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海外でのモデル経験

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海外の事務所にどのような経緯で所属したのか、オーディションや外国人モデルとのシェア生活のエピソードなど、赤裸々に話しています。所属し活動した/しているのは、ニューヨーク、シンガポ…
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#ニューヨーク

終わりは自分で決める

コロナが流行ったことで、今回数年ぶりに訪れることとなったNY。「実年齢なんて関係ない」そう思ってはいるものの、自分のこととなるとどこかで揺らいでしまう瞬間もあり、アメリカ出発前は、年齢を重ねた私に向こうで需要があるのかと、不安ばかりが募っていました。 モデルの寿命は短い。始めたときによく言われた言葉です。そもそもモデルになるのも大変で、さらにはこの仕事で食べていくのも大変なのに、寿命も短いときた。それでも、選んだからにはやるしかない。 そんなふうにやってきたモデル業ですが、

とりあえずやってみる姿勢

NYで仕事をしていたとき、帰国直前になってもいつもバタバタしていました。事務所に私が帰る旨を伝えていても、最後の最後まで撮影やオーディションが入る。前日にオーディションに行かされたときなんて、本番日にNYにいないって言ってるのにどういうこと??と疑問しか浮かびませんでした。 ◆直前オーディション6月。その日も確か、帰る予定日の前々日くらいでした。いつものようにオーディションが入っていた私は、また帰るって言ってるのに入ってる、、意味あるのかなぁ?と不思議に思いながら向かってい

誰よりも前に出ることの大切さ

海外で仕事をするようになってから、それまで以上に外国人モデルと接する機会が増えました。というか、日本から出たら私が外国人なわけで…自国で培ってきた自分の中の当たり前の考え方が通用しなくなり、戸惑ったり悩んだり、落ち込んだりすることも多くありました。 その中でも今回は、他のモデルの立ち居振る舞いを見て、自分自身に足りないものを痛感させられたときのお話です。 ◆ビデオキャスティングその撮影では、会場でのオーディション以前に、ビデオキャスティングと呼ばれる一次審査がありました。マ

綺麗な人しかいないモデル業界で学んだ自分に自信を持つ方法

モデルという職業は技術職だと思っています。一見すると綺麗な人が集まっている華やかな世界ですが、入ってみれば撮影に必要なポージングやショーを歩く時に不可欠なウォーキング、CMでの演技力など勉強するべきことが多くあります。 綺麗でスタイル抜群な人しかいない、そんな中で私が生き残っていくためには何が必要なのか。周囲の美人すぎるモデルたちを見ては落ち込みながらも、そのことを頭の片隅で考えながら過ごしてきました。今回は、それに対する私なりの答えを、オーディションやニューヨーク生活での

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NYで働いて感じる、海外と日本の違いが面白い

日本と海外では、言語や文化、習慣なども大きく違い、海外生活をしていると戸惑うことばかり。 中でも今回は、撮影をしていて、ここが大きく日本と違う!と私が感じたこと、撮影時のヘアメイク事情についてお話しします。 日本では、撮影が終わると、メイクさんから必ず 「メイク落としていく?」 「どのくらい落とす?」 「これは目元用だから、顔全体にはこっちを使ってね〜」 と声をかけられ、メイク落とし用品を貸してもらう、もしくはメイクさん自らが丁寧に落としてくれます。さらには、化粧水や保

オーディションで好まれるヘアメイク

オーディションに行く時のメイクって迷いますよね。普段のメイクでいいのか、どこまでしていったらいいのか、ノーメイクなのか… 先日Instagramの方でLIVE配信をした際に、オーディションでのヘアメイクに迷います、という声をいただき、私にも長らく悩んでいた時期があったなぁ…と振り返るきっかけとなりました。 ということで今回は、現在はどうしているか、どうやって迷わなくなったかを、私自身の今の悩みも含めて話していきます。 ◆オーディションの目的 オーディションの前には、ほと

ロンドンで受けた、その後を左右する大きなキャスティング

初めてNYでランウェイを歩いた年、NYFWも終盤に差し掛かっていた時に、急遽ロンドンに行くことが決定しました。 実は期間中にプレキャスティングで行ったディレクターの元から、何度かCall backされていたのですが、それがなんとNYFWの為のキャスティングではなく、パリファッションウィーク出演に向けてのものでした…!! 有名なキャスティングディレクターたちは、NY以外の都市、ロンドン、ミラノ、パリでもランウェイを抱えているため、それぞれの都市に入る前からキャスティングを始

ニューヨークで初ランウェイ出演!

