」と一言でバッサリ言い切れることはない。
「対話です!」だと、間違ってはいないけどなんか足りないし。
でもああしてこうして……この場合はこうで……と長々語るのもなんか違うし。
傾聴も大事だけど、私のコーチングって聞くだけじゃない。
ビジネスを軌道に乗せるまでのサポートを依頼されることが多いので、そういう時はアイデアもガンガン出すし。
そんなことを考えていて、思い出した話が一つあって。
小学生4年生の時、劇をやることになった。
当時私は、神奈川県にある愛川町という、少し田舎に暮らしていた。
中津川という川が流れていて、そこに住む生き物を守るための劇だった。
ピクミンが発売されたばかりで、「引っこ抜か〜れて〜♪」という曲が爆流行りしていたので、劇の中でピクミンの歌を替え歌にしよう!と決まった。
なんとも小学生らしい。
ワンフレーズずつ、みんなで意見を出し合う。先生がそれを黒板に書き出す。
こういう時、意見を出すのはいつだってクラスの人気者たちだ。
挙手でもなく、人気者が好き勝手にする発言で、歌詞がサクサクと決まっていく。
最後の最後、一文を決めるところで、先生が黒板に歌詞のアイデアを書き出す手が止まった。意見が出なくなったのだ。
最後の最後、オチの部分。この一文で決まる、という大事なところ。責任感のある場所を担うアイデアを出すことに、みんなが二の足を踏んだのがわかった。
少し沈黙が続いた後、その空気を打ち破ったのは人気者の発言だった。でも、それと同時に、クラスではおとなしい男の子が手を挙げていたのを先生は見逃さなかった。
人気者と、おとなしい男の子。ふた通りのアイデアが、深緑の黒板に、縦書きに並んだ。
どっちを採用するか。どちらもいい歌詞だった。
先生がなんとなく、おとなしい子が出した貴重な意見を採用する方へ誘導しているのがわかった。私はその時、「この二案で迷っているのは、どちらもいい意見だからだ。なのに、ご機嫌取りでおとなしい子が採用されるのは違う。その決め方は、頑張って意見を出したこの子に失礼だ」と思っていた。
あっちがいいよね、こっちがいいよね、と、隣近所の友達同士で話す声が聞こえ出す。クラス全体がザワザワっとした。じゃあ、多数決でいいんじゃない?と誰かが言った。
小学校4年生「だからこそ」わかる。多数決は、意見の良し悪しで決まらない。小学校の狭い世界で行われる多数決は、人気投票に他ならない。それは嫌だな、と思った。
二つの案を見比べて、思いついた。混ぜればいいんじゃないか。幸いにも、「川の生き物を守る」テーマの歌詞なのは共通しているので、上の句と下の句をそれぞれ交換しても成り立つ。
私は勇気を出して手を挙げて、先生にそれを伝えた。「〇〇君の前半と、⬜︎⬜︎君の後半、合体させたら良くなりませんか?」
私が下ネタではしゃげるようになったのは高校生からで、小学校4年生の私は静かな女の子だった。だから注目を浴びることなんて本当に全然なかったのだけど、あのとき、クラスが沸いたのがわかった。「おお〜〜〜」という声が重なった。
今も、似たようなことをしているかもしれない、と、ふと思った。
クライアントさんのアイデア。世の中にもうあるアイデア。私目線で出すアイデア。そういうのを混ぜて、一番イケてるアイデアを一緒に生み出していく。どれかに肩入れするのではなく、人気投票をするのでもなく(人気投票にしたら、大好きだからクライアントさんのアイデアになるに決まっている)。
私は稼ぎたい人と一緒に仕事をしているので、聞くだけや、贔屓だったりをしても、それがクライアントさんの仕事作りに意味がないならしたくない。
大切なのは、クライアントさんの機嫌を取ることでも、私の意見を押し通すことでも、世の中の正解に寄せることでもない。クライアントさんが納得できる、イケてる商品を売っていくことが大切なのだ。
私の幼少期からの経験で、今回の劇のような話がいっぱいあることに気がついた。誰かと誰かの意見を混ぜて、新しいアイデアに作り替えること。多分、すごく得意なんだと思う。
私にとっていつでもその裏側は、「誰にも悲しんでほしくない」という出どころだった。意見が採用されない悲しみをどちらかが味わうくらいなら、取り入れた上で新しいものにすればいいんじゃないか。全員を拾う、そんなつもりだった。
そうやって鍛えた才能が、今、自分のビジネスに大いに活きているのだから面白い。田舎の小学生も、30歳の今も、やりたいことが変わらないのだから。
もしかしたら、みんな、案外小学生の時の自分がしていたことがヒントになったりするのかもしれない。共通していることを探してみると面白い。
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