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NYで働いて感じる、海外と日本の違いが面白い

日本と海外では、言語や文化、習慣なども大きく違い、海外生活をしていると戸惑うことばかり。
中でも今回は、撮影をしていて、ここが大きく日本と違う!と私が感じたこと、撮影時のヘアメイク事情についてお話しします。

日本では、撮影が終わると、メイクさんから必ず

「メイク落としていく?」
「どのくらい落とす?」
「これは目元用だから、顔全体にはこっちを使ってね〜」

と声をかけられ、メイク落とし用品を貸してもらう、もしくはメイクさん自らが丁寧に落としてくれます。さらには、化粧水や保湿クリーム、リップクリームまで用意してくれていることがほとんど。

私はこの日常の風景が、当たり前だと思っていました。

◆撮影の途中でも帰る

ニューヨークで仕事をするようになり、そんな私の当たり前は一瞬で崩れ去りました。さすがニューヨーク…!

撮影をしていると、まだ途中だというのに、メイクさんが帰ってしまうという出来事が。
何かに気分を害して帰ってしまったとかではなく、”メイクが終わった”から。「じゃあまたねー!」と笑顔で颯爽と去っていく笑

初めてそれを経験した時はかなりの衝撃で、まず「え?先に帰るってどういうこと?最後までいないの?」という気持ちでした。

もちろん理由はきちんとあって、その後にもう1本別の撮影が入っているため。忙しい時期は、同じ日に仕事が何件も重なってしまうことが多いので、これは理解できます。
でも、終わってから急いで向かうことはあっても、撮影真っ只中に帰ってしまうのは、見たことがありませんでした。メイク崩れのリタッチとかできなくなっちゃうしね。

(日本では経験ありません。いや、海外からきた外国人メイクさんの時はあったな。帰りの飛行機に乗り遅れるとかで帰っていきました。顔全体を金色に塗られたまま、挨拶したのを覚えています笑)。

メイクさん不在のまま、なんとか無事に撮影が終わり、メイクルームに戻る。と、机の上はつるっと何も置かれていない綺麗な状態になっている…そう、メイク落としもない!!
単に忘れただけか、もしくはニューヨークではモデルがメイクを落とさないで帰ることが常なのか…これを皮切りに、こういう現場を何回か経験しました。もちろん、中には途中で帰っても、軽く落とせるように置いていってくれた人もいるけどね。

薄いメイクならそのまま帰れるし、NYFW期間中は、モデルも落としている暇がないほど忙しく駆け回っているし、むしろショーのヘアメイクのままパパラッチされるのが勲章のようなところもあるため、それは構わないのですが…

NYFW中、ショー終了直後:

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アイシャドウをふんだんに使った濃い化粧で、メイクさんが帰ってしまったこともありました。結局そのままメトロに乗って帰らなくてはならず、、いくら人目を気にしないニューヨークの街でも、ちょっと恥ずかしかったな。

◆私の必需品

この経験から、ニューヨークの仕事現場には、必ず携帯用のメイク落としシートを持参するようになりました。なんなら化粧水も。

いざメイクさんが帰ってしまった時や、メイク落とし用品が自分の肌に合わなそうだと思った時、とても役に立ちました。また、メイクが落とせずに困っているモデルに分けて、それをきっかけに仲良くなることもありました。

ちなみに、現地のメイク落としシートだと濃い化粧が中々落とせず、何度も肌を擦らなければいけないことがあったため、私の場合は、日本製の液がたっぷりと染み込んだものを日本から買っていったり、現地の日本スーパーで手に入れていました。
もちろん液体でもいいのですが、場所を取らず、溢れる心配もいらないシートタイプが、持ち歩きには便利でした。

それ以外に役に立つものは、帽子。目深にかぶればメイクも見えないし、ヘアがすごくアレンジされてしまっていても、大抵の場合は隠せます。
この2つは本当に重宝し、撮影時の必需品となりました。

撮影後のご飯:

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帽子とったら、撮影で巻いてもらったままくるくるだった(恥ずかしそうな私の顔よ笑)

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そして帰国した際には、メイクを落とせる/落としてくれるという日本の当たり前の慣習に、心底感謝しました。
ニューヨークから帰ったばかりの時は、つい癖で、シートと化粧水を持ち歩いていたこともありましたが、しばらく経つと、やはり日本では一切必要がなく、恵まれているなと感じました。

◆番外編:ヘアメイクさん不在

これはまた別の話にはなりますが、実は、撮影現場に着いたらヘアメイクさんがいなかったこともあります、、、!

その現場では、いつもヘアメイクさんを呼んでいなかったのです。そのことを知らなかった私は、突然の知らせに、正直かなり戸惑いました…せめて整えるくらいはしたかったのですが、当然ながら自分のヘアメイク用品は何も持参していません。

しかし幸いだったのは、ヘアをある程度ブローして向かっていたこと。実は、ショートヘアは寝癖がつくことが多いので、撮影前には、スタイリング剤はつけないにしろ、ブローだけは前もって自分でしていくことが習慣化していました。結果、メイクをそこまでしなくとも、ヘアの雰囲気でどうにかなりました。

その時の仕事写真:

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◆事前準備と気持ちの柔軟性

とにかく、ニューヨークでは「こんなこと初めて!」(悪い意味で笑)という出来事をたくさん経験しました。その度に、自分の身を守り、気持ちの良い時間を過ごせるように、自分自身で準備していくことを覚えていきました。
が、そこまで準備しても、また思いもよらぬハプニングに遭遇してしまうのがニューヨーク。そんなこんなを繰り返して、最終的には、”何が起きても大丈夫”と思えるところまで、気持ちの部分でも準備ができるようになりました。

もちろん、ニューヨークで仕事をすることは大好きです。撮影中の、みんなで声を掛け合って現場を盛り上げていったり、いいものを作るためにとことん追求する精神も尊敬しています。そして、上記の”初めて”の環境が、海外で仕事をする上で、より私をタフに育ててくれたのだと感謝もしています。

これから海外に行く人は、そんな日本とは全く違う環境も楽しんでもらいたい。当時は辛いと思っても、その経験が必ず自分を育ててくれるし、過ぎ去れば絶対に笑い話になります笑 私もまた行きたいな、海外!

※サムネイル写真はNYのスタジオのメイクルーム(2017年時点)です。何回お世話になったか。懐かしい写真です:)♡

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