花束みたいな恋をした《ドラマ・映画の記録》
はじめに
《映画・本の記録》では特に印象に残ったシーンを考察しながら、自己満記録としてまとめていきます。
※この記事はネタバレを含みます。また、記事内の考察・感想は全て私個人の見解です。
💐2人の関係性を表すアイテム
■おそろいのジャックパーセル
何度も映し出されるのは、偶然麦と絹がおそろいで履いているジャックパーセル。
2人が初めて出会った日も、お店の下駄箱に揃って入れられたジャックパーセルを見て絹が微笑むシーンがあります。
同棲を始めた当初はラブラブだった2人。ところが、就職し、お互いの価値観が変わると、お互いに履く靴も変わり、ジャックパーセルを履くことはなくなってしまいました。
序盤に、玄関にある靴は2足とも揃えられて同じ方向を向いていたけれど、終盤は別の方向を向いていました。(・・・記憶が確かであれば。もう1回観たい😭)
■有線のイヤホン
2人の距離を近づけるきっかけとなったのが有線のイヤホン。写真のようにファミレスでAwesome City ClubのMVを見るシーンを思い出します。
麦と絹が付き合って最初のクリスマスにお互いにプレゼントしたのも有線のイヤホンでした。
優先のイヤホンが2人の関係性を表すものとして象徴的に作中で使われています。
しかし、麦も絹も就職し2人の心が離ればなれになっていくに連れて、イヤホンは有線から無線に、そして同じ家の中で、麦が絹を遮断するために使われるようになっていきました。
ゼルダを一緒にしよう、観劇しに行こうと麦を誘うけれど、断られてしまう絹の表情が切なかったです;;
麦はかつてゲーム好きだったのに、その音さえもイヤホンで遮断していました・・・。
■あの花の名は「マーガレット」
絹にとある花の名前を尋ねる麦。
そんな麦に絹は「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思い出しちゃうんだって」と教えようとしません。
麦が知りたかった花の名前はマーガレット。映画を観終わった後に花言葉を検索してみると「真実の愛」!!!
2人の美しくも儚い恋愛を表すのにぴったりだと思いました。
絹が転職するということを麦に話し、意見の違いで喧嘩しているシーンではチューリップが花瓶に生けられていました。
チューリップの花言葉には「失われた愛」というものがあります。真実の愛がだんだんと失われていく様子。これを花言葉で表しているのかなと考察してみました。
好きなシーン
■「"クロノスタシス"って知ってる?」
まさか、きのこ帝国の「クロノスタシス」が使われるとは思っていませんでした!!どんな曲が知っている人なら誰もがきゅんとしてしまいそうな演出♡!
恋の始まりを美しく表現した曲で、麦と絹がカラオケで掛け合いをしながら歌うシーンは冒頭と終わりの2回登場します。
1回目に歌うシーンの幸せなムードとは対極に、2回目に歌うシーンは切なく、好きだけど別れを選ぶという2人の覚悟を感じます;;
聴いたことがないという人はぜひ!!!
さいごに
2人の幸せの絶頂から別れまでを描いたストーリーは、あまりにもリアルすぎると公開当初からSNSなどでも話題で、
何人もの人から、「これって彼氏(または彼女)と観に行って大丈夫なやつ?」と聞かれました。
確かに、別れてしまいそうな関係のカップルで観に行くものではないと思うし(そもそも一緒に映画を観に行く時点で本当に別れそうなのか疑問🤔)、
今が幸せの絶頂(付き合いたて、いい感じでこれから付き合いそう)!みたいな2人が観に行くのもなんか違うのかな・・・と。
麦と絹はお互いに言いたいことを我慢してしまい、それが結果としてすれ違い・別れという結末に繋がりました。
なので、私的には「この人とずっと一緒にいたい」「この人と家庭を築きたい」と考えられるような、ある程度交際期間が長いカップルが観に行くと、
これからの2人について「どうしたらできるだけ長く一緒に居られるだろう?」とか「喧嘩したときはこんなふうにしてみよう」などど、ある意味この映画を反面教師として、相手に対する配慮なんかも考えられるんじゃないのかなと感じました。
大好きな坂元さん脚本の映画ということで今回ノベライズ本も購入してみたのですが、読みやすく、映画の余韻にも浸れるのでおすすめです!(映画の半券を栞にしました笑)
ここまでお読みいただきありがとうございます!
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