元人事部員が起業して思う、人事に使える発信スキル
前職時代、私は人事部員として色んな部署の社員と話すたび、「社内通知が下手だ」「わかりにくい」などと言われてきまして、
まあ悔しいから、その度に思い当たるところは修正したりするんですけど、
うーむ。イマイチぱっとしない。
人事もここ数年で忙しなく業務が降ってくるようになり、
通知方法を工夫するどころか、「とにかく書いて発行しなきゃ!」と
通知することで精一杯になりがちなので、多少は大目に見て欲しかったりもする。
(言い訳をしておくとですね、)
で、
6月に会社を退職して起業し、発信の仕方などを学んでいく中で
「あれ!?これめっちゃ人事の発信に使えるくないか・・・!?」
と思ったので、
もう人事部員ではない私が、いっちょここでまとめてみようと思います。
必要としている方の少しでも力になれたら、泣いて喜びます。
・もっと社員が前向きに研修を受講してほしい
・人事制度の施策をもっと効果的に浸透・運用させたい
そんな時にお役立ちできたらいいなと思っています。
マーケティングで言われる3つの「NOT」
これは、アメリカ人マーケターのマクスウェル・サックハイムさんという方が提唱した三原則だそう。
ここを意識しないと、
商品を作って「こんなの作ったよ!!!」って広告を出したところで、
「ふーん」で終わってしまうよ、というお話。
では、どんな時に人は動くのか?
それは、
「そのものが、自分に価値があると感じた時」
人事制度の運用や、手上げで受講できる研修なども同じで
が、社員を動かすキモになる。
じゃあ、
具体的に何を意識して社内通知を作成すればいいのか?
起業して発信について学んでいく中で、「これ使えそうだな〜」と私が感じたものを、以下にまとめてみました。
①「見ない」壁の乗り越え方
・目を引くキャッチコピー
流石に通知の件名は、「〇〇研修の募集について」などと
内容を記載することになると思いますが、
例えば一文目に、
「端的にわかりやすくプレゼンしたい人、必見です!」
のような文章を入れると
「あ、私のことだ!」と興味を引くので、対象者が読んでくれるようになります。
・キャッチーなネーミング
施策自体が社内浸透していくことで、存在感が出せたらもうこっちのもんです。
だからこそ、一発で覚えてもらいやすいような施策の名前にできると広がりやすい。
カインズさんの人事制度とか、キャッチーでいいなと思っています。
https://recruit.cainz.com/newgraduate/inside/h0003/
体感としては、馴染みのある単語や言葉に当てこむ方が、浸透しやすいと感じています。
・共感の文言を入れる
人事制度の施策のリリース時など、
「こっちだって忙しいのに、人事は指示ばっかしてきやがって」
って思われると、社員との距離がさらに開いてしまうので
「いつもお忙しいなか、人事運営にご協力いただき、ありがとうございます」
「こんな時、〇〇ができなかったら困りますよね」
など、社員に寄り添う文言を入れることで、社員の皆さんへの大変さも理解しつつの
お願いなんです…!ということが伝えられます。
②「信じない」壁の乗り越え方
・ビフォーアフターや取り組み後のイメージを示す
取り組んだ後のイメージが具体的にできると、
価値を感じてもらいやすくなります。
「この施策やります!」だけだと案外イメージできないものなので、
取り組んだ後のイメージをしっかり言語化して
時にはイラストなどで可視化して伝えていくことで、
社員と同じ方向を向いて取り組めるメリットもあると思っています。
・口コミ
例えばAmazonなどで商品を選ぶときに
口コミを読んでから買うことがあるかと思いますが、
まさに研修でも、口コミを載せておくと迷った時の安心材料になるんです。
前年度の研修アンケートなどで集めた受講者の感想など、
研修通知に掲載しておくことで
受講しようか迷っている社員の背中を押すことができます。
・リマインド
これは、そのままですね。
応募締め切り前のリマインド、業績面談の実施期間終盤でのリマインドなど、
複数回触れることで、思い出したり内容を浸透させたり
意識してもらいやすくなります。
・内容のチラ見せ
これもそのままですが、
結局内容のイメージがつかないと、どれだけ価値を訴求しても
「なんかよくわからない」となってしまうことも。
こんな内容なのか〜!面白そう!と思ってもらうためにも
当日のプログラムや、スライドの一部だけでも掲載できるとベターだなと思っています。
③「動かない」壁の乗り越え方
・もしこれをやらなかったら?最悪の未来を見せる
取り組んだ後のイメージを示すと共に、
取り組まずにこのまま過ごした場合の最悪のイメージも示すことで
「やらなきゃ!」「やったほうがいいんだ!」と
思ってもらい、行動してもらう、という考え方です。
特に人事制度の施策は、何か現状の課題に対してアプローチしていくものが
ほとんどなので、その課題感とともに伝えるのが良いかなと思っています。
例えば・・・
・こういう人は受けないでください(ミスマッチを防ぐ)
研修限定の話になりますが、申し込んだ後に
「こんなに時間が取られるとは…」とか
「実践じゃなくてインプット中心だったのか…」といった、
ミスマッチが生じてしまい受講満足度が下がると、お互いツラいです。
と明記しておくことで、「あ!私のことだ!」と思ってもらう人に受講してもらいつつ、ミスマッチを防ぐことができます。
・申し込む手間は最小にする
これも研修案内限定のお話ですが、申し込み手順がフクザツだと、
「今忙しいから、あとでやろーっと」となり、
そのまま申し込み期限が過ぎていく…なんてことも。
案内を読んで、気になった時にすぐ申し込めるように、
手順はシンプルに、そしてどこから申し込めばいいのかがわかりやすく明記することで
煩わしさを回避します。
ざっと書き出しましたが、全てじゃなく、一部取り入れられそうなところだけでも、
受け取り手の印象は、変わってくると思います。
社員のために…!と日々頑張ってらっしゃる人事の方々のアウトプットが、
見せ方を工夫することによって、
より一層、その施策や研修の良さが社員の方々に伝わりますように。
応援しています!!!!!!
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