2015年、私は初めてNew York Fashion Week(以下NYFW)で歩くことができました。 その中でも、一番初めに出演したスペイン・バルセロナ発のブランド”Desigual"のランウェイは忘れることができません。今回はそんな初ランウェイのお話です。 ◆180cmクラスのモデルに囲まれて数あるキャスティングの中でも、特にここDesigualで受けたものは記憶に残っています。 会場の雰囲気、並んでいるモデルの様子など色々と思い出しますが、中でも”他のモデルに対し

NYでランウェイを歩くまでの道のり

こちらは、「1日10本!New York Fashion Weekのキャスティング」の続きになります。 前回はプレキャスティング、キャスティングについてお話ししましたが、まだまだショー出演までの道のりは長い!さらなる審査に進みます。 ◆Call backNYFWの流れとしては プレキャスティング →キャスティング →フィッティング →ショー本番 というのが一般的ですが、例外として、あまりにも大人数から選ぶ際は、キャスティングとフィッティングの間に”Call ba

1日10本!New York Fashion Weekのキャスティング

海外で初めてランウェイを歩いたのはニューヨーク。今回はそんなニューヨークファッションウィーク(以下NYFW)出演をかけて行われる”キャスティング”(海外での呼び方はオーディションではなくキャスティング)に焦点を当てたいと思います。 日本とは全く違う仕組みや開催される規模の大きさ、人数の多さなど、全てに驚かされます。 キャスティングはショー開催時期の約2週間前から始まり、そこからほぼ毎日行われます。私の場合、日本の東京ファッションウィークでは多くても1日に4〜5本でしたが、ニ

NYで感じた言葉の壁②

ページを訪れてくださってありがとうございます。こちらは「NYで感じた言葉の壁①」の続きになります。 渡米してすぐに感じた言葉の壁は、日を追うごとに私の気持ちを落ち込ませていきました。マネージャーとろくに会話もできない、フォトグラファーには”君は(英語ができなくて)ダメだ”と言われる…さらに英語が苦手になっていきました。 ◆話したくなくなる聞き取れてない・理解していないと相手に知られるのも怖い、喋って文法が間違っていたら恥ずかしい、というような感情に捕われるようになり、段々

NYで感じた言葉の壁①

初海外はシンガポール、その次にニューヨークと、モデル活動の範囲を拡げることとなりました。実はニューヨークを訪れたのはこの時が初めて!アメリカにも、ハワイに数日行ったことがあるくらいでした。 そして渡米直後、私が改めて感じたことは… 言葉の壁!! 英語ができない…シンガポールではどうにかなっていたものも、英語圏で、ましてや喋るスピードが最も速いと言われるニューヨークでは、全くもってついていけなく、落ち込む時期が続きました。 ◆英語への苦手意識英語の勉強は、高校・大学、そ

渡米の決め手はこれ!何度も断られた事務所所属

こんにちは。東京とニューヨークを拠点に活動しているモデル、鈴木亜美です。 前回までの記事、読んでいただいているでしょうか。もしまだの方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらから!今回は続きになります。 ◆シンガポールでの成果海外でモデル活動したいという目標がようやく現実のものとなり、シンガポールに滞在した私。1ヶ月半のモデル生活を無事に終え、帰国しました。 シンガポールでは、事務所も驚くほどの働きぶり!雑誌の表紙を飾ったり、有名な通りであるオーチャード・ロードのデパート広告