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「こっちがいい」と言えた日

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

amekoです。

少し前に、「私、ちょっと変わったなぁ」と思った出来事をご紹介します。

私は、お金を使うのがすごく苦手で、欲しいものはおろか、生活必需品も質素倹約を常としてきました。大学時代は、学食やコンビニでお金を払うのが嫌で、食パンばかりかじっていたような女でした。

自分の本当にほしいものも、よくわかっていませんでした。働くようになると、Amazonを覚え、「ほしいなー」と軽く思った物をポチってしまい、届いてから、「なんでコレを買っちゃったんだろう……」と後悔することもしばしばでした。

結婚、出産、子育て、仕事復帰、義家族との同居、2回目の出産、仕事復帰と、人生経験を積む中で、「流されて生きるのはもうやめよう、他人に振り回させるんじゃなくて、自分の軸を持とう」と強く思うようになりました。

先日、5歳の娘のために、地球儀を買いに行こうと思い立ち、夫と娘2人を連れて、本屋さんへ行きました。

地元で大きめの本屋さんですが、置いてある地球儀は、3つでした。

1つ目は、昔ながらの地球儀。海は水色、国はカラフルに色分け、フレームは艶なしの銀。

2つ目は、ややハイスペックな地球儀。色は1つ目とほぼ同じですが、緯線や経線、赤道、国名、都市名などが細かく書かれています。

3つ目は、アンティーク風の地球儀。セピアカラーで、まるで大航海時代を思わせる雰囲気です。フレームは真鍮色。土台は木製です。

あなたは、どれが好きですか?

文字じゃよくわかんねーよ、写真載せろよって方いたら、すみません。写真ありません。

私は、③が好きだと思いました。好みですから、何がいいとか悪いとかないんでしょうが、③の地球儀の雰囲気に、旅のロマン(笑)が感じられたのです。①②は、いかにも「お勉強しなさい」と言われている気がしました。(もちろん、それも大事なんですけどね)

しかし、③は、1番高い!

いや、私がお金出すからいいんだけども。

しかし、夫の顔色を伺ってしまう私。

こんな高いの選んで、いいのかな…? 夫に、「え〜」って批判されたら、嫌だな。完全に私の趣味だし…。

頭の中では、どんどん買わない理由が浮かんできます。

そのとき、

「これがいい」

娘の言葉にハッとしました。

そうだ。ちゃんと自分の思いを口にするって決めたんだった!

「え〜っ、これ、1番高いじゃん」

と娘に言う夫に、私は言いました。

「あのね、私もこれがほしいの。お金は、私が出すから。これにしよう」

「それに、想像してみてよ。リビングの茶色の床だし、テレビボードも茶色でしょ? この地球儀、すごく馴染むと思わない?」

横でキラキラ目を輝かせる娘に背中を押され、急にプレゼンを始める私。

たじろぐ夫。

「ほら、それに、〇〇(娘)も、素敵な地球儀の方が、何回も見たくなるんじゃないかな?」

「そ、そう? それなら、これにしようか…」

や、やったーー! 

お金は私が出すけども!!

ほしいものをちゃんと言えて、手に入る達成感って、すごく嬉しいことなんだと、その日思いました。

みんなは、こんなこと、当たり前にできるのかもしれないけど、私は、こうなれるまでに、時間がかかりました。

リビングに飾られた、アンティーク地球儀は、娘たちの素敵なおもちゃになりました。小さな娘たちは、よく、楽しそうにくるくる地球儀を回しています。

同時に、私は、この地球儀を見て、嬉しくなります。

それは、この地球儀が「ほしいものがほしいと言えた記念日」を思い出させてくれるからなのです。

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