やってくれる人がいればやらないのはどの国だって同じ-スウェーデンを日本に取り入れるには②
町を歩いていると、平日のお昼でもお父さんがベビーカーを押している光景をよく目にします。
なぜスウェーデンの男性は家事育児をするのか。男性としてそれが当たり前だからという考えも大きいですが、女性がそれをしっかりと求めるからという点も大きいと思っています。
人間はめんどくさがり屋なので、やってくれる人がいればやりません。それは日本でもスウェーデンでも同じ。お母さんが知らないうちにやってくれているなら、大丈夫だろうとやらなくなるのは人間自然なことです。だからスウェーデンの女性は日本の女性よりも男性に家事育児を分担することを求めます。
日本の女性は男性に求めるハードルがスウェーデンよりも低いと思っています。それはパートナーが自分自身に課すハードルがスウェーデンよりも低いから仕方ないと言われるかもしれません。
また、言わなきゃやってくれない、自分がやった方が確実、という意見もあるかもしれません。
意外かもしれませんが、スウェーデンでも同じ話を耳にします。家事育児全体のマネージャーをするのはお母さんがなりがちで、お父さんにこれやって、あれやって、と指示を出すとか。外出先にお父さんが子供のおむつを入れ忘れて喧嘩になるということはよくあるそう。(お母さんが入れ忘れることだってあると思いますが)
もちろんもとより家事育児への関心や責任感は、スウェーデンの男性の方が日本の男性より高いだろうと思います。ただスウェーデンはまるっきり世界が違うんだ、なんてことはなくて、お母さんたちがお父さんたちに家事育児を一緒にやっていくことを日本よりも求めている結果としてそう写っているのです。
男性が変わることを待つだけでなく、女性も「仕方ないや」「これくらい自分が」とあきらめるのではなく、もう少しパートナーに求めていくことが大切であると思います。
こんな記事を書いている自分も、人に頼ることは苦手だし、何となく女性だからこれができたほうがいいという、薄っすらとした意識が根底にあります。だからこそ私自身も、将来この考え方を失わないでいきたいと思っています。
2019.8-2020.7まで、スウェーデンに留学しています。留学テーマであるワークライフインテグレーションやジェンダーのこと、留学日記、その他心に浮かんだことをつらつら書いていきます。